「フリーランスでも育児中は国民年金が免除される?」「父親やパートも対象?」「免除されたら将来の年金が減るの?」と気になっている人も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、2026年10月1日から、1歳までの子を育てる国民年金第1号被保険者は、所得や休業の有無にかかわらず、届出により国民年金保険料が免除されます。実父母・養父母が対象で、夫婦とも第1号被保険者なら、それぞれ利用できます。
2026年度の国民年金保険料は月額17,920円です。育児免除になった期間は、保険料を納付した期間として老齢基礎年金額に反映されるため、この制度を利用したことだけを理由に将来の基礎年金額が減ることはありません。
ただし、最初に次の3点を押さえてください。
- 対象は国民年金第1号被保険者に限られる:自営業・フリーランス・学生・無職の人などが中心です。会社員・公務員などの第2号被保険者や、扶養されている第3号被保険者はこの制度の対象ではありません。
- 国民健康保険料や住民税まで免除される制度ではない:免除されるのは国民年金の定額保険料です。
- 原則として自動免除ではなく、本人の届出が必要:対象者でも、何もしなければ育児免除として扱われません。産前産後免除を届出済みの実母には、行政が継続養育を確認できる場合の例外があります。
要点を一文ずつ整理すると、所得要件も休業要件もありません。この制度で免除されるのは国民年金保険料です。国民健康保険料や住民税は対象ではありません。育児免除は原則として自動ではなく、本人の届出が必要です。2026年9月以前の月分には遡りません。免除期間は保険料を納付した期間として扱われます。
この記事では、誰が対象になるのか、いくら・いつまで免除されるのか、産前産後免除や会社員の育休中の免除と何が違うのか、申請方法と注意点を具体例付きで解説します。
2026年8月26日時点で確認
内容は、日本年金機構の国民年金保険料の育児免除制度特設ページ、厚生労働省の制度資料などに基づいています。育児免除の届出は2026年10月1日以降に行い、同日より前には申請できません。
国民年金の育児免除は2026年10月1日から始まる
国民年金の育児免除は、自営業者やフリーランスなど、会社員のように育児休業中の厚生年金保険料免除を利用しにくかった第1号被保険者を支える新制度です。
厚生労働省の育児期間に係る国民年金保険料免除制度の周知資料によると、根拠となる改正法は2024年6月12日に公布され、制度は2026年10月1日に施行されます。
| 確認項目 | 制度の内容 |
|---|---|
| 開始日 | 2026年10月1日 |
| 対象となる年金加入区分 | 国民年金第1号被保険者 |
| 対象となる親 | 実父母・養父母 |
| 所得制限 | なし |
| 休業要件 | なし。働き続けていても対象 |
| 年金額への反映 | 納付した期間として老齢基礎年金額へ反映 |
| 手続き | 原則として本人による届出が必要 |
2026年9月以前の月は対象にならない
子が制度開始前に生まれていても、2026年10月1日時点で免除対象となる期間が残っていれば利用できます。ただし、2026年9月以前の保険料が育児免除として遡って免除されるわけではありません。
対象になるのは2026年10月分以降です。「子が1歳未満なら過去1年分が戻る制度」ではない点に注意してください。
国民年金の育児免除は誰が対象?
