ダブルワークでA社とB社を掛け持ちし、それぞれ週20時間未満でも、合計が週20時間以上なら社会保険へ入るのでしょうか。
先に結論をいうと、健康保険・厚生年金の週20時間要件は勤務先ごとに判定するため、A社18時間+B社15時間=合計33時間でも、時間を合算して加入することは原則ありません。
ただし、「両方20時間未満なら何も確認しなくてよい」という意味ではありません。次の例外と別制度があります。
- 一方の会社で、通常の労働者の所定労働時間・日数の4分の3以上なら、週20時間未満でも加入する場合がある
- 契約上は週20時間未満でも、一方の会社だけで実労働が2か月連続して週20時間以上となり、その状態が続く見込みなら3か月目から対象になる場合がある
- 両社で個別に加入要件を満たせば、両社で加入して二以上事業所勤務届を出す
- 会社の社会保険へ入らなくても、2社の収入合計が健康保険の扶養基準を超えると、扶養を外れる可能性がある
- 65歳以上には、社会保険ではなく雇用保険で2社の時間を合算できる特例がある
| 働き方 | 会社の健康保険・厚生年金 | 主な確認点 |
|---|---|---|
| A社18時間+B社15時間 | 原則どちらも対象外 | 各社で4分の3基準も満たさない場合 |
| A社22時間+B社15時間 | A社だけ加入する可能性 | A社の企業規模・雇用期間・学生要件など |
| A社22時間+B社21時間 | 両社で加入する可能性 | 二以上事業所勤務届が必要 |
| A社15時間+B社10時間・年収合計156万円 | 両社とも対象外でも扶養を外れ得る | 国民健康保険と、年齢・立場に応じた年金手続き |
| 65歳以上・各社5~20時間未満 | 社会保険の時間は合算しない | 雇用保険マルチジョブホルダー制度は別判定 |
2026年8月30日時点の制度を基に、合計30時間の扱い、2026年10月予定の8.8万円要件撤廃、扶養の130万円、両社で加入するときの保険料と手続きを具体例で解説します。
ダブルワークの週20時間は会社ごとに判定する
A社18時間+B社15時間を33時間とは数えない
厚生労働省の副業・兼業と社会保険の解説は、健康保険・厚生年金の適用要件は事業所ごとに判断し、どの事業所でも要件を満たさない場合は、労働時間等を合算しても適用しないと明記しています。
会社の健康保険・厚生年金:時間は勤務先ごと
健康保険の扶養:複数の収入を合わせて判断
A社で週18時間、B社で週15時間なら、合計は週33時間です。しかし、短時間労働者の週20時間要件を満たすかはA社とB社で別々に見ます。A社の18時間へB社の15時間を足して、A社またはB社の社会保険へ加入する仕組みではありません。
ここでいう週20時間は、原則として雇用契約書や労働条件通知書に記載された「週の所定労働時間」です。たまたま残業した週や、2社を移動する時間まで足すものではありません。
短時間労働者が加入する現在の条件
正社員などの4分の3未満で働く短時間労働者は、2026年8月30日時点では、原則として次の条件を勤務先ごとに確認します。
- 勤務先が厚生年金保険の被保険者数51人以上の企業等、任意特定適用事業所、国・地方公共団体などである
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 所定内賃金が月8万8,000円以上
- 2か月を超えて雇用される見込みがある
- 原則として学生ではない
詳細は日本年金機構「短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大」で確認できます。
企業規模の「51人以上」は、その店舗にいるパートを単純に数えるものではありません。法人の場合は法人全体について、現在の厚生年金保険の被保険者数などで判定します。小規模な会社でも、労使合意に基づく事業主の申出により任意特定適用事業所となっている場合や、次に説明する4分の3基準に該当する場合があります。
週20時間未満でも4分の3基準なら加入する
週20時間はすべての労働者に共通する唯一の基準ではありません。同じ事業所で働く通常の労働者と比べて、次の両方が4分の3以上なら、企業規模や月8万8,000円とは別の基準で加入します。
- 1週間の所定労働時間
- 1か月の所定労働日数
たとえば、その事業所の通常の労働者が週24時間・月16日で働き、自分が週18時間・月12日なら、時間も日数も4分の3です。週18時間でも加入対象になり得ます。
通常の労働者が週40時間の会社なら時間の4分の3は週30時間なので、週18時間では満たしません。比較する相手の所定労働時間・日数は会社ごとに異なるため、日本年金機構の4分の3基準の説明を基に、両方の会社へ確認してください。
実労働が一方の会社だけで2か月連続20時間以上になった場合
契約上は週19時間でも、実際の労働時間が一方の会社だけで2か月連続して週20時間以上となり、それ以後も続く見込みなら、3か月目から加入対象になる場合があります。
厚生労働省の社会保険適用拡大Q&Aも、この取扱いを案内しています。A社の実労働19時間とB社の実労働19時間を足すのではなく、A社またはB社のどちらか一社だけで20時間以上が続いたかを見ます。
働く時間を抑えたまま次の仕事へ備えたい人は、在職中に受けられる夜間・オンライン・短時間の職業訓練も選択肢になります。

4つの働き方で社会保険の加入先はどう変わる?
