情報の基準日:2026年8月31日時点の制度内容をもとに解説しています。
4年制大学へ入り直して看護師やリハビリ職を目指すとき、教育訓練給付金を使えるのかは学校案内だけでは判断しにくいところです。「4年制大学も対象になった」と聞いても、一般の学部まで対象なのか、4年間なら最大256万円なのか、編入でも使えるのかが分かりません。
結論からいうと、2025年4月から、資格取得に必要な最短期間が3年である業務独占資格・名称独占資格等について、4年制大学などの養成課程も専門実践教育訓練の指定対象になりました。ただし、対象は厚生労働大臣が指定した講座だけです。4年制大学、看護学部、医療系学科というだけでは使えません。
給付上限は4年分の最大256万円ではなく、3年課程と同額の最大192万円です。内訳は基本50%が最大120万円、資格取得・就職等による追加20%が最大48万円、賃金5%以上上昇による追加10%が最大24万円です。
結論:4年制大学は「大学名」ではなく指定講座番号で判断する
| 検討している課程 | 教育訓練給付金 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 最短3年の資格を目指す指定済み4年課程 | 対象になり得る | 専門実践の指定番号と受講開始日 |
| 指定されていない一般の4年制大学・学部 | 対象外 | 大学が認可されているだけでは不足 |
| 指定大学の別学科・別キャンパス | 原則対象外 | 講座単位で指定される |
| 指定4年課程への1年次入学 | 対象になり得る | 4年課程の指定番号を確認 |
| 同じ学科への2年次・3年次編入 | 編入課程も指定済みなら対象になり得る | 4年課程とは別の指定が必要 |
| 指定前に入学した課程 | 原則対象外 | 受講開始時点の指定状況を見る |
「4年制大学も対象」は全大学への拡大ではない
見直されたのは、専門実践教育訓練にある「業務独占資格等の取得を目標とする養成課程」という類型です。一般教養、通常の文学部・経済学部、資格取得を目的としない学部まで一律に対象が広がったわけではありません。
学校全体ではなく講座ごとに指定される
同じ大学でも、看護学科は指定されていて別の医療系学科は指定されていないことがあります。同じ学科でも、1年次入学の4年課程と3年次編入課程は別講座として扱われます。
本人の雇用保険条件も別に満たす
講座が対象でも、受講者本人に必要な雇用保険の支給要件期間がなければ受給できません。「対象大学に合格した」と「自分が給付を受けられる」は別の判定です。
4年課程の公式な結論:厚生労働省「教育訓練給付金の講座指定等に関するQ&A」2-14で、2025年4月からの拡大、最短3年の資格、最大120万円+追加72万円を確認できます。

2025年4月に何が変わったのか
以前は原則1年以上3年以内だった
業務独占資格等の養成課程は、原則として1年以上3年以内で、資格取得に必要な最短期間であることが指定基準でした。そのため、同じ資格を目指していても、最短3年の専門学校は対象になり、4年制大学等は期間の違いで対象になりにくい状態でした。
最短3年の資格なら4年課程も指定可能になった
2025年4月指定分から、資格取得に必要な最短の訓練期間が3年であれば、実際の養成課程が4年の大学・学校も指定対象に含められました。4年間学ぶこと自体が条件ではなく、目標資格の最短養成期間が3年であることが起点です。
指定には講座実績も必要
対象候補になっただけで自動指定されるわけではありません。資格試験の受験率80%以上、合格率が全国平均以上、就職・在職率80%以上など、講座実績の基準もあります。学校側が申請し、厚生労働大臣の指定を受けて初めて受給対象講座になります。
指定は年2回で有効期間もある
講座指定は原則4月1日と10月1日の年2回です。現在検索できても、将来の入学回まで必ず対象とは限りません。入学予定日が指定期間内にあるかを確認してください。
指定基準:厚生労働省「専門実践教育訓練給付金のご案内」に、最短養成期間が3年の場合は4年課程も対象となること、受験率・合格率・就職在職率の基準が示されています。
対象になり得る資格と学科
中心は業務独占資格・名称独占資格等の養成課程
