教育訓練給付金は外国人でも使える?留学生・技能実習・特定技能の条件

外国人が雇用保険・学生区分・指定講座から教育訓練給付金の対象を確認する図 教育訓練給付金

日本で働く外国人が資格講座を探すとき、「日本人だけの制度ではないか」「留学生のアルバイトでも使えるか」「技能実習や特定技能の期間は雇用保険に入るのか」が分かりにくいものです。

結論からいうと、教育訓練給付金は日本国籍を条件にしていません。外国人でも、受講開始日に日本の雇用保険へ加入中か、離職後原則1年以内で、必要な加入期間があり、厚生労働大臣指定講座を修了するなどの要件を満たせば対象になり得ます。

ただし、在留資格があれば全員対象という意味ではありません。昼間学生、ワーキングホリデー、雇用関係のない研修生などは、原則として雇用保険の被保険者にならないため、その期間だけでは加入年数を作れません。反対に、技術・人文知識・国際業務、特定技能、技能実習などで雇用され、加入条件を満たす人は、外国籍という理由だけで除外されません。

この記事では、在留資格と雇用保険を混同せず、留学生・家族滞在・技能実習・特定技能・ワーキングホリデーごとに、自分がどこを確認すればよいかを整理します。

結論:国籍ではなく雇用保険の加入記録で決まる

現在・過去の状態 雇用保険の考え方 教育訓練給付金の見込み
就労できる在留資格で週20時間以上勤務 31日以上の雇用見込みもあれば原則加入 必要な加入期間等を満たせば対象になり得る
永住者・定住者・日本人等の配偶者 国籍ではなく通常の雇用条件で判定 加入記録と講座要件で判定
特定技能で雇用されている 通常の雇用労働者として加入条件を判定 加入記録があれば対象になり得る
技能実習として雇用されている 雇用関係があり、加入条件を満たせば被保険者 加入期間を満たせば対象になり得る
雇用関係のない研修生 労働者ではないため原則加入しない その研修期間だけでは加入年数にならない
昼間の大学・専門学校の留学生 アルバイトをしても原則適用除外 現在のアルバイト期間だけでは原則対象外
夜間・定時制・通信制の学生 週20時間・31日見込み等で判定 加入記録と必要期間があれば対象になり得る
家族滞在で資格外活動許可を得て働く 昼間学生かどうかと勤務条件を別々に確認 実際の加入記録で判定
ワーキングホリデー 雇用保険は原則適用除外 その勤務期間だけでは加入年数にならない
在留資格名だけで決めず、ハローワークに記録された資格取得日・資格喪失日を確認します。

外国籍だけを理由に対象外にはならない

厚生労働省は、日本国内で働く外国人にも、原則として日本人と同様に労働関係法令と社会保険関係法令を適用すると案内しています。教育訓練給付金も、国籍ではなく雇用保険の被保険者期間や講座の指定などで判断します。

在留資格の就労可否と給付資格は別の確認

在留資格は、日本でどの活動・仕事ができるかを決めます。雇用保険は、実際の雇用契約や労働時間などで加入を判断します。教育訓練給付金は、その雇用保険記録に必要期間があるかを見ます。この3つを一つの条件だと思わないことが重要です。

最初に雇用保険被保険者番号を探す

雇用保険被保険者証、離職票、雇用保険受給資格者証、マイナポータルの雇用保険情報などで被保険者番号を確認します。給与明細から雇用保険料が引かれているだけでは、資格取得日や通算期間までは分かりません。

外国人への雇用保険適用:厚生労働省「外国人雇用はルールを守って適正に」で、国籍にかかわらない適用と、雇用保険の週20時間・31日見込みを確認できます。

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外国人も確認する雇用保険の2つの入口条件

週の所定労働時間が20時間以上

2026年8月31日時点では、原則として1週間の所定労働時間が20時間以上であることが雇用保険の入口です。残業を足した実績ではなく、雇用契約上の通常の時間を基本にします。シフト制で週ごとに異なる場合は、契約期間全体の平均などで確認します。

31日以上の雇用見込みがある

期間の定めがない契約だけでなく、31日以上の契約、更新規定がある契約、同じ事業所で更新された実績がある契約なども含まれます。1か月契約でも、自動的に31日未満と決まるわけではありません。