ケース1:両方とも週20時間未満
A社18時間、B社15時間で、どちらも4分の3基準を満たさない場合は、合計33時間でも会社の健康保険・厚生年金へは原則加入しません。
健康保険については、配偶者や親の被扶養者になれるか、自分で国民健康保険などへ加入するかを確認します。どちらになるかは、労働時間の合計ではなく、扶養の収入要件や生計維持関係で判断します。
健康保険の扶養と国民年金の第3号被保険者は同じ範囲ではありません。日本年金機構の国民年金加入手続きによると、第3号になれるのは、原則として厚生年金に加入する配偶者に扶養される20歳以上60歳未満の人です。親の健康保険の扶養に入っていても第3号にはならないため、20歳以上60歳未満で厚生年金に入っていなければ、原則として国民年金第1号です。
ケース2:一方だけ週20時間以上
A社22時間、B社15時間で、A社が企業規模・賃金・雇用期間・学生要件も満たすなら、原則としてA社だけで加入します。
B社が週20時間未満で4分の3基準も満たさないなら、B社の給与をA社の標準報酬月額へ合算しません。A社ですでに社会保険へ入っているという理由だけで、B社の要件判定を省くのでもありません。両社がそれぞれ自社で加入要件を確認します。
ケース3:両方とも個別に加入条件を満たす
A社22時間、B社21時間で、両社がそれぞれほかの要件も満たすなら、どちらか片方を選んで加入するのではなく、両方の事業所で被保険者になります。
この場合は「二以上事業所勤務者」として本人が選択事業所を決め、届出をします。健康保険の資格を2つ自由に使い分ける仕組みではなく、選択した健康保険者が保険給付を行います。保険料は両社の報酬を合算した標準報酬月額を基に決め、各社の報酬割合で分けます。
ケース4:両方とも対象外だが扶養収入を超える
A社もB社も週20時間未満なら会社の被用者保険へ入らないことがあります。しかし、健康保険の扶養では2社の恒常的な収入見込みを合わせて確認します。
その結果、会社の社会保険へは入れないのに、配偶者の扶養からは外れることがあります。この場合は「保険料を払わなくてよい」のではなく、原則として市区町村の国民健康保険への切替えが必要です。さらに、20歳以上60歳未満で厚生年金に入らず、配偶者の扶養を外れて第3号でなくなる人は、国民年金第1号への切替えも必要です。
職業訓練中に2つのアルバイトをする場合
職業訓練中のアルバイトでは、社会保険だけでなく、失業認定、基本手当、職業訓練受講給付金の収入・出席条件も別に確認します。「各社20時間未満なら給付へ影響しない」とは限りません。

2026年10月に変わるのは8.8万円要件|20時間は合算しない
2026年10月には、短時間労働者の加入条件のうち「所定内賃金が月8万8,000円以上」という賃金要件が撤廃予定です。
| 加入条件 | 2026年9月まで | 2026年10月以降の予定 |
|---|---|---|
| 企業規模 | 原則51人以上 | 同じ。2027年10月から36人以上へ拡大予定 |
| 週の所定労働時間 | 20時間以上 | 20時間以上のまま |
| 所定内賃金 | 月8万8,000円以上 | 撤廃予定 |
| 雇用期間 | 2か月を超える見込み | 同じ |
| 学生 | 原則対象外 | 同じ |
2026年10月から、2社の勤務時間を足して週20時間を判定する改正ではありません。A社15時間+B社15時間=合計30時間でも、両社とも4分の3基準を満たさなければ、短時間労働者の週20時間要件は満たしません。
また、2026年8月30日時点の公式案内は「2026年10月に撤廃予定」です。正式な施行日と会社の資格取得日は、施行時点の日本年金機構・勤務先の案内で再確認してください。
企業規模要件は2027年10月から段階的に縮小
厚生労働省のパート・アルバイト向け適用拡大案内では、原則51人以上の企業等という範囲を段階的に広げる予定を示しています。
- 2027年10月:36人以上
- 2029年10月:21人以上
- 2032年10月:11人以上
- 2035年10月:企業規模要件を撤廃予定
ただし企業規模が広がっても、週20時間の判定は勤務先ごとです。法人では、店舗人数ではなく法人全体の厚生年金保険被保険者数を基にする点も確認してください。
両方の会社で加入するときの二以上事業所勤務届
本人が選択事業所を決めて10日以内に届ける
両社で個別に加入要件を満たすと、各社が資格取得届を出すだけで手続きが終わるわけではありません。本人が主たる事業所となる「選択事業所」を選び、事実発生から10日以内に「健康保険・厚生年金保険 被保険者所属選択・二以上事業所勤務届」を提出します。
