試用期間中に「明日から来なくていい」と言われたら?

試用期間中に明日から来なくていいと言われたときの14日ルールと書面確認を示す図解 労働環境

試用期間中に上司から「明日から来なくていい」と言われても、その場で退職届を書いたり、自分から辞めると返事をしたりしないでください。まず確認すべきなのは、その言葉が会社による「解雇」なのか、退職を促す「退職勧奨」なのか、それとも一時的な自宅待機命令なのかです。

試用期間中でも労働契約はすでに成立しています。雇入れから14日以内は解雇予告制度の例外になり得ますが、会社が理由なく自由に解雇できる期間ではありません。15日目以降に即日解雇するなら、原則として30日前の予告に代わる解雇予告手当が必要です。

この記事では、翌日までにすること、14日ルール、解雇予告手当、不当解雇の考え方、会社へ送る確認文、相談先を順番に解説します。内容は2026年8月26日時点です。

結論|「明日から来なくていい」と言われた直後にすること

その場で退職に同意しない

会社から急に告げられると、反射的に「分かりました」と答えたり、用意された退職届へ署名したりしそうになります。しかし、退職届や合意書を出すと、会社から「解雇ではなく本人が合意して退職した」と説明され、後から事実関係を整理しにくくなるおそれがあります。

すぐに結論を出せないときは、「突然のことなので、書類を持ち帰って確認します」「解雇という意味か、書面で回答してください」と伝えれば十分です。会社の書類を無断で持ち出すのではなく、受領してよい書類か確認し、署名を求められた事実もメモに残します。

発言の意味と解雇日を文字で確認する

「来なくていい」という言葉は、状況によって解雇、退職勧奨、自宅待機、単なる感情的な叱責などに解釈が分かれます。口頭という形式だけで直ちに無効とは限りません。一方、口頭だけでは会社が後から「解雇とは言っていない」と説明する可能性があります。

帰宅後できるだけ早く、メール、社内チャット、LINEなど記録が残る方法で、発言した人、日時、言われた内容、明日以降の指示を確認してください。

働く意思があることを残す

解雇なのか分からないまま自分の判断で休み続けると、会社から無断欠勤だったと主張されるおそれがあります。「私は自己都合退職を申し出ておらず、就労可能です」と書面で伝え、翌日の出勤を求めているのか、自宅待機を命じているのかを確認します。

会社から出勤しないよう明確に指示された場合は、無理に社内へ入って言い争う必要はありません。勤務できる状態だったことと会社の指示を保存し、賃金の扱いを確認しましょう。

今すること 目的
退職届・合意書へすぐ署名しない 自己都合退職や合意退職と扱われるのを防ぐ
日時・発言者・言葉をメモする 口頭のやり取りを時系列で説明できるようにする
会社へ書面で意味を確認する 解雇、退職勧奨、自宅待機のどれかを明確にする
就労意思を伝える 自分から欠勤・退職したのではないと示す
契約書・給与明細を保存する 14日の分岐、契約期間、予告手当を確認する

今夜すぐ送る短い確認文

本日の「明日から来なくていい」との発言は、会社からの解雇通知、自宅待機命令、退職勧奨のいずれでしょうか。私は自己都合退職を申し出ておらず、就労可能です。明日以降の出勤について、会社の指示を本メールへご返信ください。

まずはこの短文で、会社の意思と自分の就労意思を記録します。解雇日、理由、予告手当まで確認する詳しい文例は後半に掲載しています。

「明日から来なくていい」は4つの意味に分けて確認する

会社が一方的に雇用を終わらせる「解雇」

「本日付で解雇する」「もう雇わないので明日から来なくていい」と会社が一方的に労働契約を終了させる意思を明確にした場合は、解雇として扱われる可能性があります。試用期間中でも、解雇予告の手続きと、解雇理由そのものの合理性を別々に確認します。

辞めるよう求めるだけの「退職勧奨」

「この仕事は向いていないから辞めた方がよい」「退職届を書いてほしい」という発言は、会社が退職を勧めているだけの場合があります。厚生労働省の退職勧奨に関するQ&Aでも、退職勧奨は労働者へ退職の意思表示を勧めるものと整理されています。応じるかは労働者が決めることであり、納得していなければ断れます。

