離職票-2の賃金額が給与明細と違っていても、すぐに会社の記載ミスとは限りません。まず、手取りではなく控除前の賃金を比べ、給与の支給月ではなく実際に働いた賃金支払対象期間をそろえて確認します。
翌月払いの残業代は実際に残業した月へ戻し、数か月分をまとめて支給された通勤定期代は使用する各月へ分けて記載するため、給与明細1枚と離職票1行は一致しないことがあります。
それでも基本給、残業代、通勤手当などが抜けている、金額が重複している、賃金支払基礎日数が違う場合は、受給手続きを遅らせず、住居所を管轄するハローワークへ「賃金額に異議がある」と伝えてください。会社が訂正に応じない場合でも、給与明細や勤怠記録を出して相談できます。
※制度と手続きは2026年8月27日時点の公表資料を基に確認しています。個別の算定・補正結果は、住居所を管轄するハローワークで確認してください。
結論|給与明細と違うときは4つの順番で確認する
1.離職票-2の⑩欄と⑫欄を見る
確認する中心は、離職票-2の⑩欄「賃金支払対象期間」と⑫欄「賃金額」です。給与明細に書かれた年月だけでなく、その給与がどの勤務期間に対応するかを確認します。
月給・週給などの人は主にA欄、時給・日給・出来高払いが主な人は主にB欄へ記載されます。時給・日給の人に月額の通勤手当や家族手当があると、A欄とB欄の両方に数字が入ることがあります。A欄だけでなく「計」欄を見てください。
2.給与明細は前後を含めて用意する
失業保険の計算に使うのは、単純に直近の給与明細6枚とは限りません。原則として、離職日に近い完全な賃金月のうち、賃金支払基礎日数が11日以上ある月などを6か月分確認します。
さらに、残業代が翌月払いなら前後の明細が必要です。できれば離職前8か月程度、欠勤や休職が多い場合はそれより前の給与明細も用意しておくと照合しやすくなります。
3.会社へ月別・項目別に確認する
「金額が違います」だけではなく、次のように具体的に伝えます。
離職票-2の4月1日~4月30日の賃金額が210,000円ですが、基本給200,000円、4月勤務分の残業代15,000円、通勤手当10,000円の合計225,000円になると考えています。残業代と通勤手当の計上月を確認してください。
メールなど記録が残る方法で問い合わせ、会社から計算根拠をもらいます。通勤定期の払戻しや欠勤控除があれば、その計算も確認してください。
4.会社の返事を待たずハローワークへ相談する
基本手当の受給手続きは、ハローワークへ離職票を提出して求職申込みをしてから始まります。会社の回答や再発行を長く待つと、手続き開始が遅れます。
厚生労働省の雇用保険業務取扱要領では、ハローワークが離職票を受け取る際、賃金の支払状況や離職理由などに異議がないか本人へ確認するとしています。賃金額に疑問があることと、持参した資料を窓口で伝えてください。
| 給与明細との違い | 直ちに誤りか | 最初の確認点 |
|---|---|---|
| 手取り額と一致しない | 通常は誤りとは限らない | 税・社会保険料控除前の額で比較 |
| 残業代が1か月ずれている | 正しい場合がある | 実際に残業した月へ戻されているか |
| 通勤定期代が支給月に全額ない | 正しい場合がある | 使用する各月へ月割りされているか |
| 通常の夏・冬賞与が入っていない | 原則として正常 | 支給回数と算定期間 |
| 通勤手当がどの月にもない | 誤りの可能性がある | 月割り・払戻し後の金額 |
| 最終月に「未計算」とある | 直ちに誤りではない | 確定後の会社からの報告予定 |
離職票の賃金額が失業保険へ影響する仕組み
賃金日額は原則として6か月の賃金合計を180で割る
厚生労働省の基本手当Q&Aでは、おおよその計算を次のように示しています。
離職前6か月の給与の総支給額の合計 ÷ 180 = 賃金日額
ここでいう総支給額は、保険料や税金などを控除する前の額で、通常の賞与は除きます。実際の基本手当日額は、賃金日額へ離職時の年齢と賃金水準に応じた給付率を適用し、上限・下限を反映して決まります。
通勤手当が月1万円抜けると6か月で6万円違う
本来含まれる通勤手当1万円が6か月すべて抜けていれば、賃金合計は6万円少なくなります。賃金日額の差は、単純計算で次のとおりです。
60,000円 ÷ 180 = 約333円