日本年金機構「複数の事業所に雇用されるようになったときの手続き」によると、選択事業所を管轄する年金事務所または事務センターへ、本人が届出を行います。健康保険組合を選択する場合などは提出先が変わるため、両社の担当者と確認してください。
選択事業所は「給料が高い方」と法律で自動的に決まるわけではありません。ただし、加入する健康保険者、保険料率、手続き窓口に関係するため、両社の健康保険を確認して選びます。
保険料は2社分を合算した後、給与割合で分ける
二以上事業所勤務では、A社とB社の報酬月額を合算して標準報酬月額を決めます。その標準報酬月額から算出した保険料を、各社の報酬月額の割合で按分します。
日本年金機構の二以上事業所勤務者向けリーフレットには、次の厚生年金保険料の本人負担例があります。
| 項目 | A社 | B社 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 報酬月額 | 20万円 | 10万円 | 30万円 |
| 報酬割合 | 3分の2 | 3分の1 | 100% |
| 厚生年金の本人負担 | 18,300円 | 9,150円 | 27,450円 |
両社で27,450円ずつ、合計54,900円を本人が負担するわけではありません。合算後の本人負担27,450円を、報酬割合でA社とB社へ分ける例です。
健康保険料も合算した標準報酬月額を基に按分しますが、選択した健康保険者、都道府県、年齢、介護保険の対象かどうか、子ども・子育て支援金、端数処理で金額が変わります。会社ごとに単純に給与へ同じ率を掛けた金額と一致しない場合があります。
二社目は加入しなくてよいと言われた場合
「本業ですでに社会保険へ入っているから、副業先では入れない」という説明は、健康保険・厚生年金では正しくない場合があります。副業先でも個別に要件を満たすなら、その会社でも資格取得し、二以上事業所勤務の手続きが必要です。
両社の労働条件通知書と給与見込額をそろえ、各社の社会保険担当者へ要件判定を求めます。説明が食い違う場合は、選択予定の事業所を管轄する年金事務所へ相談してください。
両社20時間未満でも年収130万円なら扶養を外れる?
扶養の年間収入は2社分を合わせて見る
会社の健康保険・厚生年金の週20時間は勤務先ごとに判定します。一方、配偶者などの健康保険の扶養では、2社の給与、公的年金、失業給付など、対象となる収入を合わせて今後1年間の見込みを確認します。
一般的な60歳未満の配偶者は、年間収入130万円未満などが要件です。60歳以上または一定の障害者は180万円未満、配偶者を除く19歳以上23歳未満は150万円未満となる場合があります。収入だけでなく、同居・別居と生計維持関係も確認されます。
現在の基準は日本年金機構の被扶養者手続きで確認できます。最終的な認定は加入する健康保険者が行うため、勤務先の健康保険組合などにも確認してください。
A社15時間+B社10時間・時給1,200円なら年156万円
休み、賞与、残業、交通費を考えない単純例で計算します。
A社:15時間×52週×1,200円=93万6,000円
B社:10時間×52週×1,200円=62万4,000円
合計:93万6,000円+62万4,000円=156万円
両社とも週20時間未満なので、4分の3基準も満たさなければ会社の健康保険・厚生年金へは原則入りません。しかし、2社の契約収入合計は年156万円なので、60歳未満の配偶者等の130万円基準を超え、扶養を外れる可能性が高くなります。
会社の社会保険へ入れず、健康保険の扶養にも残れない場合は、原則として国民健康保険料を自分で負担します。20歳以上60歳未満で厚生年金にも第3号にも該当しない人は、国民年金保険料も負担します。週20時間未満に抑えれば必ず家計負担が小さくなるとは限りません。
2026年4月から労働契約内容による扶養認定が始まった
日本年金機構の2026年4月以降の取扱いでは、給与収入だけの人について、労働条件通知書などの契約内容から見込む年間収入が130万円未満で、ほかの収入が見込まれないことなどを満たせば、原則として扶養認定する方法を案内しています。
ダブルワークでは別の勤務先からも収入があるため、片方の契約書だけで「130万円未満」と判断できません。両社の契約時間・時給・諸手当・賞与を保険者へ申告してください。