4年課程の拡大は、資格取得を目的とする公的な養成課程が中心です。資格を持つ人だけが業務を行える業務独占資格や、資格名称を名乗れる名称独占資格などが該当します。
看護師の4年課程
看護師は最短3年の養成課程があるため、指定基準を満たす4年制大学・4年制学校の看護課程が対象になり得ます。2025年4月の新規指定一覧には、48か月の看護学科が複数掲載されました。
理学療法士・作業療法士の4年課程
理学療法士と作業療法士も、最短3年の養成課程に対する4年課程が指定対象になり得ます。大学であるか専門学校であるかより、個別講座の指定があるかが重要です。
言語聴覚士なども講座単位で確認する
2025年4月の新規指定一覧には、48か月の言語聴覚士養成課程も掲載されています。一方、資格名が同じでも全校が対象ではありません。地域や学校種別から推測せず、講座検索で照合します。
普通の4年制学部は対象にならない
経営学部、文学部、法学部などへ一般入学し、学士を取るだけの課程は、この「最短3年の資格に関する4年課程」の枠では対象になりません。大学・大学院には別の専門実践指定類型もあるため、最終判断は講座検索で行います。

2025年4月の新規指定にあった48か月講座の例
| 目標資格 | 教育訓練施設・講座 | 指定講座番号 |
|---|---|---|
| 看護師 | 神奈川県立平塚看護大学校 看護学科 | 1410021-2510011-1 |
| 看護師 | 山陽学園大学 看護学部 看護学科 | 3312007-2510011-0 |
| 看護師 | 沖縄県立看護大学 看護学部看護学科 | 4712004-2510011-1 |
| 理学療法士 | 千葉医療福祉専門学校 理学療法学科 | 1212010-2510011-3 |
| 理学療法士 | 専門学校 社会医学技術学院 理学療法学科 夜間部 | 1310015-2510011-3 |
| 作業療法士 | 千葉医療福祉専門学校 作業療法学科 | 1212010-2510021-6 |
| 作業療法士 | 四国医療専門学校 作業療法学科 | 3710008-2510011-5 |
| 言語聴覚士 | 山口コ・メディカル学院 言語聴覚学科 | 3512004-2510031-1 |
一覧は「対象になり得る学校の例」ではない
表は実際に新規指定された講座の例です。ただし、指定には有効期間があり、募集停止や講座変更もあり得ます。過去のPDFに名前があるだけで、将来の入学回も対象と決めないでください。
指定番号まで一致させる
学校名と学科名が似ていても、昼間・夜間、通学・通信、入学区分、訓練期間が違えば別講座です。学校から交付される教育訓練明示書の指定番号を、講座検索結果と照合します。
学校へ聞くときは入学年度も伝える
「この学科は給付対象ですか」だけでなく、「2027年4月に1年次入学する課程は、どの指定番号で対象ですか」と聞くと、過去入学者用の指定との取り違えを防げます。
実際の指定例:厚生労働省「2025年4月1日付け専門実践教育訓練の新規指定講座一覧」で、施設名、講座名、指定番号、48か月、開講月を確認できます。
最大192万円の内訳
| 支給段階 | 給付率 | 4年課程の特別な総額上限 | 主な条件 |
|---|---|---|---|
| 受講中の基本給付 | 対象経費の50% | 最大120万円 | 6か月ごとの支給申請 |
| 資格取得・就職等の追加 | 対象経費の20% | 最大48万円 | 修了後の資格取得と就職・雇用継続 |
| 賃金上昇の追加 | 対象経費の10% | 最大24万円 | 訓練前より賃金が5%以上上昇 |
| 合計 | 最大80% | 最大192万円 | 3段階すべてを満たす |
基本50%は最大120万円
専門実践の基本給付は対象経費の50%で、通常の年間上限は40万円です。ただし、今回の4年課程では3年課程との公平性から、基本給付の総額が最大120万円に制限されます。
資格取得・就職等の追加20%は最大48万円
講座を修了し、目標資格を取得したうえで、修了日の翌日から原則1年以内に雇用保険の被保険者として就職した人、または資格取得時に雇用されている人は追加20%の対象になり得ます。4年課程の上限は3年分の48万円です。
賃金上昇の追加10%は最大24万円