ただし、基本手当日額が必ず333円下がるわけではありません。給付率、年齢別上限、下限によって影響は変わり、訂正しても日額が変わらない場合もあります。反対に、90日、120日、150日と受給する場合は、小さな日額差が累積して数万円の差になる可能性があります。
賃金額だけでなく基礎日数の誤りも確認する
離職票-2には、賃金額とともに賃金支払基礎日数が記載されます。有給休暇や休業手当の対象日が含まれる場合があり、時給・日給の人は実際に勤務した日などを基礎に数えます。
基礎日数の誤りは、失業保険の計算に使う6か月の選び方だけでなく、雇用保険の被保険者期間にも影響することがあります。金額だけ直してもらうのではなく、⑨欄と⑪欄も給与明細・勤怠記録と照らしてください。
現在の基本手当日額、上限・下限、給付日数の確認方法は次の記事で整理しています。

離職票の賃金に含まれるもの・含まれないもの
基本給・残業代・通勤手当は原則として含む
労働局の雇用保険事務手続き資料では、離職証明書へ記載する賃金として、基本給、超過勤務手当、深夜手当、休日手当、通勤手当、住宅手当、家族手当などを挙げています。
通勤手当は所得税で非課税となる範囲があっても、離職票では原則として賃金に含まれます。課税か非課税かではなく、事業主が労働の対償として支払うものかを基準に考えます。
住宅手当・家族手当・役職手当も名称だけで除外しない
就業規則や賃金規程に基づいて支給される住宅手当、扶養・家族手当、役職・職階手当、資格・技術手当、勤務地手当、皆勤・精勤手当などは、原則として算入対象です。
一方、同じ「手当」という名前でも、出張旅費、宿泊費、工具代など実際に負担した費用の精算にすぎないものや、結婚祝金・災害見舞金など恩恵的な給付は通常含みません。名称だけでなく支給理由を確認します。
通常の夏・冬賞与は除外される
年2回の夏・冬賞与など、3か月を超える期間ごとに支払われる賃金は、賃金日額の算定から除外されます。「給与明細に賞与があるのに離職票の⑫欄へ入っていない」という理由だけでは誤りではありません。
ただし、賞与という名称ならすべて除外されるわけではありません。就業規則などにより年4回以上支給される同じ性質の賃金は扱いが異なり、特別の賃金として計算へ加わる場合があります。四半期賞与などがある人は、支給回数と⑭欄もハローワークへ確認してください。
退職金は原則除外だが前払い退職金には例外がある
退職を理由に一時金や年金として支払われる通常の退職金は、離職票の賃金日額には含みません。一方、在職中から毎月の給与へ退職金相当額を上乗せする前払い退職金は、支給方法によって算入対象になる場合があります。
| 支給項目 | 離職票の賃金日額 | 注意点 |
|---|---|---|
| 基本給 | 原則含む | 欠勤控除後の勤務月対応額 |
| 残業・深夜・休日手当 | 原則含む | 実際に働いた月へ戻す |
| 通勤手当・定期券 | 原則含む | 複数月分は使用月へ配分 |
| 住宅・家族・役職・資格手当 | 原則含む | 労働の対償かを確認 |
| 年2回などの通常賞与 | 原則含まない | 年4回以上などは例外あり |
| 通常の退職金 | 原則含まない | 給与上乗せ型は別判定 |
| 出張旅費・宿泊費 | 通常含まない | 実費弁償的なもの |
| 結婚祝金・災害見舞金 | 通常含まない | 恩恵的なもの |
残業代が給与明細と1か月ずれる理由
離職票は支給月ではなく実際に残業した月へ戻す
固定給は当月払い、残業代は翌月払いという会社では、1枚の給与明細に「当月の基本給」と「前月勤務分の残業代」が混在します。離職票は、その期間の実労働分として整理するため、残業代を実際に残業した月へ戻します。
静岡労働局の離職証明書資料にも、残業代などの変動給を実際に働いた月へ割り戻す具体例があります。
給与明細の総支給額を横にずらして照合する
たとえば、2月支給の給与明細に2月基本給25万円と1月残業代1万5,000円、3月支給分に3月基本給25万円と2月残業代1万8,000円が載っているとします。離職票の2月分は、2月基本給25万円へ2月残業代1万8,000円を足した26万8,000円となり得ます。
この場合、2月の給与明細総支給26万5,000円と離職票26万8,000円は一致しませんが、記載ミスとは限りません。各手当が「いつ支給されたか」ではなく「いつ働いた分か」を表にすると確認できます。
未払い残業代は証拠と算定根拠が必要