対象になるには、主に次の条件を満たす必要があります。
- 免除対象月に国民年金第1号被保険者である
- 2026年10月1日以降、1歳になるまでの子を養育している
- 子との親子関係が継続している
- 子と同じ住所である
- 原則として本人が育児免除の届出をする
日本年金機構の第1号被保険者の解説では、第1号被保険者を、日本国内に住む20歳以上60歳未満の人のうち、第2号・第3号被保険者ではない自営業者、農業者、学生、無職の人などと説明しています。
自営業・フリーランスは働き続けていても対象
育児免除には所得制限がありません。また、「仕事を完全に休んでいる」「売上が下がった」といった休業要件もありません。
自営業やフリーランスとして仕事を継続している人、育児中も一定の所得がある人も、第1号被保険者で子の養育要件を満たせば対象です。一般の申請免除のように、本人・配偶者・世帯主の前年所得で審査する制度ではありません。
パート・アルバイトは雇用形態ではなく年金の加入区分で判断
「パートだから対象」「アルバイトだから対象」とは一律に決まりません。同じパートでも、勤務先で厚生年金に加入していれば第2号被保険者です。厚生年金に入らず、自分で国民年金保険料を納める第1号被保険者なら、育児免除の対象になり得ます。
判断できない場合は、給与明細に厚生年金保険料の控除があるか、ねんきんネットの加入記録が「国民年金第1号」になっているかを確認しましょう。
父親も対象で、夫婦とも第1号なら2人とも利用できる
従来の国民年金の産前産後免除は出産する本人が対象ですが、新しい育児免除は父親も対象です。夫婦のどちらか一人を選ぶ制度ではありません。
父母がそれぞれ第1号被保険者で、同じ住所で子を養育するなどの要件を満たせば、父母それぞれの国民年金保険料が免除されます。養父母も同様です。
対象となる子には、法律上の実子・養子に加え、特別養子縁組の監護期間にある子、養子縁組里親へ委託されている要保護児童も含まれると、日本年金機構が案内しています。
退職後に第1号へ切り替わった人も対象になり得る
出産時は会社員でも、その後退職して厚生年金から国民年金第1号へ切り替わった場合、切替後に育児免除の対象期間が残っていれば対象になり得ます。反対に、育児免除中に就職して第2号へ変われば、国民年金第1号としての対象期間はそこで変わります。
退職後は、健康保険と年金の切替先を混同しやすいため、加入区分から確認してください。

会社員・扶養中の配偶者など対象外になる人
国民年金に関係している人でも、全員が新しい育児免除の申請対象になるわけではありません。
| 現在の立場 | 育児免除の対象 | 確認する制度 |
|---|---|---|
| 国民年金第1号の自営業・フリーランス | 対象になり得る | 今回の国民年金育児免除 |
| 厚生年金に加入する会社員・公務員 | 対象外 | 産休・育休中の健康保険・厚生年金保険料免除 |
| 第2号被保険者に扶養される第3号被保険者 | 対象外 | 第3号被保険者の仕組み |
| 国民年金の任意加入者 | 対象外 | 任意加入の保険料 |
| 子と別住所になった人 | 原則として養育要件を満たさない | 個別事情を市区町村・年金事務所へ確認 |
第2号被保険者は会社員向けの別制度を確認する
会社員や公務員など厚生年金に加入する第2号被保険者は、今回の国民年金育児免除ではなく、育児休業等の期間に健康保険・厚生年金保険料が免除される仕組みを確認します。
日本年金機構の厚生年金保険料等の免除案内によると、会社員向け制度は育児休業等を取得し、事業主が年金事務所へ申し出る仕組みです。国民年金第1号向けの新制度とは、休業要件と手続きする人が違います。
第3号被保険者は自分で定額保険料を納めていない
厚生年金加入者に扶養されている配偶者で、第3号被保険者になっている人は、国民年金保険料を本人が個別に納付する仕組みではありません。そのため、新しい育児免除の対象外です。
自分が第1号か第3号か分からない場合は、「配偶者の扶養に入っているつもり」だけで判断せず、ねんきんネットや年金事務所で記録を確認してください。
育児免除で国民年金保険料はいくら軽くなる?