勤務先が小さくても原則は同じ

社会保険の適用拡大で使われる企業規模や月額賃金の条件と、雇用保険の条件は別です。飲食店、語学教室、登録支援機関の取引先など勤務先の規模にかかわらず、原則として週20時間と31日見込みを確認します。

加入の届出は会社が行う

条件を満たす労働者を雇用した会社は、雇用保険の資格取得届を提出します。本人が加入を希望したかどうかで選ぶ制度ではありません。会社から「外国人だから入れない」と説明された場合は、在留カード、雇用契約書、給与明細を持ってハローワークへ確認してください。

外国人労働者の現在の基準:東京外国人雇用サービスセンター「外国人雇用Q&A」で、雇用保険の要件、昼間学生、ワーキングホリデーなどの扱いを確認できます。

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給付区分ごとに必要な加入期間が違う

一般教育訓練は初回なら原則1年以上

一般教育訓練給付金は、受講開始日に雇用保険の被保険者で、支給要件期間が原則3年以上必要です。ただし初めて教育訓練給付金を受ける人は、原則1年以上で対象になり得ます。

特定一般も初回なら原則1年以上

特定一般教育訓練給付金も必要期間は原則3年以上で、初回は原則1年以上です。ただし、受講前に訓練前キャリアコンサルティングを受け、受給資格確認を行う手続きがあります。

専門実践は初回でも原則2年以上

専門実践教育訓練給付金は原則3年以上、初回は原則2年以上です。「日本で1年働いたので、どの教育訓練給付金も使える」とは限りません。受けたい講座の区分を先に確認します。

前の会社・前の在留資格の加入記録も通算できる

雇用保険の資格喪失から次の資格取得までが原則1年以内なら、前職の被保険者期間を通算できます。技術・人文知識・国際業務から特定技能へ変わった場合も、在留資格名だけで加入記録が消えるわけではありません。ただし、過去に基本手当等を受けた期間や教育訓練給付を受けた時期によって通算の扱いが変わります。

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就労系の在留資格・身分系の在留資格

技術・人文知識・国際業務などの会社員

会社と雇用契約を結び、週20時間以上・31日以上の見込みで働くなら、通常の労働者と同じ入口条件で雇用保険へ加入します。正社員に限らず、契約社員・派遣社員でも条件は同じです。

永住者・定住者・配偶者等

就労活動に制限がない在留資格でも、教育訓練給付金が自動的に使えるわけではありません。実際の勤務が雇用保険の加入条件を満たし、必要期間が記録されていることが必要です。

特定技能1号・2号

特定技能で受入れ機関に雇用されている人も、外国籍という理由で雇用保険から除外されません。雇用保険被保険者証の資格取得日と、受講開始予定日までの期間を確認します。

資格を取れば別の仕事ができるとは限らない

教育訓練給付金で資格を取得しても、在留資格で認められていない仕事へ自動的に就けるわけではありません。転職先の業務が現在の在留資格に該当するか、在留資格変更が必要かは、出入国在留管理庁や勤務先の専門窓口で別に確認します。

就労できる活動の確認:厚生労働省「外国人雇用対策」で、在留カード等による在留資格・在留期間・就労制限の確認方法を案内しています。

技能実習は対象になり得るが「研修」と区別する

技能実習は雇用関係がある

技能実習生は、実習実施者との雇用関係の下で技能等を修得するため、雇用保険の加入条件を満たせば被保険者になります。技能実習という名称だけで対象外にはなりません。

雇用関係のない研修生は被保険者ではない

見学や非雇用型の研修で、会社の指揮命令の下に賃金を得て働く労働者ではない人は、雇用保険の被保険者になりません。「研修生」「実習生」という呼び方ではなく、雇用契約と資格取得届の有無を見ます。

監理団体ではなく実習実施者の加入記録を見る

団体監理型の技能実習では、監理団体が相談や監理を行っていても、通常は実習実施者が雇用主です。雇用保険被保険者証に記載された事業所と、現在の実習先を照合してください。

実習先変更で空白があるときは日付で確認する

やむを得ない事情による転籍などで資格喪失と再取得の間が空いた場合は、前後の記録を日付で確認します。空白が原則1年以内なら、教育訓練給付の支給要件期間を通算できる可能性があります。

