情報の基準日:2026年8月31日時点の制度内容をもとに解説しています。
作業療法士の学校を調べると、「教育訓練給付金で最大80%」と書かれた養成課程がある一方、同じ3年制なのに「20%・上限10万円」と表示される学校もあります。学費が100万円を超えるため、どちらが自分の入学回に適用されるのか分からないままでは、資金計画を立てられません。
結論からいうと、作業療法士の現行対象講座は専門実践31件・一般7件、合計38件です。特定一般の作業療法士講座はありません。専門実践の3年課程と対象4年課程は最大192万円ですが、一般教育訓練は3年課程でも20%・上限10万円です。
もう一つの注意点は、理学療法士資格者には法律上2年以上の養成ルートがあるものの、現行38件に24か月講座はないことです。入学資格として2年課程を選べても、その講座が教育訓練給付の対象とは限りません。
この記事では、38件の内訳、3年・4年・理学療法士からの2年ルート、20%・50%・70%・80%の支給例、臨床実習、国家試験と免許申請まで含めた実負担を整理します。
- 作業療法士の教育訓練給付金は20%または最大80%
- 現行38件の期間と費用を比較する
- 学校名ではなく入学する講座の指定番号を見る
- 作業療法士になるには原則3年以上の養成課程が必要
- 専門実践は3年・4年とも最大192万円
- 専門実践は入学時に学費が安くなる制度ではない
- 高額講座は80%より期間別上限が先に効く
- 一般教育訓練は3年間でも上限10万円
- 給付後の自己負担を5例で比較する
- 給付対象外になりやすい費用も確認する
- 学校が対象でも本人要件を満たさないと受給できない
- 専門実践は受講開始前に5段階で確認する
- 公式検索では5項目を同時に確認する
- 働きながら通うなら臨床実習を先に確認する
- 国家試験と免許費用まで資金計画へ入れる
- 状況別に選ぶべき課程を判断する
- 作業療法士の教育訓練給付金で多い7つの失敗
- よくある質問
- まとめ
作業療法士の教育訓練給付金は20%または最大80%
作業療法士養成課程だから一律に最大80%ではありません。自分が入学する学科・昼夜・開講回に付いた指定番号の給付区分で決まります。
| 給付区分 | 現行件数 | 支給率・上限 | 現行の訓練期間 |
|---|---|---|---|
| 専門実践教育訓練 | 31件 | 50%、条件により70%・最大80% | 36か月・48か月 |
| 特定一般教育訓練 | 0件 | 対象講座なし | - |
| 一般教育訓練 | 7件 | 20%・上限10万円 | 7件すべて36か月 |
専門実践は31件
専門実践の「業務独占資格・名称独占資格を目指す養成施設」で作業療法士を選ぶと31件です。3年課程と4年課程が混在し、訓練経費は200万円台後半から500万円台まで幅があります。
一般教育訓練は7件
一般の「社会福祉・保健衛生関係」で作業療法士を選ぶと7件です。7件はいずれも36か月の養成課程で、短期の試験対策講座ではありません。
特定一般は0件
特定一般の資格一覧に作業療法士はありません。作業療法士は20%・50%・70%・80%のすべてが並ぶのではなく、現行では一般20%か専門実践50%から最大80%のどちらかです。
同じ3年課程でも支給額が大きく違う
一般7件も専門実践の多くも36か月です。しかし、一般は講座全体で上限10万円、専門実践は3年間の基本給付で最大120万円、条件を満たした最終段階で最大192万円です。3年制という表示だけで給付額を判断しないでください。

現行38件の期間と費用を比較する
公式検索で確認できる講座例を、給付区分と期間が分かる形で並べます。表示金額は学校へ支払う総費用のすべてとは限らないため、最終判断では教育訓練明示書と募集要項を照合します。
| 講座例 | 区分 | 期間 | 訓練経費 |
|---|---|---|---|
| 作業療法学科 | 専門実践 | 36か月 | 2,700,000円 |
| 作業療法学科 | 専門実践 | 36か月 | 3,420,000円 |
| 作業療法学科 | 専門実践 | 36か月 | 4,500,000円 |
| 作業療法学科 | 専門実践 | 48か月 | 3,050,000円 |
| 作業療法学科 | 専門実践 | 48か月 | 5,711,082円 |
| 作業療法学科 | 一般 | 36か月 | 1,100,000円 |