人手不足による一時的な勤務増加には事業主証明を使える場合がありますが、2社勤務により契約上の年間収入が恒常的に130万円以上となるなら、一時的な収入増とは扱われません。
130万円は税金の扶養基準ではない
ここで説明した130万円は健康保険の被扶養者と国民年金第3号被保険者に関係する基準です。所得税・住民税の扶養、配偶者控除、勤務先の家族手当は別の基準です。
2社から給与を受ける場合、所得税では給与を合計して精算が必要になることがあります。主たる勤務先以外の給与は原則として年末調整できないため、国税庁の確定申告が必要な方の案内で確認してください。
2つの仕事を続けるか、1つに絞って勤務時間を増やすか迷う場合は、退職日や契約変更を決める前に職業訓練・給付・相談時期も確認しておくと選択肢を残せます。

社会保険・雇用保険・扶養で合算ルールが違う
| 制度 | 2社の時間・収入を合算する? | 基本の考え方 |
|---|---|---|
| 健康保険・厚生年金の加入判定 | 時間を合算しない | 勤務先ごとに20時間・4分の3などを判定 |
| 両社で健康保険・厚生年金へ加入した後 | 報酬を合算する | 標準報酬月額を決め、保険料を各社へ按分 |
| 健康保険の扶養 | 収入を合わせる | 今後1年間の収入見込みと生計維持関係で判定 |
| 通常の雇用保険 | 原則、時間を合算しない | 主たる賃金を受ける一つの雇用関係で加入 |
| 65歳以上の雇用保険特例 | 選んだ2社の時間を合算 | 本人の申出で加入できる場合がある |
| 労災保険の給付基礎 | 複数就業先の賃金を合算する場合がある | 社会保険の加入判定とは別 |
65歳以上の雇用保険マルチジョブホルダー制度
社会保険の週20時間を合算しない原則と混同されやすいのが、雇用保険マルチジョブホルダー制度です。厚生労働省の制度Q&Aによると、主な条件は次のとおりです。
- 複数の事業所に雇用される65歳以上である
- 異なる事業主の2社を選ぶ
- 各社の週所定労働時間が5時間以上20時間未満である
- 2社合計で週20時間以上になる
- 各社で31日以上の雇用見込みがある
- 本人が住所地を管轄するハローワークへ申し出る
要件を満たしても自動加入ではなく、申出日から資格を取得し、過去へ遡って加入できません。これは65歳以上の雇用保険の特例です。健康保険・厚生年金の加入時間を合算する制度ではありません。
雇用保険は2028年10月から週10時間へ拡大予定
厚生労働省の雇用保険制度改正資料によると、雇用保険は2028年10月1日から、通常の加入基準を週20時間以上から週10時間以上へ広げる予定です。ただし、これも健康保険・厚生年金の週20時間要件とは別です。
雇用保険と健康保険・厚生年金は別制度なので、この雇用保険改正によって社会保険の加入基準まで週10時間になるわけではありません。施行前に勤務先とハローワークの最新案内を確認してください。
自分がどのケースか確認する7項目
A社とB社それぞれについて、次の資料を並べて確認します。
- 週の所定労働時間:雇用契約書・労働条件通知書
- 月の所定労働日数:4分の3基準も確認
- 通常の労働者の時間・日数:比較対象は会社ごとに異なる
- 企業規模:厚生年金保険の被保険者数51人以上か
- 所定内賃金:月8万8,000円要件の撤廃前後を確認
- 契約期間・更新見込みと学生かどうか
- 2社の今後1年間の収入見込み:扶養を判定
どちらも加入しない場合
2社とも加入要件を満たさないなら、配偶者や親などの健康保険の扶養に入れるかを保険者へ確認します。扶養に入れない場合は、市区町村で国民健康保険の手続きを行います。20歳以上60歳未満で厚生年金にも第3号にも該当しない人は、住所地の市区町村で国民年金第1号の手続きも行います。
一方だけ加入する場合
加入条件を満たす会社が資格取得届を提出します。もう一方の会社が対象外なら、二以上事業所勤務届は不要で、その会社の給与は標準報酬月額へ合算しません。ただし、労働条件が変わって要件を満たすようになったら再判定します。
両方で加入する場合
両社へ他社でも加入要件を満たすことを伝え、本人が選択事業所を決めて二以上事業所勤務届を10日以内に提出します。会社任せにせず、提出先、資格取得日、標準報酬月額、各社で控除する保険料を確認してください。
雇用保険がない、扶養を外れる、勤務を一つに絞って退職するなど状況が変わると、利用できる職業訓練の区分や給付も変わります。自分が公共職業訓練・求職者支援訓練のどちらを検討できるかは、次の記事で確認できます。

よくある質問
2社で週10時間ずつなら社会保険に入りますか?