研修生と技能実習生の違い:東京ハローワーク「雇用保険の被保険者について」Q17で、雇用関係のない研修生と雇用関係にある技能実習生を分けて案内しています。

2027年4月の育成就労制度では加入記録を引き継いで確認する

育成就労制度は2027年4月1日に開始予定

技能実習制度を発展的に解消して設けられる育成就労制度は、2027年4月1日の施行が予定されています。施行後に名称が変わっても、教育訓練給付金の可否を制度名だけで決めるのではなく、雇用保険の資格取得・喪失記録で確認します。

2027年4月1日に全員が一斉に切り替わるわけではない

施行時に技能実習中の人などには経過措置があります。技能実習から育成就労、特定技能へ進む時期は本人の状況で異なります。「制度開始日から新しい加入期間がゼロから始まる」と自己判断しないでください。

転籍時の資格喪失日・取得日を確認する

育成就労では一定の要件の下で本人意向による転籍の仕組みが設けられます。転籍した場合も、旧事業所の資格喪失日と新事業所の資格取得日、空白期間を確認することが、教育訓練給付の通算判断に役立ちます。

育成就労制度の施行と経過措置:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」で、2027年4月1日の施行予定や技能実習からの移行を確認できます。

留学生は昼間学生かどうかで大きく分かれる

昼間の大学・専門学校の留学生は原則適用除外

昼間に通学する学生は、資格外活動許可を得て週20時間以上アルバイトをしても、原則として雇用保険の被保険者になりません。資格外活動許可の週28時間以内という上限と、雇用保険の加入資格は別です。

夜間・定時制・通信制は通常の条件で判定

夜間・定時制・通信制の学生は、学生であることだけでは一律に除外されません。勤務先で週20時間以上・31日以上の雇用見込みがあるかを確認します。

昼間学生にも例外がある

卒業見込み証明書があり、卒業前から働く事業所に卒業後も勤務する予定である場合や、休学中、一定の課程に在籍する場合など、昼間学生でも例外的に被保険者となるケースがあります。学校種別と就労状況をハローワークへ示して確認します。

会社員時代の加入期間は学生になっても直ちに消えない

日本で会社員として雇用保険に加入した後、退職して昼間の大学院や専門学校へ進学した人は、在学中のアルバイトが未加入でも、過去の加入記録まで消えるわけではありません。資格喪失日の翌日から受講開始日までが原則1年以内か、必要な加入期間があるかで判断します。

外国人留学生の雇用保険:東京ハローワークの被保険者Q&A Q18で、昼間学生、夜間学生、卒業後継続雇用などの違いを確認できます。

教育訓練給付金は退職後いつまで使える?1年の期限と最大20年の延長
教育訓練給付金を退職後いつまで使えるか、資格喪失日から1年の数え方、受講開始日の基準、最大20年の延長理由と申請方法、1年を過ぎた場合の確認手順を解説します。

家族滞在・資格外活動許可は2段階で確認する

最初に働くことが認められているかを見る

家族滞在や留学では、原則として就労活動はできず、働くには資格外活動許可が必要です。許可の範囲を超えて働いてよいことにはなりません。まず在留カード裏面などで許可を確認します。

次に雇用保険の条件を見る

家族滞在で資格外活動許可を得ている人が、昼間学生でなく、勤務先で週20時間以上・31日以上の見込みを満たすなら、雇用保険の対象になり得ます。「資格外活動だから必ず対象外」「週28時間まで働けるから必ず加入」のどちらも正確ではありません。

留学生は28時間働いても昼間学生除外が先にある

資格外活動許可の包括許可では、学則による長期休業期間以外は原則週28時間以内で働けます。しかし昼間学生の雇用保険適用除外があるため、20時間を超えたことだけで被保険者にはなりません。

資格外活動許可:出入国在留管理庁「資格外活動許可について」で、留学・家族滞在の包括許可と週28時間の範囲を確認できます。

ワーキングホリデー・外国公務員などの例外

ワーキングホリデーは原則雇用保険に入らない

ワーキングホリデーは休暇に付随する就労を認める制度で、東京外国人雇用サービスセンターの現行Q&Aでは雇用保険の適用除外と案内されています。週20時間以上働いた実績だけで加入期間になるとは考えません。