日本年金機構の国民年金保険料の案内によると、2026年度の定額保険料は月額17,920円です。
| 対象月 | 国民年金保険料 | 1人あたりの免除額 |
|---|---|---|
| 2026年10月~2027年3月 | 2026年度額 | 月額17,920円 |
| 2027年4月~2028年3月 | 2027年度額 | 月額18,290円 |
2027年度額は、日本年金機構の国民年金保険料の前納案内で公表されています。免除期間が年度をまたぐ場合は、その月が属する年度の保険料額で家計への影響を確認します。
夫婦とも対象なら2026年度は世帯で月35,840円相当
父母とも第1号被保険者で、同じ月に2人とも要件を満たす場合、2026年度は1人17,920円、2人合計で月35,840円相当の保険料負担がなくなります。
「1世帯につき1人」「同じ子について父母のどちらかだけ」という制限ではありません。ただし、父母それぞれが加入区分と養育要件を満たし、原則としてそれぞれ届出をする必要があります。産前産後免除を届出済みの実母には、行政が継続養育を確認できる場合の届出省略例外があります。
2026年1月1日生まれなら10月から12月の3カ月が対象
日本年金機構の特設ページでは、2026年1月1日生まれの子を制度開始前から育てている場合、2026年10月から12月までの3カ月を対象とする例が示されています。
- 1人分:17,920円×3カ月=53,760円
- 父母とも第1号の場合:53,760円×2人=107,520円
この例でも、2026年1月から9月分までが新制度で戻るわけではありません。
すでに納付・前納した月も届出する
免除対象期間の保険料をすでに納付している場合も、育児免除の届出ができます。日本年金機構は、納付済みの保険料を充当または還付すると案内しています。
口座振替、クレジットカード納付、前納を利用している人は、届出後の処理と今後の引落しを年金事務所へ確認してください。「もう払ったから申請できない」と諦める必要はありません。
免除期間はいつからいつまで?父母で違いがある
対象期間は、実母に国民年金の産前産後免除があるかどうかで異なります。共通する終了の目安は、子が1歳になる誕生日の属する月の前月です。
| 対象者 | 育児免除の期間 | 最長の目安 |
|---|---|---|
| 実父 | 子を養育することとなった月から、1歳の誕生日が属する月の前月まで | 最大12カ月 |
| 養父母 | 子を養育することとなった月から、1歳の誕生日が属する月の前月まで | 最大12カ月 |
| 産前産後免除が適用されない実母 | 第1号被保険者である期間のうち、原則として養育開始月から1歳の誕生日が属する月の前月まで | 加入記録による |
| 産前産後免除が適用される実母 | 産前産後免除に続く9カ月 | 育児免除部分は9カ月 |
いずれも、今回の制度で対象になるのは2026年10月1日以降の月に限られます。厚生労働省の公的年金制度の体系に関する解説でも、父母とも子を養育することとなった月から1歳の誕生日が属する月の前月まで、実母は産後免除期間に続く9カ月と整理されています。
産前産後免除が適用される実母は育児免除へ続く
国民年金第1号被保険者の実母には、従来から産前産後免除があります。単胎妊娠では、出産予定日または出産日が属する月の前月から4カ月間、多胎妊娠では3カ月前から6カ月間が対象です。
新しい育児免除は、1歳未満の子と同じ住所で継続して養育している場合に、この産前産後免除の終了後に続く期間を支援する仕組みです。出産時は第2号で、その後第1号になった実母など、産前産後免除が適用されない実母も、対象期間が残れば第1号の期間について原則枠の対象になり得ます。
なお、妊娠85日以上の死産・流産などは産前産後免除の対象になり得ますが、養育する子がいないため育児免除には続きません。日本年金機構の産前産後期間の免除制度と混同せず、それぞれの対象期間を確認してください。
10月1日時点で1歳未満でも対象月がない場合がある
制度は「1歳の誕生日が属する月の前月まで」を対象とします。そのため、2026年10月中に1歳の誕生日を迎える子は、対象終了が2026年9月分となり、新制度で免除できる月が残りません。
たとえば2025年10月2日生まれなら、1歳の誕生日は2026年10月2日で、対象期間の終わりはその前月の9月です。一方、2025年11月1日生まれなら、2026年10月分が対象になり得ます。