2024年10月1日以降に受講を開始し、資格取得・就職等の後に訓練前より賃金が5%以上上がったなどの条件を満たすと、追加10%の対象になり得ます。4年課程の上限は3年分の24万円です。
192万円は入学時にもらう金額ではない
基本給付は受講中の各支給単位期間、追加給付は資格取得・就職・賃金上昇後に申請します。学校へ払う学費から192万円を先に差し引く制度ではありません。

4年制でも最大256万円にならない理由
通常の年間上限を4倍する計算は使わない
専門実践の通常上限を機械的に4年分へ伸ばすと、基本160万円、追加64万円と32万円で合計256万円に見えます。しかし、厚生労働省Q&Aは、同じ資格を3年課程で取る人との公平性から、4年課程も「120万円+追加72万円」を上限と明記しています。
4年間受講しても給付上限は3年分
4年目の授業料が教育訓練経費として講座に含まれていても、給付金の総額上限は増えません。4年間の学費総額と最大給付額の差を、自分で負担できるか確認する必要があります。
追加72万円は無条件ではない
追加72万円は、資格取得・就職等の48万円と、賃金5%以上上昇の24万円を合計した最大値です。修了しただけで自動的に72万円が付くわけではありません。
学校の「最大80%」表示だけで判断しない
対象経費が少なければ給付額も少なくなり、資格取得や賃金上昇の条件を満たさなければ基本50%までです。広告の最大額ではなく、自分の対象経費と支給段階で計算します。
学費別にいくら戻るか計算する
例1|対象経費240万円なら最大192万円
対象経費が240万円なら、基本50%は120万円で上限と一致します。追加20%は48万円、追加10%は24万円です。すべての条件を満たすと合計192万円、最終的な自己負担は48万円です。
例2|対象経費150万円なら最大120万円
対象経費が150万円なら、基本50%は75万円、追加20%は30万円、追加10%は15万円です。上限に届かないため、すべての条件を満たした合計は120万円、自己負担は30万円です。
例3|対象経費400万円でも最大192万円
対象経費が400万円なら80%は320万円ですが、4年課程の特別上限にかかります。基本120万円、追加48万円、追加24万円で合計192万円までとなり、最終自己負担は少なくとも208万円です。
例4|資格を取れなければ基本給付まで
対象経費240万円で講座を修了しても、定められた資格取得等の要件を満たさなければ追加20%と10%は受けられません。基本給付の最大120万円までとなり、自己負担は120万円です。
奨学金や学校割引は先に差し引く
返済不要の奨学金、学校独自の減免、会社補助などで本人負担が減る場合、定価ではなく実際の本人負担を基礎にします。給付額と他の補助を二重に計上しないでください。
本人に必要な雇用保険期間
初めて専門実践を使う人は原則2年以上
専門実践教育訓練給付金を初めて利用する場合、受講開始日までの雇用保険の支給要件期間は原則2年以上です。現在の会社だけで足りなくても、転職間の空白が原則1年以内なら前職期間を通算できる場合があります。
2回目以降は原則3年以上
過去に教育訓練給付金を受けた人は、今回の受講開始日までに新たな支給要件期間が原則3年以上必要です。前回の受講開始日や支給日も関係するため、勤続年数だけで自己判定しないでください。
離職者は資格喪失後原則1年以内に開始する
退職後に大学へ入る人は、雇用保険の資格を喪失した日の翌日から受講開始日までが原則1年以内である必要があります。退職日からではなく、資格喪失日と大学の正式な受講開始日で確認します。
高校卒業後すぐの進学では通常不足する
教育訓練給付金は雇用保険の給付です。高校卒業後、雇用保険に加入して働いた期間がないまま4年制大学へ進学する人は、通常、必要な支給要件期間を満たしません。
社会人経験がある学生は確認する価値がある
会社員として雇用保険に加入した後、退職して大学へ入り直す人は対象になり得ます。昼間学生になったという理由だけで、受講開始日前の雇用保険記録が消えるわけではありません。

入学日と指定開始日の境界
指定前に受講を始めた人は原則対象外
講座が2025年4月1日に指定されても、2024年4月に同じ課程へ入学した人へ自動的にさかのぼるわけではありません。厚生労働大臣の指定期間内に受講を開始することが基本です。