会社が「自分で辞めると言えば次の就職に響かない」などと迫っても、その場で決める必要はありません。「会社からの解雇ですか。私に退職を勧めているだけですか」と確認しましょう。

雇用を続けたまま出勤させない「自宅待機」

会社が事実確認や配置の検討のため、雇用契約を続けたまま自宅で待機するよう命じる場合もあります。このときは、待機期間、連絡方法、出勤再開の条件、待機中の賃金を確認します。「自宅待機だから無給」と当然に決まるわけではありません。会社側の都合による自宅待機が労働基準法26条の休業に当たる場合は、厚生労働省の休業手当の案内のとおり、少なくとも平均賃金の60%以上の休業手当が必要です。ただし、契約上の賃金請求や待機理由は個別に判断されます。

叱責や注意の勢いで言われた場合

上司が感情的になって言っただけで、人事権を持つ会社として解雇を決定していない可能性もあります。しかし、労働者が言葉の真意を推測して欠勤するのは危険です。人事担当者や経営者へ書面で確認し、出勤指示を明確にしてもらってください。

解雇ではなく本人から退職を申し出た形に変わると、後の離職理由にも影響し得ます。退職届へ署名する前に、会社の意思とこれまでのやり取りを記録しておきましょう。

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試用期間中でも会社が自由に解雇できるわけではない

試用期間中も労働契約は成立している

試用期間は、会社が実際の勤務を通じて能力、適性、勤務態度などを判断する期間です。しかし、「まだ正式な社員ではない」「お試しだからいつでも辞めさせられる」という意味ではありません。

厚生労働省の試用期間に関する裁判例の整理では、試用期間中の解雇は通常の解雇より広い範囲で認められる余地があるものの、試用期間の目的に照らして客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当と認められる場合に限られると説明されています。

「入社14日以内なら自由にクビ」は誤り

雇入れから14日以内の試用期間中は、労働基準法上の30日前予告や解雇予告手当が不要となる例外があります。しかし、これは解雇予告という手続きの例外です。14日以内でも会社が自由に解雇できるわけではありません。

たとえば、仕事を教える機会もほとんど与えず、具体的な問題を示さないまま「何となく合わない」と即日解雇した場合は、14日以内でも解雇の有効性が争われる可能性があります。解雇予告手当が不要かという問題と、解雇自体が有効かという問題を混同しないことが重要です。

能力不足や勤務態度は具体的な経緯を見る

会社が「覚えが悪い」「期待した水準ではない」「態度が合わない」と説明しても、その言葉だけで解雇が有効と決まるわけではありません。業務の難易度、採用時に求めた経験、会社が行った教育・指導、注意した内容、改善の機会、実際のミスや欠勤の程度などを総合して判断します。

一方、重大な経歴詐称、業務上の横領、正当な理由のない無断欠勤の反復など、雇用継続が難しい具体的な事情がある場合は、解雇が認められる可能性があります。個別事情によるため、「試用期間だから有効」「1回ミスしたから無効」と一律には判断できません。

法律で解雇が禁止される場合もある

厚生労働省の労働契約終了に関する案内は、業務上のけが・病気による療養期間とその後30日間、産前産後休業期間とその後30日間など、法律上解雇が制限される場合を示しています。妊娠・出産、育児・介護休業の申出や取得、労働基準監督署への申告などを理由とする不利益な解雇も禁止されています。

14日以内と15日目以降で解雇予告手当が変わる

14日は出勤日数ではなく雇入れからの暦日

14日は出勤日数ではなく暦日で数えます。試用期間の解雇予告に関する「14日」は、原則として雇い入れられた日を1日目とし、休日やシフトのない日も含めます。入社日、会社から告げられた日、会社が示した解雇日を、雇用契約書や勤怠記録で確認してください。

長野労働局の労働条件ハンドブックも、採用から14日以内は解雇予告・解雇予告手当の例外となり、試用期間中でもそれを超えれば原則として予告または手当が必要になると説明しています。