支払義務が確定し、支払日を過ぎても未払いの賃金は、離職票の賃金へ含めて認定される場合があります。ただし、本人が「残業したはず」と主張するだけでは金額を確定できません。
タイムカード、勤怠画面、業務メール、シフト表、会社が認めた差額計算などを用意します。未払い残業代そのものの支払いを求める相談先と、離職票を訂正する相談先は別です。離職票と失業給付はハローワーク、賃金未払いは労働基準監督署などへ相談します。
通勤手当が給与明細と違う理由
6か月定期代は6か月へ分ける
6か月分の通勤定期代を4月にまとめて支給されても、離職票の4月分へ全額を入れるわけではありません。使用する4月から9月までへ1か月相当額ずつ割り振り、割り切れない端数は最後の月へ計上します。
ハローワークの通勤手当・残業代の記載例では、6か月定期代1万6,000円を、最初の5か月へ各2,666円、最後の月へ2,670円とする例が示されています。
退職時に定期代を払い戻した場合は再計算する
定期券の有効期間を残して退職し、鉄道会社から払戻しを受けた場合は、支給済みの定期代をそのまま月割りするとは限りません。
東京ハローワークのQ&Aでは、定期代から払戻額と手数料を差し引き、実際に使用した月へ配分する例が案内されています。退職月だけ通勤手当が少ない場合は、払戻し処理を確認してください。
非課税通勤手当でも除外しない
給与明細で通勤手当が非課税欄に表示されていても、それだけを理由に離職票から除外する扱いではありません。会社へ確認するときは、「非課税だから除いたのか」「定期代を月割りした結果なのか」を分けて聞きます。
最終月が「未計算」ならどうする?
未計算のまま先に離職票を発行する場合がある
最終給与の計算を待っていると離職票の提出が遅れる場合、会社は賃金額を「未計算」として先に手続きをすることがあります。未計算という表示だけで会社の誤りとはいえません。
静岡労働局の未計算賃金案内では、完全月の賃金額が確定したら、会社が事業所を管轄するハローワークへ報告するよう求めています。
未計算の月が6か月の計算対象か確認する
退職日が賃金締切日と一致し、最終月の基礎日数が11日以上あるなど、未計算月が基本手当の算定に必要な場合があります。会社へ「いつ確定して、いつハローワークへ報告する予定か」を確認し、本人側のハローワークにも未計算が残っていることを伝えます。
仮の賃金日額で処理される場合がある
厚生労働省の業務取扱要領には、算定に必要な未計算賃金が残っていて本人が早期支給を希望する場合、仮の賃金日額で便宜的に支給し、金額確定後に確認して追給処理などを行う取扱いがあります。
誰でも同じ方法になるとは限りません。受給資格者証や受給資格通知の賃金日額が仮額か、確定後に何を提出するかを担当窓口へ確認してください。
本当に誤りだった場合の訂正方法
会社が認めた場合は事業所管轄のハローワークへ補正する
発行済みの離職票に誤りがある場合、会社は「雇用保険被保険者離職票記載内容補正願」などを使い、事業所を管轄するハローワークへ補正を申し出ます。
ハローワーク飯田橋の案内では、補正願、離職証明書の事業主控、本人用の離職票-2、誤りと正しい内容が分かる添付資料を求めています。提出様式や郵送の可否は地域で異なるため、会社から事業所管轄のハローワークへ確認してもらいます。
愛知ハローワークの賃金欄用訂正願は、⑧欄から⑬欄までの正しい内容を記載し、賃金台帳や出勤簿などの確認資料を添える形式です。この様式は会社側の手続きを示す参考であり、本人が様式だけを別地域へ送れば訂正できるという意味ではありません。
本人は住所地のハローワークへ異議を申し出る
本人は、受給手続きをする住居所管轄のハローワークへ、賃金額に異議があると伝えます。会社の所在地と本人の住所地が離れていても、本人が最初に会社所在地まで行く必要は通常ありません。
厚生労働省の業務取扱要領では、本人の資料や説明から賃金額などの誤りが疑われ、基本手当日額などへ重大な影響がある場合、離職票を受理したハローワークが、離職票を交付したハローワークへ照会するとしています。
訂正後は受給資格者証の賃金日額を確認する
訂正手続きが終わったら、受給資格者証または受給資格通知で、賃金日額と基本手当日額がどう決定されたかを確認します。離職票の数字が変わっても、上限・下限などにより基本手当日額が変わらないことがあります。
ハローワークでの求職申込み、離職票提出、雇用保険説明会、失業認定までの全体を確認したい人は、次の記事へ進んでください。