| 作業療法学科 | 一般 | 36か月 | 1,440,000円 |
専門実践の3年課程は200万円台後半から
36か月の表示例には267万5,380円、270万円、291万円、305万円、310万円、335万円、342万円、400万円、450万円、526万4,000円などがあります。同じ期間でも200万円以上の差があります。
専門実践の4年課程も300万円台から500万円台
48か月の表示例には305万円、413万3,923円、414万2,104円、445万7,168円、472万円、510万円、550万円、552万5,190円、571万1,082円があります。
一般7件はすべて36か月
一般の表示例は110万円、115万円、127万円、128万円、137万円、144万円、146万2,175円です。いずれも20%を計算すると10万円を超えるため、現行例では支給額は上限10万円になります。
24か月の指定講座は現行検索にない
専門実践31件と一般7件を確認すると、表示期間は36か月または48か月です。理学療法士資格者向けの2年以上ルートが法律上あっても、教育訓練給付の指定講座として24か月課程が見つかるとは限りません。
38件は38校という意味ではない
教育訓練給付の件数は講座単位です。同じ学校でも学科、昼間部、開講回、指定期間が違えば別講座として扱われることがあります。学校数と講座数を混同しないでください。
現行講座の確認:厚生労働省job tag「教育訓練給付対象講座の検索」で、給付区分、期間、経費、実施方法を確認できます。
学校名ではなく入学する講座の指定番号を見る
学校全体が給付対象になるわけではない
学校の一部学科だけが指定されている場合があります。作業療法学科が対象でも、同じ学校の理学療法学科や別年度の入学回が同じ扱いとは限りません。
学科名が同じでも開講回で指定が変わる
指定には有効期間があります。学校サイトに古い給付案内が残っていても、自分の入学年月の講座が指定期間内でなければ、その表示だけでは受給できません。
3年課程と4年課程は別講座
同じ作業療法士を目指していても、36か月と48か月は訓練期間と経費が異なる別講座です。4年課程の指定番号を3年課程へ流用することはできません。
昼間部と夜間部も個別に確認する
学校に夜間課程があっても、その開講回が指定対象とは限りません。授業時間帯を変更すると指定番号や給付区分が変わる可能性があるため、学校名だけで申請しないでください。
教育訓練明示書で最終確認する
学校へ、入学予定回の教育訓練明示書を求めます。指定番号、指定期間、訓練期間、訓練経費、修了基準、返金・割引の扱いを公式検索と照合してください。

作業療法士になるには原則3年以上の養成課程が必要
高校卒業相当から3年課程へ進める
一般的なルートは、高校卒業相当の入学資格を満たし、指定された大学・短大・専門学校・養成施設で3年以上学び、国家試験の受験資格を得る方法です。
4年制大学・4年制専門学校もある
4年課程でも国家試験受験資格を得られます。学士や高度専門士、教育内容は学校により異なりますが、教育訓練給付では大学か専門学校かより、入学する個別講座の指定が必要です。
理学療法士資格者には2年以上のルートがある
法律上、理学療法士その他政令で定める資格を持つ人は、指定された作業療法士養成課程で2年以上学ぶ受験資格ルートがあります。社会人経験だけで2年へ短縮できる制度ではありません。
2年ルートと給付対象は別に判定する
入学資格として2年課程を選べても、教育訓練給付の指定がなければ給付対象にはなりません。現行検索には24か月の作業療法士講座がないため、学校とハローワークの双方へ確認が必要です。
養成課程を修了しただけでは免許を得られない
卒業で得るのは国家試験受験資格です。国家試験へ合格し、免許申請後に作業療法士名簿へ登録されて初めて、作業療法士として業務を行えます。
資格取得ルート:厚生労働省job tag「作業療法士」で、3年以上の養成課程と国家試験・免許の流れを確認できます。
養成施設の基準:厚生労働省「理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則」で、通常3年以上と対象資格者向け2年以上の基準を確認できます。

専門実践は3年・4年とも最大192万円
受講中の基本給付は50%
専門実践教育訓練は、受講中に支払った対象経費の50%が基本です。年間上限40万円のため、3年・4年課程の基本給付はどちらも最大120万円です。
資格取得・就職等で70%まで追加される