養育を始めた月や第1号へ切り替わった月から対象になり得る
父親・養父母は、出生、養子縁組、同居開始などにより子を養育することとなった月が開始の基準です。また、会社を退職して第1号被保険者になった場合は、資格取得・種別変更後の対象期間を確認します。
子の死亡、同居の解消、親子関係の終了などで養育を終えたときは、「国民年金 産前産後免除該当届/育児免除該当届・終了届」で終了を届け出ます。終了月の扱いは月単位の確認が必要なため、市区町村の国民年金窓口または年金事務所で確認してください。
育児免除でも将来の年金額は減らない
国民年金には「免除」と呼ばれる制度が複数あり、将来の年金額への反映方法が同じではありません。育児免除は、所得が低い場合の一般的な全額免除より有利な扱いです。
| 制度 | 保険料負担 | 老齢基礎年金額への反映 |
|---|---|---|
| 育児免除 | 定額保険料を免除 | 納付した期間として反映 |
| 産前産後免除 | 定額保険料を免除 | 納付した期間として反映 |
| 一般の全額免除 | 定額保険料を免除 | 2009年4月以降は全額納付時の2分の1を反映 |
| 納付猶予・学生納付特例 | 納付を猶予 | 追納しない限り年金額には反映されない |
一般免除・学生納付特例中でも育児免除を届け出る意味がある
すでに一般の免除・納付猶予・学生納付特例を承認されている期間でも、育児免除の届出ができます。育児免除として扱われれば、その期間は納付済みと同じように老齢基礎年金額へ反映されます。
「今も払っていないから手続きしても同じ」ではありません。将来の年金額に差が出る可能性があるため、対象者は育児免除の届出を優先して確認してください。
育児免除中も付加保険料は納付できる
日本年金機構は、育児免除期間中も月額400円の付加保険料を納付できると案内しています。付加年金を利用している人は、定額保険料が免除されたからといって付加保険料も自動的に停止するとは考えず、納付方法を確認しましょう。
育児中は年金だけでなく、雇用保険の給付や職業訓練中の手当など、世帯状況によって利用できる支援が変わります。

国民年金の育児免除を申請する方法
制度上は本人からの「届出」で免除されますが、一般向けには「申請」と案内されることもあります。日本年金機構の育児免除制度周知リーフレットでは、次の方法が示されています。
- マイナポータルから電子申請する
- 住所地の市区町村にある国民年金担当窓口で手続きする
- 紙の届書を郵送する
マイナポータルならスマホから電子申請できる
公式リーフレットでは、スマートフォンを使ってマイナポータルから24時間365日電子申請できると案内しています。基本的に添付書類は不要とされています。
実際の申請画面では、本人の年金記録、養育する子の情報、親子関係と住所などを確認することになります。入力前にマイナンバーカード、基礎年金番号が分かるもの、子の氏名・生年月日を準備しておくと進めやすいでしょう。
窓口・郵送では専用の届書を使う
紙で手続きする場合は、「国民年金 産前産後免除該当届/育児免除該当届・終了届」を使用します。厚生労働省が公開している国民年金システムの帳票資料では、届書に次のような欄が設けられています。
- 被保険者の個人番号または基礎年金番号、氏名、住所
- 養育する子の氏名、生年月日、個人番号
- 実子・養子などの区分
- 出生、資格取得・種別変更、同居開始、養子縁組などの該当事由
- 育児免除の該当日
このシステム帳票資料そのものを印刷して提出するのではなく、2026年10月1日以降にマイナポータルまたは市区町村で案内される正式な届書を使ってください。
公式リーフレットでは、紙の手続きには届書とマイナンバーカードの写しなどが必要と案内しています。必要書類は記録状況や提出方法で変わる可能性があるため、郵送前に住所地の市区町村へ確認してください。
申請できるのは2026年10月1日以降
育児免除の届出は、制度が施行される2026年10月1日以降に行います。2026年10月1日より前は申請できません。
厚生労働省の国民年金法施行規則改正の意見募集結果では、施行前に届出を受け付ける取扱いではないことが示されています。「出産予定日の6カ月前から届出できる」という案内は、従来の産前産後免除の届出時期であり、新しい育児免除には流用できません。
制度固有の届出時効はないが、早めの手続きが安心