健康保険・厚生年金の週20時間は勤務先ごとに判定するため、10時間+10時間を合算して加入することは原則ありません。ただし、各社で4分の3基準を満たす特殊な場合は別です。
合計30時間でも両方20時間未満なら加入しませんか?
A社15時間+B社15時間など、両方が20時間未満で4分の3基準も満たさないなら、合計30時間でも短時間労働者の時間要件では原則加入しません。扶養の収入は合計して確認します。
片方ですでに社会保険へ入っていれば副業先は加入不要ですか?
副業先でも個別に加入要件を満たすなら、その会社でも加入して二以上事業所勤務の手続きが必要です。副業先が要件を満たさない場合は、本業側だけの加入です。
両社加入だと健康保険証や資格確認書は2つになりますか?
健康保険者を一つ選択し、選択した保険者が保険給付を行います。2つを使い分ける制度ではありません。資格情報や資格確認書の扱いは選択した健康保険者へ確認してください。
週19時間の契約でも残業で20時間を超えたら加入しますか?
1週間だけ超えただけでは直ちに加入しません。一方の会社だけで実労働が2か月連続して週20時間以上となり、その後も続く見込みなら3か月目から対象になる場合があります。
フリーランスの副業時間や売上も週20時間へ足しますか?
健康保険・厚生年金の週20時間は雇用契約上の所定労働時間で判定するため、業務委託の作業時間を勤務先の時間へ足しません。勤務先で加入している場合、一般に事業所得を標準報酬月額へ足すものでもありません。ただし、扶養の収入や税金では事業収入・所得も別途確認します。
2社合計が130万円未満なら必ず扶養に残れますか?
130万円未満は一般的な収入要件の一つです。同居なら原則として扶養者の収入の半分未満、別居なら仕送り額より少ないことなど、生計維持関係も必要です。最終判断は健康保険者へ確認してください。
学生がダブルワークする場合も同じですか?
短時間労働者の適用拡大では学生は原則対象外ですが、休学中、定時制・通信制、卒業後も同じ会社で働く予定など、対象になる学生もいます。また、4分の3基準を満たす場合は学生でも加入対象になり得ます。
2026年10月から両社19時間でも加入しますか?
2026年10月に撤廃予定なのは月8万8,000円の賃金要件です。週20時間要件と会社ごとの判定は残るため、両社19時間という理由だけで加入する改正ではありません。
会社へダブルワークを伝えないと社会保険で分かりますか?
両社で加入要件を満たす場合は本人の二以上事業所勤務届が必要で、各社へ保険料額などが通知されるため、社会保険手続きを隠したまま進めることはできません。加入要件を満たさない場合でも、就業規則上の届出、労働時間管理、税・住民税の取扱いがあるため、会社の副業ルールを確認してください。
まとめ
ダブルワークで両方の会社が週20時間未満なら、健康保険・厚生年金の時間を足して加入判定することは原則ありません。しかし、確認はそこで終わりではありません。
- 週20時間はA社・B社それぞれで判定する
- 週20時間未満でも、同じ会社の通常の労働者の4分の3以上なら加入する場合がある
- 一方の会社だけで実労働が2か月連続20時間以上なら、3か月目から対象になる場合がある
- 一方だけ要件を満たせばその会社で加入し、対象外の会社の給与は標準報酬へ合算しない
- 両社で要件を満たせば報酬を合算し、保険料を按分して二以上事業所勤務届を出す
- 会社の社会保険へ入らなくても、2社の収入合計が130万円以上なら扶養を外れ得る
- 65歳以上で2社の時間を合算できるのは雇用保険の特例で、健康保険・厚生年金とは別
両社の労働条件通知書を並べ、「週時間・月日数・4分の3・企業規模・所定内賃金・雇用期間・学生・収入合計」を確認してください。両社で加入要件を満たすなら10日以内の届出、どちらにも入らず健康保険の扶養も外れるなら国民健康保険の切替えが次の行動です。20歳以上60歳未満で厚生年金にも第3号にも該当しない人は、国民年金第1号の手続きも必要です。