修了後に作業療法士免許を取得し、原則1年以内に雇用保険の一般被保険者等として就職または雇用継続などの条件を満たすと、合計70%まで追加されます。3年・対象4年課程の上限は合計168万円です。
賃金が5%以上上昇すると最大80%
2024年10月1日以降に受講開始した対象者が、資格取得・就職等の追加給付を受け、修了後の賃金が受講開始前より5%以上上昇するなどの条件を満たすと、さらに10%が追加されます。
3年課程の最終上限は192万円
3年間の80%段階は年64万円×3年で最大192万円です。学費342万円なら80%は273万6,000円ですが、支給額は192万円で止まります。
4年課程も最大256万円ではない
作業療法士など最短養成期間が3年の資格を目指す対象4年課程では、4年分の年64万円ではなく、最終上限は192万円です。4年だから最大256万円と計算しないでください。
対象となる2年課程なら最大128万円が目安
理学療法士等から進む2年課程が将来、専門実践の指定対象になっている場合は、基本最大80万円、70%段階で最大112万円、80%段階で最大128万円が期間上限の目安です。現行指定に24か月講座はありません。
制度全体:厚生労働省「教育訓練給付制度」で、3区分の支給率、本人要件、申請案内を確認できます。
専門実践の支給条件:厚生労働省「専門実践教育訓練給付金のご案内」で、50%・70%・80%、年間上限、追加給付を確認できます。

専門実践は入学時に学費が安くなる制度ではない
受講中は6か月ごとに申請する
専門実践の基本給付は原則6か月ごとの支給単位期間について申請します。学校へ最初から半額だけ払えばよい制度ではないため、入学金と初年度納付金を先に用意する必要があります。
資格取得・就職分は卒業時に自動加算されない
修了、資格取得、就職または雇用継続を確認する追加申請が必要です。国家試験へ合格しただけで、70%分が自動的に振り込まれるわけではありません。
賃金上昇分も別申請になる
80%段階の追加10%には、受講開始前と修了後の賃金を比較する資料や事業主証明が必要です。転職先の給与額だけを見て自己判断しないでください。
国家試験不合格では追加給付へ進めない
養成課程を修了していれば、受講中の基本50%を直ちに返す扱いではありません。ただし、作業療法士資格を取得できなければ、資格取得・就職等を条件とする追加給付には進めません。
高額講座は80%より期間別上限が先に効く
270万円の3年課程
270万円の50%は135万円ですが、基本給付は120万円です。70%は189万円でも168万円、80%は216万円でも192万円です。最終自己負担は78万円で、実効給付率は約71.1%です。
342万円の3年課程
342万円では、基本120万円、資格取得・就職等まで168万円、賃金上昇まで満たして192万円です。最終自己負担は150万円、実効給付率は約56.1%です。
450万円の3年課程
450万円の80%は360万円ですが、支給は192万円です。最終自己負担は258万円で、実効給付率は約42.7%まで下がります。
305万円の4年課程
305万円の対象4年課程で最大条件を満たすと、支給192万円、自己負担113万円です。実効給付率は約63.0%です。
571万1,082円の4年課程
571万1,082円の80%は456万8,865円相当ですが、上限により192万円です。自己負担は379万1,082円、実効給付率は約33.6%です。最大80%という表示だけで予算を組むと、200万円以上ずれる場合があります。
比較では支給率・上限・最終負担を並べる
専門実践同士でも経費差が大きいため、「最大80%」だけを比較してはいけません。基本50%時点の負担、70%を受けられない場合、80%まで満たした場合を3段階で計算します。
一般教育訓練は3年間でも上限10万円
一般の支給率は20%
一般教育訓練は、修了後に対象経費の20%が支給されます。ただし上限は講座全体で10万円です。
110万円の講座は10万円
110万円の20%は22万円ですが、上限により支給は10万円、自己負担は100万円です。実効給付率は約9.1%です。
144万円の講座も10万円
144万円の20%は28万8,000円ですが、支給は10万円、自己負担は134万円です。実効給付率は約6.9%です。
免許取得・就職による追加給付はない
一般教育訓練には、作業療法士免許取得後の70%や賃金上昇後の80%への追加はありません。3年後の就職を待って給付率が上がる制度ではありません。