育児免除には、制度固有の届出時効は設けられていません。届出が遅れても、対象期間に要件を満たしていたことを確認できる書類があれば、後から遡って承認され得ます。
所得による一般の申請免除で使われる「2年1カ月前まで」という案内を、育児免除の期限として当てはめないでください。ただし、時間がたつほど当時の親子関係・住所・加入区分を示す確認に手間がかかる可能性があります。対象月がある人は、10月1日以降、最新の公式案内を確認して早めに届け出るのが安心です。
産前産後免除を届出済みの実母には届出省略の例外がある
原則は本人の届出ですが、産前産後免除をすでに届け出た実母について、行政がその後も同じ子を継続して養育していることを確認できる場合は、育児免除のための別の届出を省略できる例外があります。
これは、すべての母親に全国一律で自動適用されるという意味ではありません。自分の記録で届出が省略されるか分からない場合や、通知・年金記録で育児免除を確認できない場合は、市区町村の国民年金窓口または年金事務所へ確認してください。実父、養父母などは原則どおり本人の届出を準備します。
産前産後免除・会社員の育休免除との違い
名称が似ていますが、対象者、休業要件、手続きする人が異なります。
| 比較項目 | 国民年金の育児免除 | 国民年金の産前産後免除 | 会社員の育休中免除 |
|---|---|---|---|
| 主な対象 | 第1号被保険者の実父母・養父母 | 出産する第1号被保険者 | 健康保険・厚生年金の被保険者 |
| 父親 | 対象 | 対象外 | 育児休業等を取得すれば対象になり得る |
| 所得制限 | なし | なし | なし |
| 休業要件 | なし | なし | 育児休業等の取得が必要 |
| 手続き | 本人が届出 | 本人が届出 | 原則として事業主が申出 |
| 免除対象 | 国民年金保険料 | 国民年金保険料 | 健康保険・厚生年金保険料 |
| 年金額 | 納付済みとして反映 | 納付済みとして反映 | 納付済みとして反映 |
新しい国民年金育児免除は「育児休業給付金」でもありません。現金が口座へ支給されるのではなく、本来納める国民年金保険料の負担がなくなる制度です。
育児と仕事を両立しながら学び直す場合は、託児サービスを利用できる職業訓練もあります。

具体例で育児免除の対象になるか確認
自営業の父母が同じ住所で子を育てている
父母とも20歳以上60歳未満の第1号被保険者で、1歳までの子と同じ住所で養育しているなら、父母それぞれが対象になり得ます。仕事を続けていても、所得が高くても、それだけで対象外にはなりません。
パート勤務で厚生年金に加入していない
給与明細に厚生年金保険料の控除がなく、国民年金第1号として自分で定額保険料を納めているなら対象になり得ます。同じ勤務先でも、労働時間の増加などで厚生年金へ加入した月以降は、第2号向け制度を確認します。
学生納付特例を利用中に子を育てている
20歳以上60歳未満の学生で第1号被保険者なら対象になり得ます。学生納付特例中でも育児免除の届出ができ、育児免除期間は納付済みとして年金額へ反映されるため、手続きを確認する価値があります。
子は2026年10月より前に生まれている
2026年10月分以降で、1歳の誕生日が属する月の前月までの期間が残っていれば、その残りの月が対象です。2026年9月以前の月は対象外です。
育児中に会社へ就職して厚生年金へ入る
第1号被保険者でなくなった後は、国民年金育児免除の対象ではありません。就職先で育児休業等を取得する場合は、会社を通じて健康保険・厚生年金保険料の免除を確認します。加入区分が切り替わる月の扱いは年金事務所へ確認してください。
申請前に確認したいチェックリスト
- 自分は国民年金第1号被保険者か
- 子の1歳の誕生日が属する月の前月はいつか
- 2026年10月分以降の対象月が残っているか
- 子と同じ住所で、親子関係が継続しているか
- 父母とも第1号なら、それぞれの届出を準備したか
- 一般免除・納付猶予・学生納付特例中でも育児免除を確認したか
- 納付済み・前納済みの月があるか
- マイナンバーカード、基礎年金番号、子の情報を準備したか
- 国民健康保険料や住民税は別制度だと理解しているか
外出や通学が難しい育児期間に学び直しを考える場合は、オンライン対応の公的職業訓練も選択肢になります。

国民年金の育児免除についてよくある質問
父親も国民年金の育児免除を申請できますか?