外国の公務員は適用除外となる場合がある

外国政府の公務員として日本で勤務する人など、雇用保険法の対象外となるケースがあります。一般の会社に転職した後は、その会社での雇用条件から改めて加入を判断します。

母国の失業補償制度の適用を受ける人

外国で雇用関係が成立したまま日本へ派遣され、母国の失業補償制度の適用が明らかな人は、日本の雇用保険の被保険者とならない場合があります。海外本社からの出向者は、日本法人との雇用関係、給与負担、母国制度の適用を会社とハローワークへ確認します。

退職・在留資格変更・帰国前に確認すること

退職後でも原則1年以内に講座を始める

雇用保険の資格喪失後でも、資格喪失日の翌日から受講開始日までが原則1年以内で、必要な支給要件期間があれば対象になり得ます。在留資格変更の手続き中でも、この教育訓練給付の期限は別に進みます。

やむを得ない理由があれば適用対象期間の延長を確認する

妊娠・出産・育児、疾病・負傷などで30日以上受講を開始できない場合は、原則1年の適用対象期間を最大20年まで延長できることがあります。海外滞在だけで自動延長される制度ではないため、理由と期間をハローワークへ確認します。

帰国前に支給要件照会と申請方法を相談する

教育訓練給付金の申請先は、原則として本人の住居所を管轄するハローワークです。修了直後に帰国・海外転居する予定なら、受講開始前に受給資格、修了証明書の受領方法、窓口・郵送・電子申請の可否を確認してください。

海外就職は追加給付の雇用条件に注意する

特定一般・専門実践の資格取得・就職による追加給付は、一般被保険者等として雇用されることが条件です。海外企業へ就職して日本の雇用保険に入らない場合は、通常その雇用だけで追加給付の就職条件を満たすとはいえません。

日本語講座・資格学校なら何でも対象ではない

学校名ではなく講座単位で指定を確認する

同じ学校でも、通学・通信、受講開始日、コース名によって指定の有無が違います。日本語学校、ビジネス日本語、介護日本語なども、名称だけで対象とは決まりません。厚生労働省の講座検索で、受講予定のコースと開講時期を確認します。

受講開始後に指定外と分かっても変えられない

教育訓練給付の指定は、本人がハローワークへ申請して付けてもらうものではありません。学校の広告に「給付対象」とあっても、自分が申し込むコースの指定番号と指定期間を書面で確認します。

資格取得と修了は同じではない

基本給付は、学校が定める修了基準を満たすことが基本です。試験に不合格でも修了要件を満たす講座がある一方、受講しただけでは修了にならない講座もあります。追加給付では資格取得や就職が別に必要です。

対象講座と制度区分:厚生労働省「教育訓練給付制度」で、一般・特定一般・専門実践の給付率と指定講座検索を確認できます。

教育訓練給付金の対象講座・資格一覧|指定講座の検索方法
教育訓練給付金の対象講座・資格を3区分別に整理。公式検索システムの使い方、指定番号・指定期間の確認、オンライン講座や取得率・費用の比較方法を解説します。

教育訓練支援給付金と追加給付の注意点

支援給付金は専門実践の受講費とは別

教育訓練支援給付金は、一定の専門実践教育訓練を受ける失業者の生活費を支える制度です。受講開始時45歳未満、初めて専門実践教育訓練を受けること、昼間通学制、失業状態など別の条件があります。

「失業」と在留資格上働けることの両方を確認する

支援給付金では、働く意思と能力がありながら職業に就けない状態を認定します。外国人の場合は、日本で就職活動・就労できる在留資格や活動範囲も関係するため、退職後の在留資格変更を含めて事前に個別確認してください。

追加20%・10%は就職や賃金の証明が必要

専門実践では資格取得・就職等による追加20%、さらに賃金上昇による追加10%があります。外国籍でも制度要件は同じですが、日本の雇用保険資格と賃金記録で確認する部分があるため、海外転居・海外就職の予定がある人は先に相談します。

外国人が用意する書類と名前の確認

基本は日本人と同じ申請書類

給付区分に応じて、教育訓練給付金支給申請書、教育訓練修了証明書、学校発行の領収書、本人・住居所確認書類、払渡希望金融機関の資料などを用意します。特定一般・専門実践では受給資格通知等も確認します。