一般教育訓練の支給条件:厚生労働省「一般教育訓練給付金のご案内」で、20%・上限10万円、申請期限を確認できます。
給付後の自己負担を5例で比較する
| 講座例 | 最大条件での支給 | 最終自己負担 | 実効給付率 |
|---|---|---|---|
| 専門実践270万円・3年 | 192万円 | 78万円 | 約71.1% |
| 専門実践342万円・3年 | 192万円 | 150万円 | 約56.1% |
| 専門実践305万円・4年 | 192万円 | 113万円 | 約63.0% |
| 専門実践571万1,082円・4年 | 192万円 | 379万1,082円 | 約33.6% |
| 一般144万円・3年 | 10万円 | 134万円 | 約6.9% |
最安講座が最小負担とは限らない
一般110万円は専門実践270万円より学費表示が安いものの、給付後負担は一般100万円、専門実践は最大条件なら78万円です。一方、専門実践の追加条件を満たせない場合は結果が変わります。
基本50%だけでも比較する
資格取得・就職、賃金上昇は卒業後の条件です。学校選びでは最大支給だけでなく、受講中の基本給付120万円までで払えるかも計算してください。
生活費を学費と分ける
3年・4年の昼間課程では、学費以外の生活費も大きくなります。退職する場合は、家賃、健康保険、年金、住民税、通学費、実習中の収入減を別枠で用意します。
給付対象外になりやすい費用も確認する
検索結果の訓練経費と総納付額は同じとは限らない
学校パンフレットの総額には、教育訓練給付の対象経費に含まれない費用が混ざることがあります。給付額は対象経費だけで計算します。
教科書・白衣・実習用品を確認する
教科書、実習着、上履き、検査用具、教材、保険、健康診断、予防接種などの扱いは学校ごとに確認が必要です。任意購入品や受講に直接必要でない物品は対象外になり得ます。
臨床実習の交通・宿泊費を見込む
臨床実習先が遠方なら、定期券とは別の交通費や宿泊費が生じます。通常、学校外で本人が負担する交通・宿泊費は教育訓練経費へ含めません。
国家試験受験料は10,100円
作業療法士国家試験の受験手数料は10,100円です。学校へ払う指定講座の訓練経費とは分けて準備します。
免許登録税は9,000円
合格後の免許申請には登録免許税9,000円が必要です。国家試験と登録税だけでも1万9,100円で、診断書、戸籍関係書類、郵送費等は別にかかります。

学校が対象でも本人要件を満たさないと受給できない
在職中でも利用できる
雇用保険の一般被保険者等として働きながら受講を始める人も対象になり得ます。会社の許可が給付の共通要件ではありませんが、臨床実習と勤務を両立できるかは別問題です。
初めて使う一般は原則1年以上
一般教育訓練を初めて利用する場合、受講開始日時点で雇用保険の支給要件期間が原則1年以上必要です。
初めて使う専門実践は原則2年以上
専門実践を初めて利用する場合は原則2年以上です。過去に教育訓練給付を受けた人は、前回の受講開始日や支給日からの期間を含む再受給要件を確認します。
離職後は原則1年以内に開始する
離職者は、原則として雇用保険の資格喪失日の翌日から1年以内に受講を開始する必要があります。妊娠、出産、育児、疾病等による適用対象期間の延長が認められる場合があります。
高校卒業後すぐの進学では通常使えない
教育訓練給付は雇用保険の制度です。高校卒業後に雇用保険へ加入して働いた期間がない人は、学校が指定講座でも本人要件を通常満たしません。
加入期間はハローワークで確認する
前職を含む加入期間、離職日、過去の受給歴で判定が変わります。学校の「社会人なら使える」という説明だけで申し込まず、本人の受給資格をハローワークで確認してください。

専門実践は受講開始前に5段階で確認する
1.3年・4年・2年の受験資格ルートを決める
無資格からなら通常3年以上、大学教育も重視するなら4年、理学療法士資格者は2年以上の特例ルートを確認します。まず入学資格を満たす課程を選びます。
2.入学回の指定番号を確認する
学校から入学予定回の教育訓練明示書を取り寄せ、学科、期間、指定番号、指定期間、訓練経費、修了要件を確認します。
3.ハローワークで本人要件を確認する
雇用保険の加入期間、離職後1年、過去の給付歴を確認します。受給資格が曖昧なまま入学金を払わないでください。
4.訓練前キャリアコンサルティングを受ける