会社が訂正しない・連絡が取れない場合
会社の任意対応だけが訂正の入口ではない
会社が「給与ソフトが出したので正しい」「もう退職した人には対応しない」と回答しても、それだけで賃金額が確定するわけではありません。本人からハローワークへ資料を提出し、事実確認を求められます。
ただし、本人が主張した金額が必ずそのまま認められるわけでもありません。ハローワークは本人と会社の説明、賃金台帳、勤怠資料などを確認して処理します。電話だけで終わらせず、月別の差額表と資料を持参してください。
持参する資料をチェックする
- 離職票-1・離職票-2
- 受給資格決定後なら受給資格者証または受給資格通知
- 離職前の給与明細。最低でも計算対象の6か月分、できれば前後を含む8か月以上
- タイムカード、出勤簿、勤怠画面、シフト表
- 残業日・残業時間が分かる業務メールや記録
- 雇用契約書、労働条件通知書、賃金規程
- 通勤定期代の支給期間、購入額、払戻額が分かる資料
- 会社へ確認したメールや回答
- 離職票の額、正しいと考える額、差額、理由を月別にまとめたメモ
通帳と源泉徴収票だけでは確認しにくい
通帳に記録されるのは通常、税金や社会保険料を引いた後の振込額です。賃金項目と勤務月が分からないため、補助資料にはなっても、それだけで離職票の正しい賃金を証明するのは難しい場合があります。
源泉徴収票も、1年間の給与と賞与などをまとめた金額で、通勤手当の内訳や残業した月が分かりません。給与明細、勤怠資料、契約書と組み合わせます。
未払い賃金は労働基準監督署への相談も分けて行う
離職票の訂正をしても、会社から未払い残業代が自動的に振り込まれるわけではありません。失業保険の算定と、会社に対する賃金請求は別問題です。
離職票の賃金額・賃金日額はハローワークへ、実際の未払い賃金は会社への請求や労働基準監督署への相談を検討します。相談先を一つに絞って、もう一方の手続きを止めないようにしてください。
すでに失業保険を受給している場合も相談できる
気づいた時点で受給中のハローワークへ連絡する
初回の支給後に通勤手当の漏れなどへ気づいた場合も、受給資格者証、給与明細、離職票の控えを用意して、現在手続きをしているハローワークへ連絡してください。
発行済み離職票の補正制度があり、未払賃金の確定後に賃金日額を再計算する取扱いもあります。すでに支給されたから訂正できない、と自己判断する必要はありません。
差額が必ず自動的に全額振り込まれるとは限らない
訂正によって賃金日額と基本手当日額が変わるか、どの支給記録を調整するかは、訂正内容と処理時期によって異なります。増額なら追給の対象となる場合がありますが、「連絡しなくても自動で過去分が入る」とは考えないでください。
反対に、実際より高い賃金額で処理されていたことへ気づいた場合も放置せず相談します。後から過払いとして調整される可能性があるためです。
ハローワークの決定そのものに不服がある場合
資料を提出しても、ハローワークが決定した賃金日額や給付処分に納得できない場合は、雇用保険審査官への審査請求制度があります。一般に、処分を知った日の翌日から3か月以内が申立期間です。
厚生労働省の雇用保険審査請求案内で提出先と期限を確認し、まず処分をしたハローワークから決定内容の説明を受けてください。会社への苦情と、行政処分に対する審査請求は別の手続きです。
離職票の訂正と職業訓練の給付
受講中の基本手当も訂正後の日額が関係する
ハローワークの受講指示を受けて公共職業訓練へ通う場合、基本手当に加えて受講手当や通所手当が支給される場合があります。離職票の訂正で基本手当日額が変われば、訓練中に受ける基本手当にも関係します。
離職票に疑問がある状態でも、希望コースの募集期限は待ってくれません。訂正相談と並行して、受講条件、残りの給付日数、受講指示の可能性をハローワークへ確認してください。

訂正が終わるまで訓練相談を止めない
職業訓練は、申込前の相談、コース選択、見学、選考などに時間がかかります。「賃金額が確定してから相談しよう」と待っている間に募集が締め切られることがあります。
給付の見込み額は仮になる可能性があると伝えたうえで、訓練の申込み時期を相談します。雇用保険を受けられない場合でも、求職者支援訓練など別制度の対象となる可能性があります。
離職票の賃金額に関するよくある質問
Q1.手取り額と違うだけでも訂正が必要ですか?