合格日や学費支払日ではなく正式な受講開始日を見る
大学の合格発表、入学金の支払、オリエンテーション、授業開始は別の日になることがあります。教育訓練給付上の受講開始日を、学校の教育訓練明示書で確認します。
受給資格確認は原則2週間前まで
専門実践では、原則として訓練前キャリアコンサルティングを受けてジョブ・カードを作成し、受講開始日の2週間前までにハローワークで受給資格確認を行います。大学への入学手続きだけでは完了しません。
開始後に制度を知っても受講前手続きへ戻れない
4年制大学では出願から入学までが長いため、合格後ではなく志望校を絞る段階でハローワークへ相談するのが安全です。開始後に指定講座だと知っても、原則として受講前手続きを遡って完了できません。

1年次入学と編入は別講座として確認する
4年課程の指定だけでは編入課程を含まない
厚生労働省Q&Aでは、同じ養成課程でも4年制課程と編入課程は訓練期間や訓練時間が異なるため、別講座として申請すると説明しています。4年課程の指定番号を、3年次編入者がそのまま使うことはできません。
2年次編入と3年次編入も別になる
編入時期が違えば、残りの訓練期間とカリキュラムが違います。それぞれに対応する指定があるかを確認します。「編入生も対象」という学校案内だけでなく、自分の編入年次の指定番号が必要です。
編入課程の教育訓練経費は別に設定される
給付計算に使う入学料・受講料は、4年間の総額ではなく、指定された編入課程に必要な経費です。既修得単位の認定や免除科目がある場合も、学校が証明する額で計算します。
転学・転部は継続扱いとは限らない
別大学への転学、同じ大学内での転部、学科変更は、当初の指定講座を継続したことにならない可能性があります。変更を決める前に学校とハローワークの双方へ確認してください。
看護学部で助産師・保健師も目指す場合
訓練目標は原則「看護師資格の取得」
4年制の看護課程で助産師や保健師の教育も受けられる場合でも、4年課程拡大の指定における訓練目標は、原則として看護師資格の取得です。
入学後に選抜される追加課程は看護師分で申請される
入学時は看護師のみの課程で、その後の成績・選抜により助産師または保健師の課程へ進む場合、講座指定は原則として看護師のみの訓練時間・経費で申請されます。
入学時から複合課程を選ぶ場合は申請内容が異なる
入学当初から「看護師+助産師」「看護師+保健師」を選べる場合は、その複合課程として講座指定を申請できます。ただし、教育訓練経費は原則として看護師分で、費用を切り分けられない場合に限り全受講料等で申請される扱いがあります。
ダブルライセンスだから給付が2倍にはならない
資格を二つ目指しても、同じ受講料へ給付率を二重に掛ける制度ではありません。学校の明示書に記載された訓練目標、経費、指定番号を確認します。
対象経費と対象外費用
対象の中心は指定講座の入学料と受講料
教育訓練給付の計算対象は、本人が教育訓練施設へ支払った入学料と受講料として学校が証明する額です。4年間に支払うすべての費用が対象ではありません。
施設費・実習費は明示書で確認する
大学の請求書には施設設備費、実習費、保険料などが含まれることがあります。名称だけで判断せず、指定時の教育訓練経費に含まれているかを学校へ確認してください。
教科書・パソコン・通学費は原則別
本人が別に購入する教科書、参考書、パソコン、白衣、実習器具、定期券、住居費などは、原則として教育訓練経費に含まれません。給付後の実質負担を出すときは別予算にします。
受験料・免許登録料も別に考える
国家試験の受験料、写真代、証明書発行料、免許登録料は、通常、指定講座の入学料・受講料とは別です。資格取得後の追加給付を受けるために必要でも、自動的に対象経費にはなりません。
返済不要の補助は本人負担から除く
返済不要の奨学金、自治体や病院の学費補助、学校独自の減免、会社補助で負担が減った場合は、その分を申告します。補助に勤務義務や返還条件があるときは、給付上の扱いを個別に確認してください。

4年間の支給申請で注意すること
原則6か月ごとに支給単位期間が来る
専門実践の基本給付は、受講中に6か月ごとの支給単位期間で申請します。4年課程では原則8つの支給単位期間が生じますが、基本給付は総額120万円で頭打ちです。