在留カード・旅券で本人と住居所を確認する

外国人は、在留カード、特別永住者証明書、旅券などを本人・住居所確認に使用します。必要な組み合わせは手続き方法と在留状況で変わるため、原本・写しの扱いを提出先へ確認します。

ローマ字・漢字・カタカナ表記をそろえる

在留カード、雇用保険記録、銀行口座、学校の修了証明書で氏名表記の順序やスペースが異なる場合があります。自分で証明書を書き換えず、同一人物と確認できる資料が必要かを相談します。

マイナンバーがないケースは空欄扱いを確認する

在留カードや個人番号が交付されない一部の外国人について、厚生労働省の事務取扱要領は、個人番号欄を空欄とする扱いを示しています。マイナンバーがないことだけで自動的に不支給と決めず、在留状況と本人確認書類をハローワークへ伝えます。

支給申請の資料:厚生労働省「教育訓練給付金の支給申請手続について」で現行パンフレット・申請様式を、雇用保険業務取扱要領で個人番号を保有しない外国人の扱いを確認できます。

教育訓練給付金の必要書類は?3種類別の申請チェックリスト
教育訓練給付金の必要書類を一般・特定一般・専門実践に分けて一覧化。受講前、修了後、6か月ごと、追加給付で必要な申請書・証明書・領収書・本人確認と提出方法を解説します。

申込み前に8ステップで確認する

1.在留カードで就労制限を確認する

表面の在留資格・就労制限、裏面の資格外活動許可を確認します。受講できることと、その資格を使った仕事ができることは分けて考えます。

2.学生なら昼間・夜間・休学を確認する

学校名だけでなく、課程、授業時間帯、休学期間、卒業見込みと卒業後の継続雇用予定を整理します。

3.雇用契約書で週時間と契約期間を見る

週の所定労働時間、契約開始・終了日、更新条項、勤務先名を確認します。掛け持ちは2社の時間を勝手に合算しません。

4.雇用保険の資格取得日を確認する

雇用保険被保険者証やマイナポータルだけで不明なら、ハローワークで加入記録を照会します。氏名表記が複数ある人は、過去の在留カードや被保険者番号も示します。

5.前職・実習先の空白期間を並べる

資格取得日と資格喪失日を時系列にし、原則1年を超える空白、失業給付の受給、過去の教育訓練給付を確認します。

6.講座検索で指定番号まで照合する

学校名、コース名、受講形態、開始時期、給付区分、指定番号を確認します。外国人向けコースという表示だけでは判断しません。

7.ハローワークで支給要件照会をする

本人・住居所確認書類と雇用保険被保険者番号を用意し、受講開始予定日を伝えます。特定一般・専門実践は、原則として受講開始日の2週間前までの受給資格確認を進めます。

8.資格取得後の仕事と在留資格を確認する

取得予定資格、就きたい職種、現在の在留資格、変更申請の要否、帰国予定を整理します。学校、ハローワーク、出入国在留管理庁で担当範囲が違うため、一か所の説明だけで全部決めません。

7つの具体例

例1|技人国で3年勤務し、指定講座を受ける

雇用保険へ継続加入し、過去の教育訓練給付から必要期間も空いているなら、外国籍でも対象になり得ます。講座区分、指定番号、本人の支給要件期間を照会します。

例2|特定技能で1年6か月勤務し、一般教育訓練を初めて使う

初回の一般教育訓練は原則1年以上のため、加入記録が勤務期間と一致し、他の要件を満たせば対象になり得ます。専門実践は初回でも原則2年以上なので、同じ期間では足りません。

例3|技能実習を2年続け、専門実践を初めて使う

技能実習先で雇用保険に2年以上加入していることを記録で確認します。加入期間があっても、在留資格上その講座を受ける時間や修了後の進路に問題がないかは別に確認します。