専門実践では、訓練前キャリアコンサルティングを受けてジョブ・カードを作成し、受給資格確認へ進みます。予約枠がすぐ取れるとは限りません。
5.原則2週間前までに受給資格確認を終える
専門実践は受講開始日の原則2週間前までに必要な手続きを終えます。入学手続きと給付手続きは別なので、学校への出願だけで完了したと思わないでください。
公式検索では5項目を同時に確認する
給付区分
最初に専門実践か一般かを確認します。作業療法学科、36か月という情報だけでは支給率を判定できません。
学科名と課程
作業療法学科、作業療法士科、昼間部などの表示を確認します。自分が出願する正式名称と一致させてください。
訓練期間
36か月か48か月かを確認します。支給申請回数、卒業までの生活費、国家試験を受ける年度が変わります。
訓練経費
給付計算の基礎になる表示額を確認します。学校の総納付額との差は、教育訓練明示書と費用内訳で確認します。
指定番号と指定期間
学校名や古い広告ではなく、入学予定回の指定番号と指定期間を確認します。再指定前後で番号が変わる場合があります。
働きながら通うなら臨床実習を先に確認する
授業時間だけでは両立を判断できない
通常授業の時間に間に合っても、実技、演習、補講、試験、臨床実習を含めると勤務調整が必要になります。時間割だけで3年間通えると判断しないでください。
臨床実習は平日日中に行われることがある
病院や福祉施設などでの臨床実習は、平日日中に連続して行われる場合があります。勤務先の休職、時短、休暇制度と実習期間を入学前に照合します。
完全オンラインだけでは受験資格を得られない
作業療法士養成には実技、演習、臨床実習があります。座学の一部にオンラインを使う学校があっても、一度も通学・実習せずに国家試験受験資格まで得る課程ではありません。
欠席と修了要件を確認する
教育訓練給付は、学校の修了基準を満たすことが前提です。欠席、実習不合格、留年、休学で修了時期がずれたときの給付申請と追加授業料を確認してください。
教育訓練支援給付金は別に判定される
専門実践の受講費給付と、離職者の生活を支える教育訓練支援給付金は別制度です。年齢、離職状態、初回受給、昼間通学などの追加条件を満たす必要があります。

国家試験と免許費用まで資金計画へ入れる
第61回は2026年2月23日に実施された
情報の基準日時点で結果まで公表されている最新の第61回作業療法士国家試験は、2026年2月23日に実施されました。
受験者5,426人、合格者4,947人
第61回の全体合格率は91.2%です。新卒は受験者4,801人、合格者4,636人で、合格率96.6%でした。
合格基準は総得点と実地問題の両方にある
第61回は総得点167点以上/278点に加え、実地問題43点以上/120点の両方を満たす必要がありました。学校全体の合格率だけでなく、受験者数と新卒合格率を確認します。
国家試験受験料は対象経費と分ける
受験手数料10,100円は、教育訓練給付の訓練経費へ自動的に含まれません。不合格時の再受験費、卒業後の生活費も予備費へ入れます。
合格後は免許申請が必要
国家試験へ合格しただけでは登録完了ではありません。住所地の保健所等へ免許申請書類を提出し、登録免許税9,000円を納めます。
国家試験:厚生労働省「作業療法士国家試験の施行」で、受験資格と受験手数料を確認できます。
第61回の結果:厚生労働省「第61回理学療法士国家試験及び第61回作業療法士国家試験の合格発表」で、受験者数、合格率、合格基準を確認できます。
免許申請:厚生労働省「理学療法士免許、作業療法士免許申請について」で、登録免許税9,000円と提出先を確認できます。
状況別に選ぶべき課程を判断する
社会人で作業療法士資格がない人
通常は3年課程と4年課程を比較します。専門実践か一般か、基本給付時点の負担、臨床実習、退職する場合の生活費を確認してください。
3年で取得を目指す人
36か月でも一般7件と専門実践の両方があります。期間が同じなら、指定区分、最終負担、通学時間、国家試験実績を並べて判断します。
学士取得も重視する人
4年制大学を選ぶ場合は、学位、教育内容、学費、通学、最大192万円上限後の負担を比較します。4年間で支給上限が256万円になるわけではありません。
理学療法士資格を持つ人
2年以上の受験資格ルートを検討できます。ただし現行指定に24か月講座はないため、2年課程の入学可否と教育訓練給付の指定を別々に確認します。
在職のまま通いたい人