後半も在籍だけで自動振込されない
学校が発行する受講証明書や教育訓練経費の領収書などをそろえ、所定の期限内に申請します。出席・履修状況が修了認定基準に届かない場合は、該当期の給付に影響します。
どの期で上限に達するかは経費配分で変わる
入学金や年度ごとの授業料の配分により、各期の計算額は変わります。単純に120万円を8回で等分した15万円ずつとは限りません。受給資格者証と学校の証明額で確認します。
休学・留年で自動的に給付期間は延びない
大学の在籍期間を延ばせても、指定講座の訓練期間と教育訓練給付の支給対象期間が同じように延長されるとは限りません。休学前、留年が分かった時点、復学前にそれぞれ確認してください。
中途退学すると追加給付は受けられない
講座を修了せず、目標資格も取得しなければ、資格取得・就職等の追加20%と賃金上昇10%には進めません。すでに受けた基本給付の扱いは、退学理由や不正の有無とは分けて確認します。
教育訓練支援給付金も受けられるか
受講費の給付とは別制度
教育訓練支援給付金は、一定の離職者が昼間通学制の専門実践教育訓練を受ける間の生活費を支える制度です。4年制の指定講座であることだけでは受給できません。
45歳未満・開始時に離職中などの条件がある
受講開始時に45歳未満であること、雇用保険の被保険者ではないこと、初めて専門実践教育訓練給付金を受けることなど、別の条件があります。通信制・夜間制では対象になりません。
2026年度末までの暫定措置を確認する
2026年8月31日時点では、教育訓練支援給付金は2026年度末までの暫定措置です。4年間ずっと受けられると資金計画へ入れず、入学予定日と支給対象期間をハローワークへ確認してください。
基本手当との調整もある
失業保険の基本手当を受ける期間と支援給付金の支給時期には調整があります。授業料の最大192万円と生活費給付を一つの金額として計算しないでください。
申込み前に行う8つの確認手順
1.目標資格の最短養成期間を確認する
「4年制だから対象」ではなく、目標資格に最短3年の養成課程があるかを確認します。
2.講座検索で学校・学科を探す
教育訓練給付金講座検索システムで、専門実践教育訓練、都道府県、資格名、施設名などを組み合わせて検索します。
3.指定番号と訓練期間を控える
検索結果の指定講座番号、48か月、実施方法、開講月を控え、自分の入学課程と一致させます。
4.編入・複合課程なら別指定を確認する
1年次入学、2年次編入、3年次編入、看護師のみ、看護師+助産師など、課程の違いを学校へ伝えます。
5.教育訓練明示書を受け取る
指定期間、教育訓練経費、修了認定基準、資格試験実績、返金制度を申込み前に確認します。
6.ハローワークで本人条件を照会する
雇用保険の支給要件期間、離職後の期限、過去受給歴を確認します。転職が多い人は被保険者番号も整理します。
7.訓練前キャリアコンサルティングを受ける
ジョブ・カードを作成し、資格取得が再就職・職務転換にどうつながるかを整理します。
8.原則2週間前までに受給資格確認を終える
大学の入学手続きとは別に、住居所を管轄するハローワークへ必要書類を提出します。開始後へ先送りしないでください。
状況別の判定例
例1|会社員3年、指定看護大学へ1年次入学
初回受給で雇用保険3年、受講開始前手続き済み、入学する4年課程が指定済みなら対象になり得ます。退職して入学する場合は資格喪失後1年以内も確認します。
例2|高校卒業後すぐ指定看護大学へ入学
講座側は対象でも、本人に雇用保険期間がなければ教育訓練給付金は受けられません。保護者の雇用保険期間を使うこともできません。
例3|指定大学の別学部へ入学
大学の一部講座が指定されていても、別学部・別学科へ指定が引き継がれません。自分の講座名と指定番号が検索結果になければ対象外です。
例4|指定4年課程へ3年次編入
4年課程の指定だけでは足りません。3年次編入用の課程が別に指定され、本人条件も満たす場合に対象になり得ます。
例5|2024年入学後、2025年に講座が指定
原則として指定前に始めた受講へは遡及しません。2025年以降の在学分だけを新たな受講として給付申請することも通常はできません。