15日目以降は原則30日前に予告する

雇入れから14日を超えて引き続き働いている人を解雇する場合、会社は原則として解雇日の少なくとも30日前に予告しなければなりません。解雇日を告知当日とする即時解雇なら、原則として30日分以上の平均賃金が必要です。解雇日を翌日以降とする場合でも、予告期間が30日に足りなければ不足日数分の平均賃金を支払う必要があります。「明日から来なくていい」が出勤停止だけを指すのか、雇用も終了するのかを先に確認してください。

厚生労働省の突然の解雇に関するQ&Aでは、30日前の予告をしない即日解雇では30日分以上、予告期間が30日に足りない場合は不足日数分の平均賃金が必要と説明されています。

予告日数と手当を組み合わせる場合もある

30日前に予告する代わりに常に30日分を払う、という二者択一だけではありません。たとえば解雇日の10日前に予告したなら、不足する20日分の平均賃金を支払う方法があります。

会社の対応 原則として必要な解雇予告手当
30日以上前に解雇日を予告 0日分
20日前に予告 不足する10日分
10日前に予告 不足する20日分
予告なしで即日解雇 30日分以上

予告期間は予告した当日を入れず、翌日から暦日で数えます。厚生労働省の解雇予告期間・手当の計算Q&Aでは、即時解雇の場合の30日分の平均賃金は、解雇の申渡しと同時に支払うべきものと示されています。

例外には労働基準監督署長の認定が必要な場合がある

天災などで事業継続が不可能になった場合や、労働者側に即時解雇されてもやむを得ない重大な事情がある場合でも、会社が自分で「例外だ」と決めるだけでは足りません。これらを理由に30日前の予告も予告手当もなく即時解雇するには、原則としてあらかじめ所轄労働基準監督署長の解雇予告除外認定を受ける必要があります。「遅刻したから」「ミスをしたから」という会社の説明だけで、当然に予告手当がゼロになるとは限りません。なお、試用期間中で採用から14日以内という労働基準法21条の例外には、この認定手続きは不要です。

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解雇予告手当はいくらになる?

基本式は平均賃金×不足日数

解雇予告手当の基本式は次のとおりです。

1日分の平均賃金 ×(30日-実際に置いた予告日数)

平均賃金は、原則として算定事由が発生した日前3か月間の賃金総額を、その期間の暦日数で割って計算します。試用期間中で雇入れから3か月に満たない人は、雇入れ後の期間を使うなどの例外があります。時給・日給制には最低保障計算もあるため、単純に「月給÷30」とは限りません。

簡易例|平均賃金が8,000円の場合

予告から解雇日まで 計算 手当の目安
0日(即日解雇) 8,000円×30日 24万円
10日 8,000円×20日 16万円
20日 8,000円×10日 8万円

これは制度を理解するための簡易例です。賃金締切日、入社日、欠勤、休業、賃金の内訳、時給・日給の最低保障によって実額は変わります。雇用契約書、給与明細、勤怠記録を持って労働基準監督署へ計算方法を確認してください。

予告手当を払えば解雇が有効になるわけではない

「手続き」と「理由」の2段階で確認する

解雇には、大きく分けて次の2つの問題があります。

  1. 30日前予告または解雇予告手当という手続きを守ったか
  2. 解雇に客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当か

解雇予告手当を払えば解雇が必ず有効になるわけではありません。会社が30日分を払っても、理由に合理性がなければ解雇が無効になる可能性があります。反対に、解雇理由が認められる可能性があっても、15日目以降の即日解雇で予告手当を払わなければ、解雇予告制度の問題が残ります。

不当解雇が無効なら解雇後の賃金も論点になる

解雇が無効と判断されれば、労働契約が続いていたとして解雇後の賃金を請求できる可能性があります。ただし、就労意思、他社で得た収入、解決までの経緯などが関係する専門的な問題です。解雇予告手当を受け取ることと、解雇の有効性を争うことの関係も個別判断になるため、署名や清算合意をする前に相談してください。