通常、手取り額とは一致しません。離職票は税金・社会保険料などを控除する前の賃金を基礎にします。給与明細の総支給欄を確認し、さらに残業代と通勤手当の対象月をそろえて比べてください。
Q2.通勤手当が入っていないのは間違いですか?
労働の対償として会社から支給された通勤手当は原則として含みます。ただし、数か月分の定期代は各月へ分け、退職時に払戻しがあれば再計算されます。すべての対象月にないなら、会社とハローワークへ確認してください。
Q3.翌月払いの残業代はどの月に入りますか?
原則として、支給された月ではなく実際に残業した月へ戻して記載します。このため、給与明細1枚の総支給額とは一致しないことがあります。
Q4.ボーナスと退職金は含まれますか?
通常の年2回賞与や、退職時に支払われる通常の退職金は原則として含みません。ただし、年4回以上の賞与や毎月上乗せされる前払い退職金などは扱いが異なる場合があります。
Q5.最終月の「未計算」は放置してよいですか?
放置せず、会社がいつ確定額をハローワークへ報告するか確認してください。未計算自体は認められた処理ですが、その月が基本手当の算定に必要なら、仮額からの変更が生じる場合があります。
Q6.会社が訂正を拒否したらどうしますか?
会社の同意だけが相談の入口ではありません。受給手続きをする住居所管轄のハローワークへ、賃金額に異議があると申し出て、給与明細、勤怠記録、契約書などを提出してください。
Q7.離職証明書へ署名した後でも訂正できますか?
署名したことだけで訂正不能になるわけではありません。ハローワークは受給手続き時にも記載内容への異議を確認します。ただし、分かった時点で早く申し出て、なぜ署名時に気づかなかったかも説明してください。
Q8.すでに離職票を提出して受給中でも訂正できますか?
発行済み離職票を補正する手続きがあります。受給資格者証と根拠資料を持って、現在受給手続きをしているハローワークへ相談してください。差額処理は個別確認となります。
Q9.給与明細を紛失していても相談できますか?
相談はできます。会社へ給与明細や賃金台帳の内容を再確認し、通帳、雇用契約書、勤怠記録、通勤定期の資料など、手元にあるものを持参してください。通帳や源泉徴収票だけでは内訳が不足する場合があります。
Q10.源泉徴収票と離職票の合計が違うのは間違いですか?
直ちに間違いとはいえません。源泉徴収票は暦年の給与・賞与などをまとめ、離職票は賃金支払対象期間ごとに失業給付の算定対象賃金を記載します。対象期間と含む項目が違うため、年間合計だけでは判定できません。
Q11.A欄とB欄はどちらを見ますか?
月給・週給が主な人はA欄、日給・時給・出来高払いが主な人はB欄が中心です。時給の人に月額通勤手当などがあれば両方へ記載されるため、「計」欄を確認してください。
Q12.訂正すれば基本手当日額は必ず上がりますか?
必ずではありません。訂正した月が計算に使われない場合や、賃金日額の上限・下限が適用される場合は、基本手当日額が変わらないことがあります。訂正後の受給資格者証または受給資格通知で確認してください。
まとめ|受給手続きを止めず、対象月をそろえて訂正を申し出る
離職票-2の賃金額が給与明細と違うときは、まず手取りではなく控除前の賃金で比べます。次に、翌月払いの残業代を実際に働いた月へ戻し、数か月分の通勤定期代を使用月へ分けて確認します。通常の夏・冬賞与が入っていないことや、最終月が未計算であることは、直ちに記載ミスを意味しません。
対象期間をそろえても基本給・残業代・通勤手当が抜けている場合は、会社へ月別の計算根拠を確認すると同時に、住居所を管轄するハローワークへ異議を申し出てください。会社の訂正を待って、求職申込みや受給手続きを止めないことが重要です。
離職後に職業訓練も検討している人は、雇用保険の有無によって対象制度が変わります。訂正手続きと並行して、自分が公共職業訓練・求職者支援訓練のどちらを利用できるか確認しておきましょう。