例6|看護師と保健師を同時に目指す
学校の指定内容が看護師のみか、入学時からの複合課程かを確認します。資格が二つだから最大額も二倍になるわけではありません。
例7|対象経費400万円の指定課程
すべての追加条件を満たしても最大192万円です。「4年×年間64万円」で256万円とはなりません。
よくある失敗
4年制大学ならどこでも対象と思う
対象は最短3年の資格を目指す指定講座です。大学の設置認可と教育訓練給付の指定は別です。
看護学部なら全部対象と思う
同じ資格・同じ4年制でも、講座実績や学校申請により指定状況が違います。講座番号まで照合します。
4年分で最大256万円と計算する
4年課程の特別上限は基本120万円+追加72万円、合計192万円です。
大学への入学手続きだけで安心する
専門実践は訓練前キャリアコンサルティングと、原則2週間前までの受給資格確認が必要です。
4年課程の番号を編入にも使う
編入年次に応じて別講座です。編入課程の指定がなければ、4年課程の指定だけでは対象になりません。
最大192万円を最初から資金計画へ入れる
追加給付は資格取得、就職・雇用継続、賃金上昇後の申請です。まず学費を支払う資金と、基本50%だけの場合の負担を用意します。
よくある質問
4年制大学で教育訓練給付金は使えますか?
使える課程があります。2025年4月から、資格取得の最短期間が3年である業務独占資格等について、指定を受けた4年課程が対象になりました。全大学が対象ではありません。
対象学科は看護学部だけですか?
看護師以外にも、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などを目指す48か月講座の指定例があります。最新の対象は講座検索で確認してください。
4年間で最大いくらですか?
基本50%が最大120万円、資格取得・就職等の追加20%が最大48万円、賃金上昇10%が最大24万円で、合計最大192万円です。
なぜ最大256万円ではないのですか?
同じ資格を最短3年課程で取る受給者との公平性を保つため、厚生労働省が4年課程も3年課程と同額を上限にしているからです。
大学のホームページに給付対象とあれば大丈夫ですか?
自分の入学年度、学科、入学区分と一致する指定番号を講座検索と教育訓練明示書で確認してください。古い指定や別課程の案内の場合があります。
3年次編入でも使えますか?
3年次編入課程が別に指定され、本人の受給条件を満たせば対象になり得ます。4年課程の指定だけでは足りません。
在職中のまま通学しても使えますか?
使えます。雇用保険の被保険者期間などを満たし、指定講座を受講前手続き後に始めれば、在職中でも対象になり得ます。
退職して大学へ入り直しても使えますか?
資格喪失後、原則1年以内に受講を開始し、必要な雇用保険期間を満たせば対象になり得ます。妊娠・出産・育児・疾病などによる適用対象期間延長もあります。
看護師と保健師を取れば給付金は2倍ですか?
2倍にはなりません。指定講座の訓練目標と教育訓練経費に対して給付が計算されます。
4年目も6か月ごとに申請しますか?
4年課程には原則8つの支給単位期間がありますが、基本給付は総額120万円が上限です。各期の申請要否と残額は受給資格者証をもとにハローワークへ確認してください。
教育訓練支援給付金も4年間もらえますか?
4年制だから自動的に受けられる制度ではありません。年齢、離職状態、初回受給、昼間通学などの別条件と、2026年度末までの暫定措置を個別に確認してください。
指定講座はどこで探しますか?
厚生労働省の教育訓練給付金講座検索システムで探します。申込み前に学校から教育訓練明示書を受け取り、指定番号・開始日・経費を再確認してください。

まとめ
4年制大学等で教育訓練給付金を使えるのは、最短3年で取得できる業務独占資格・名称独占資格等を目指し、個別に専門実践教育訓練の指定を受けた4年課程です。大学名、学部名、資格名だけでは決まりません。
給付上限は4年分の256万円ではなく、3年課程と同額の最大192万円です。1年次入学と編入、看護師のみと複合課程も別指定になり得ます。
志望校を決める前に、講座検索、教育訓練明示書、本人の雇用保険期間、受講開始日を順に確認し、原則2週間前までの受給資格確認を終えてください。