有期契約の試用期間中に辞めさせられた場合

契約期間の途中解雇は無期契約より厳しく判断される

「3か月の試用期間」と書かれていても、契約期間自体は無期で、その最初の3か月だけが試用期間という場合があります。一方、「契約期間3か月、更新あり」など、最初の契約そのものが有期契約になっている場合もあります。まず労働条件通知書の「契約期間」と「試用期間」を分けて確認してください。

有期労働契約では、会社はやむを得ない事由がなければ契約期間の途中で解雇できません。厚生労働省の労働契約終了のルールも、有期契約の途中解雇は期間の定めがない契約より厳しく判断されると説明しています。

試用期間の満了と契約期間の満了は同じとは限らない

会社が「試用期間が終わったので自動的に退職」と説明しても、契約書の内容によっては本採用拒否という解雇の問題になります。反対に、試用目的の有期契約が明確に成立している場合は、契約満了や更新拒否の問題になることがあります。名称だけで判断せず、契約期間、更新の有無、本採用の手続き、会社の説明を資料で確認してください。

会社へ送る書面確認の文例

解雇かどうかを確認する文例

本日○月○日、○○様から「明日から来なくていい」との説明を受けました。私は自己都合退職を申し出ておらず、就労可能です。この発言は、会社からの解雇通知、自宅待機命令、退職勧奨のいずれでしょうか。解雇である場合は、解雇日、具体的な解雇理由、解雇予告手当の金額と支払日を、書面または本メールへの返信でお知らせください。また、明日以降の出勤について会社の指示をご回答ください。

事実に合わせて日付、発言者、言葉を修正してください。「絶対に違法だ」と断定するより、会社の意思、日付、理由、賃金、出勤指示を一つずつ尋ねる方が記録として使いやすくなります。

解雇理由を記載した証明書を求める文例

○月○日に通知された解雇について、解雇日および具体的な解雇理由を記載した証明書の交付を請求します。就業規則の条項を理由とする場合は、その条項と該当すると判断した具体的事実も記載してください。

厚生労働省の解雇理由証明書に関するQ&Aでは、解雇予告の日から退職日までに労働者が請求した場合、会社は具体的な解雇理由を記載した証明書を遅滞なく交付する必要があると説明されています。即時解雇後は、和歌山労働局の退職時の証明に関する案内のとおり、退職証明書に退職事由と、解雇ならその理由を記載するよう請求できます。請求は、送信日時と本文が残る方法で行いましょう。

解雇予告手当を確認する文例

私は○月○日に入社し、○月○日に本日付の解雇を通知されました。雇入れから14日を超えており、30日前の予告も受けていません。解雇予告手当の対象となるか、平均賃金の計算期間・賃金総額・日額、支給日をご回答ください。

入社日や解雇日の認識に違いがある場合は、最初から金額だけを断定せず、会社が使った計算期間と予告日数を開示してもらいます。

証拠として保存するもの

会社との会話と連絡

  • 「来なくていい」と言われた日時、場所、発言者、同席者
  • メール、LINE、社内チャット、留守番電話
  • その後に会社へ送った確認文と返信
  • 出勤を拒否された日時と会社の説明
  • 退職届や合意書への署名を求められた記録

契約と勤務状況が分かる資料

  • 労働条件通知書、雇用契約書、就業規則
  • 求人票、採用メール、面接時の説明メモ
  • 給与明細、賃金台帳の写し、振込記録
  • タイムカード、勤怠アプリ、シフト表
  • 業務日報、指導メール、評価票
  • 入社時研修や会社から受けた指示の記録

会社の機密情報、顧客情報、他の従業員の個人情報まで無断で持ち出してよいわけではありません。自分の労働条件や勤務に関係し、正当に保有している資料を中心に保存してください。

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相談先は問題によって使い分ける

解雇予告手当など労働基準法の問題は労働基準監督署

雇入れから14日を超えているのに即日解雇され、解雇予告手当が払われない、請求した証明書が交付されないなど、労働基準法違反が疑われる場合は、勤務先を管轄する労働基準監督署へ相談します。契約書、給与明細、解雇を告げられた記録、会社へ請求した記録を持参してください。