授業開始時刻だけでなく、臨床実習、補講、試験、残業、休暇、3年間の勤務調整を確認します。支給対象でも勤務と両立できなければ修了できません。
退職して昼間課程へ進む人
離職後1年、教育訓練支援給付金、失業保険との調整、健康保険・年金・住民税を確認します。給付は後払いなので、初年度納付金と生活費を先に用意します。
作業療法士の教育訓練給付金で多い7つの失敗
失敗1:作業療法士はすべて最大80%と思う
一般20%・上限10万円の36か月課程が7件あります。指定番号と給付区分を確認してください。
失敗2:最大80%なら自己負担20%と思う
高額講座では期間別上限が先に効きます。571万1,082円の例では最大支給192万円、実効給付率は約33.6%です。
失敗3:4年なら最大256万円と思う
対象4年課程も最大192万円です。年64万円を単純に4倍しないでください。
失敗4:社会人経験があれば2年へ短縮できると思う
2年以上の特例ルートは理学療法士等の対象資格者向けです。一般の社会人は通常3年以上の養成課程が必要です。
失敗5:2年課程なら給付対象だと思う
受験資格と教育訓練給付の指定は別です。現行の作業療法士指定38件に24か月講座はありません。
失敗6:最大192万円を入学時の資金にする
受講中給付は後払いで、追加給付は資格取得・就職・賃金上昇後です。入学金と初年度学費を先に用意します。
失敗7:学校への出願だけで手続きが終わると思う
専門実践はハローワークで受給資格確認が必要です。原則2週間前の期限から逆算して動きます。
よくある質問
作業療法士の教育訓練給付金はいくらですか?
一般は20%・上限10万円です。専門実践の3年課程と対象4年課程は、基本最大120万円、資格取得・就職等まで最大168万円、賃金上昇まで満たすと最大192万円です。
対象講座は何件ありますか?
現行検索では専門実践31件、一般7件の合計38件です。特定一般は0件です。
専門学校なら必ず対象ですか?
必ずではありません。学校、学科、昼夜、開講回ごとの指定番号と指定期間を確認します。
3年制はいくら戻りますか?
一般なら20%・上限10万円です。専門実践なら最大条件で192万円ですが、本人要件、対象経費、資格取得・就職、賃金上昇により支給段階が変わります。
4年制大学でも使えますか?
個別講座が専門実践の指定を受け、本人要件と受講前手続きを満たせば利用できます。対象4年課程の上限は最大192万円です。
理学療法士なら2年で作業療法士を目指せますか?
法律上は対象となる2年以上の養成ルートがあります。ただし現行指定に24か月講座はないため、入学先の課程と給付指定を個別に確認してください。
夜間課程でも使えますか?
夜間課程の入学回が指定されていれば可能です。学校に夜間部があることだけでは判断できず、臨床実習が平日日中になる場合もあります。
オンラインだけで作業療法士になれますか?
なれません。養成課程には実技、演習、臨床実習があり、完全オンラインだけで国家試験受験資格を得るものではありません。
働きながら利用できますか?
受講費の給付は在職中でも対象になり得ます。ただし、実習、補講、欠席基準を含めて勤務調整できるかを確認してください。
国家試験に落ちたら50%分を返しますか?
養成課程を修了して基本給付の要件を満たしていれば、試験不合格だけで直ちに返す制度ではありません。ただし資格取得等の追加給付には進めません。
受験料10,100円も給付対象ですか?
通常は対象外です。国家試験受験料、免許登録税、診断書、郵送費は指定講座の対象経費と分けて準備します。
どの学校がおすすめですか?
給付後負担、国家試験の受験率・新卒合格率、留年・退学、臨床実習先、通学時間、働きながらの両立を同じ条件で比べてください。最大支給額だけで学校を決めないことが重要です。
まとめ
作業療法士の教育訓練給付対象講座は、現行検索で専門実践31件・一般7件、合計38件です。専門実践の3年課程と対象4年課程は最大192万円ですが、一般7件はすべて36か月でも20%・上限10万円です。
理学療法士資格者には2年以上の受験資格ルートがある一方、現行指定38件に24か月講座はありません。受験資格と給付指定を分け、入学する学科・開講回の指定番号を公式検索と教育訓練明示書で照合してください。
専門実践では原則2週間前までの手続きを終え、対象経費、教材・臨床実習、国家試験10,100円、免許登録税9,000円、卒業までの生活費を含めた資金計画を作ってから受講を始めます。