例4|昼間の留学生が週24時間アルバイト

資格外活動許可の範囲内でも、昼間学生は雇用保険の適用除外が原則です。このアルバイト期間だけで教育訓練給付の加入年数を満たすとは考えません。

例5|夜間学校の学生が週25時間勤務

夜間学生は一律除外ではありません。31日以上の雇用見込みもあり、会社が資格取得届を出していれば、加入期間として記録されます。

例6|家族滞在で週22時間働く非学生

資格外活動許可の範囲内で働き、昼間学生ではなく、31日以上の雇用見込みがあれば雇用保険の対象になり得ます。会社の届出と資格取得日を確認します。

例7|会社員を退職して留学生になった

昼間学生としてのアルバイトが未加入でも、会社員時代の記録は直ちに消えません。退職翌日から講座開始まで原則1年以内か、希望講座に必要な期間があるかを照会します。

よくある6つの失敗

1.外国人は対象外だと思う

国籍は教育訓練給付の一律除外条件ではありません。日本の雇用保険記録と講座要件を確認します。

2.在留カードがあれば対象だと思う

在留カードは在留資格や就労制限を確認する書類です。雇用保険の加入期間を証明する書類ではありません。

3.留学生は週20時間を超えれば加入できると思う

昼間学生は原則適用除外です。資格外活動の週28時間と雇用保険の週20時間を混同しないでください。

4.技能実習と非雇用の研修を同じと思う

技能実習には雇用関係がありますが、見学等の非雇用型研修は労働者ではありません。契約と資格取得届で分けます。

5.学校の対象講座表示だけで申し込む

対象は講座単位です。コース名、受講形態、開始時期、指定番号が一致するまで確認します。

6.資格を取れば在留資格外の仕事もできると思う

教育訓練給付と就労許可は別制度です。資格取得後の業務が現在の在留資格で認められるかを確認します。

よくある質問

永住者なら必ず教育訓練給付金を使えますか?

いいえ。就労制限はありませんが、雇用保険の必要な加入期間、過去の受給歴、指定講座、修了等の条件を満たす必要があります。

特定技能でも対象ですか?

対象になり得ます。受入れ機関での雇用保険資格取得日、希望講座の区分、受講開始日の加入期間を確認してください。

技能実習の3年間は加入期間になりますか?

実習実施者との雇用関係があり、雇用保険へ適正に加入していれば記録されます。実習年数と加入年数が必ず一致するとは限らないため、資格取得・喪失記録を照会します。

留学生のアルバイトは全部対象外ですか?

昼間学生は原則適用除外ですが、夜間・定時制・通信制や休学中、卒業後の継続雇用予定などで扱いが変わります。学生区分と勤務条件を示して確認します。

家族滞在で週20時間以上なら加入できますか?

資格外活動許可の範囲内で、昼間学生の除外に当たらず、31日以上の雇用見込みも満たすなら対象になり得ます。実際の資格取得届を確認してください。

ワーキングホリデー中の仕事は加入期間になりますか?

原則として雇用保険の適用除外です。過去に別の在留資格で加入していた期間があれば、その記録を別に確認します。

日本語講座は教育訓練給付の対象ですか?

日本語講座という名称だけでは決まりません。厚生労働大臣の指定を受けたコースか、指定番号と受講開始時期まで確認します。

帰国後に申請できますか?

給付本体の支給要件は受講開始日の状態が中心ですが、申請先は原則として住居所を管轄するハローワークです。帰国前に必要書類、提出方法、本人・住居所確認の扱いを個別確認してください。

マイナンバーがないと申請できませんか?

一部の在留状況では個人番号を保有しないケースがあり、事務取扱要領には空欄とする扱いがあります。番号がない理由と本人確認書類を伝え、提出先の指示に従います。

2027年に育成就労へ変わると加入年数はゼロになりますか?

制度名が変わるだけで一律にゼロになるとはいえません。実際の雇用保険資格喪失日・資格取得日と空白期間で通算を確認します。

まとめ:在留資格名ではなく3つの記録を照合する

教育訓練給付金は日本人だけの制度ではありません。外国人でも、日本の雇用保険へ加入し、必要な支給要件期間があり、指定講座を修了するなどの条件を満たせば対象になり得ます。

確認するのは、在留カードの就労制限、雇用保険の資格取得・喪失記録、講座の指定番号の3つです。留学生は昼間学生か、技能実習生は雇用関係があるか、家族滞在は資格外活動許可と勤務条件を満たすか、ワーキングホリデーではないかによって入口が変わります。

まず雇用契約書、雇用保険被保険者番号、在留カード、受講予定講座の資料をそろえ、受講開始日を決める前に管轄ハローワークで支給要件照会をしてください。特定一般・専門実践は受講前手続きがあるため、学校へ申し込んだ後まで待たないことが大切です。

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