ただし、労働基準監督署が解雇の有効・無効を最終判断するわけではありません。会社との民事紛争を代わりに解決する機関でもありません。予告手当の違反と、不当解雇による労働者としての地位・賃金の請求は、相談先や解決手続きが異なります。

どこへ相談すべきか迷うなら総合労働相談コーナー

総合労働相談コーナーでは、解雇、退職勧奨、いじめ・嫌がらせ、労働条件など幅広い相談を無料で受け付けています。必要に応じて都道府県労働局による助言・指導やあっせん制度の案内を受けられます。

夜間・土日祝は労働条件相談ほっとライン

労働条件相談ほっとラインは無料・匿名で利用できます。日本語窓口は0120-811-610で、2026年8月時点の受付時間は平日17時から22時、土日・祝日は9時から21時です。この窓口自体が会社を指導するものではありませんが、問題点と次の相談先を整理できます。

解雇無効や解雇後の賃金を求めるなら専門相談

会社が解雇を撤回しない、労働者としての地位や解雇後の賃金を求めたい、会社との交渉が難しい場合は、合同労組を含む労働組合、法テラス、労働問題を扱う弁護士などへの相談を検討します。労働局のあっせん、労働審判、訴訟など、目的と証拠に応じて手段が変わります。

離職票と失業手当で確認すること

解雇なのに自己都合と書かれていないか確認する

会社から離職票が届いたら、離職理由を確認してください。実際は会社から解雇されたのに自己都合退職と記載されている場合は、雇用保険の手続き時にハローワークへ異議を伝え、会社とのメール、解雇理由証明書などを提出できます。

厚生労働省の基本手当Q&Aでは、離職票の記載と実際の離職理由が違う場合、本人と会社の主張、証拠書類を確認してハローワークが離職理由を決定すると案内しています。

勤続期間が短いと受給できない場合もある

会社都合と扱われる可能性があっても、雇用保険の基本手当を受給するには被保険者期間などの要件があります。今回の会社での試用期間だけでは不足していても、前職の雇用保険期間を通算できる場合があります。離職票を持ってハローワークへ確認してください。

退職するか、解雇を争うかをすぐ決められなくても、生活費と次の仕事の準備は並行できます。職業訓練を検討する場合は、受講開始日と失業手当の残日数で扱いが変わることがあるため、申込み前にハローワークへ相談しましょう。

すぐ転職するか、職業訓練を挟むか|退職後に迷ったときの判断基準
退職後に「すぐ転職するか、職業訓練を挟むか」で迷うときは、先に結論を出そうとしなくて大丈夫です。大事なのは、今すぐ求人に応募して内定を狙える材料があるかを確認することです。前職の経験を活かせる求人があり、応募書類や面接で話せる実績があるなら...

試用期間中の突然の解雇に関するよくある質問

Q1.入社から14日以内なら、理由なしで解雇できますか?

できるとは限りません。14日以内は原則として30日前の解雇予告や解雇予告手当が不要になる制度ですが、解雇理由の合理性まで不要になるわけではありません。解雇の有効性は試用期間の目的、会社が把握した事実、指導経緯などから個別に判断されます。

Q2.14日は出勤した日数で数えますか?

原則として出勤回数ではなく、雇い入れられた日からの暦日で数えます。休日を含みます。入社日と解雇日を契約書、勤怠記録、会社の通知で確認してください。

Q3.15日目に即日解雇されたら30日分を請求できますか?

雇入れから14日を超えて引き続き使用され、30日前の予告がなく即日解雇されたなら、原則として30日分以上の平均賃金が解雇予告手当になります。ただし、法定の例外や解雇予告除外認定の有無、雇用形態を資料で確認します。

Q4.口頭で言われただけなら解雇は無効ですか?

口頭という形式だけで直ちに無効とは限りません。ただし、「来なくていい」が解雇、退職勧奨、待機命令のどれか争いになりやすいため、会社の意思、解雇日、理由をメールなどで確認し、証明書を請求してください。

Q5.明日は会社へ行くべきですか?

自分だけの判断で欠勤せず、まず会社へ出勤指示を確認し、「勤務する意思がある」と書面で伝えてください。出勤しないよう明確に命じられた場合は、その記録を残します。入場を拒まれたときに無理に入る必要はなく、現場で争わず相談窓口へ連絡しましょう。

Q6.退職届を書くよう言われたら断れますか?

退職する意思がなければ、その場で署名する必要はありません。「持ち帰って確認する」「会社からの解雇かどうか先に回答してほしい」と伝えます。署名済みの場合も直ちに諦めず、勧められた状況と撤回できるかを早めに専門家へ相談してください。

Q7.パートやアルバイトの試用期間にも同じルールが適用されますか?

労働者として雇用されていれば、正社員だけでなくパートやアルバイトにも解雇予告制度が適用されます。試用期間の14日以内という例外も雇用形態ではなく、雇入れからの期間などで確認します。

Q8.解雇予告手当を受け取ると、不当解雇を争えませんか?

予告手当は解雇手続きに関する制度で、解雇理由の有効性とは別問題です。ただし、会社が清算合意書への署名を同時に求める場合など、受領時の書類や意思表示が影響する可能性があります。解雇を争う予定なら、署名前に専門家へ確認してください。

Q9.試用期間の途中で「本採用しない」と言われた場合も解雇ですか?

無期契約の最初に試用期間を設けただけなら、本採用拒否は解雇として扱われるのが一般的です。一方、試用目的の有期契約が明確に成立している場合は契約満了・更新拒否の問題になることがあります。契約書の契約期間と試用期間を分けて確認してください。

Q10.契約社員を契約期間の途中で解雇できますか?

有期労働契約の途中解雇には「やむを得ない事由」が必要で、無期契約より厳しく判断されます。試用期間という名称だけで、この制限がなくなるわけではありません。

Q11.労働基準監督署へ行けば不当解雇を撤回してもらえますか?

労働基準監督署は解雇予告手当など労働基準法違反の相談先ですが、解雇の有効・無効という民事上の争いを最終判断する裁判所ではありません。総合労働相談コーナー、労働局のあっせん、労働組合、弁護士なども目的に応じて使い分けます。

Q12.離職票が自己都合になっていたらどうしますか?

ハローワークで雇用保険の手続きをするときに、記載が事実と異なると伝えてください。解雇通知、会社とのメール、解雇理由証明書などがあれば提出します。最終的な離職理由は双方の主張と資料を確認してハローワークが判断します。

まとめ|退職の意思を示す前に会社の言葉を書面化する

試用期間中に「明日から来なくていい」と言われたら、次の順番で対応します。

  1. 退職届や合意書へその場で署名しない
  2. 解雇、退職勧奨、自宅待機のどれかを書面で確認する
  3. 退職を申し出ておらず、働く意思があると伝える
  4. 入社日から14日以内か、15日目以降かを確認する
  5. 解雇理由証明書、予告手当の計算、離職理由を確認する
  6. 目的に合わせて労基署、総合労働相談コーナー、専門家へ相談する

14日以内でも会社が自由に解雇できるわけではなく、15日目以降の即日解雇では原則として30日分以上の平均賃金が必要です。そして、解雇予告手当を払ったかどうかと、解雇理由が有効かどうかは別の問題です。

まず会社の発言と自分の就労意思を記録し、契約書、給与明細、勤怠記録を保存してください。突然のことで判断できないときほど、退職の意思表示を急がず、無料相談窓口へ資料を持って確認することが大切です。

草尾雄太

中卒・引きこもり8年を経て、ブラック企業勤務、職業訓練、ハローワーク、失業保険、退職代行を実際に経験。
現在はフリーランスエンジニアとして働きながら、「辞めたいのに辞められない」「制度が分からず動けない」と悩む人に向けて、厚労省などの公的データと自身の実体験をもとに、退職・職業訓練・失業保険に関する情報を発信しています。
詳しいプロフィールはこちら / 退職代行を使った体験談

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