はい。実父も国民年金第1号被保険者で、子と同じ住所で養育するなどの要件を満たせば対象です。育児のために仕事を完全に休んでいる必要はありません。
夫婦2人とも免除されますか?
夫婦とも第1号被保険者で、それぞれが養育要件を満たして届出をすれば、2人とも対象です。世帯で1人だけを選ぶ制度ではありません。
所得が高くても、働いていても対象ですか?
はい。所得要件と休業要件はありません。仕事や事業を継続していても、それだけで対象外にはなりません。
会社員・公務員は申請できますか?
厚生年金に加入する第2号被保険者は、今回の国民年金育児免除の対象外です。育児休業等を取得する場合は、勤務先を通じて健康保険・厚生年金保険料の免除を確認してください。
扶養に入っている第3号被保険者は対象ですか?
対象外です。第3号被保険者は国民年金保険料を本人が個別に納付する仕組みではないため、今回の免除対象ではありません。
国民健康保険料も一緒に免除されますか?
いいえ。この制度で免除されるのは国民年金保険料です。国民健康保険料、住民税、個人事業税などが自動的に免除される制度ではありません。
将来受け取る老齢基礎年金は減りますか?
育児免除期間は、保険料を納付した期間として老齢基礎年金額に反映されます。育児免除を利用したことだけを理由に、その期間に対応する基礎年金額が減ることはありません。
すでに保険料を払っていても申請できますか?
はい。対象期間をすでに納付している場合も、届出により育児免除として扱われ、保険料は充当または還付されます。前納や口座振替を利用している人は、処理方法を年金事務所へ確認してください。
学生納付特例や一般免除中なら申請しなくてよいですか?
いいえ。育児免除は納付済みとして将来の年金額へ反映されるため、一般免除・納付猶予・学生納付特例中の人にも届出のメリットがあります。
子が2026年10月に1歳になります。対象ですか?
原則として新制度の対象月はありません。免除期間は1歳の誕生日が属する月の前月までなので、10月に1歳になる子の終了月は9月となり、2026年10月の施行後に対象月が残らないためです。
申請はいつから、いつまでできますか?
届出は2026年10月1日以降にでき、同日より前は申請できません。制度固有の届出時効はなく、要件を確認できれば後から遡って承認され得ます。一般免除の「2年1カ月前まで」や、産前産後免除の「出産予定日の6カ月前から」を育児免除へ流用せず、対象者は10月1日以降に早めに届け出てください。
どこへ相談すればよいですか?
住所地の市区町村にある国民年金担当窓口、または最寄りの年金事務所へ相談できます。特に、別居に事情がある、加入区分が月途中で変わる、すでに前納しているといった場合は、個別の記録を確認してもらいましょう。
まとめ|第1号被保険者は対象月を確認して届出を準備しよう
2026年10月1日から始まる国民年金の育児免除は、1歳までの子を育てる第1号被保険者の実父母・養父母が対象です。所得制限や休業要件はなく、父母とも要件を満たせば2人とも利用できます。
2026年度は1人につき月額17,920円が免除され、その期間は保険料を納付したものとして老齢基礎年金額へ反映されます。すでに一般免除、納付猶予、学生納付特例を利用している人も、育児免除の届出を忘れないことが大切です。
まず確認するのは、自分が第1号被保険者か、子の1歳の誕生日が属する月の前月はいつか、2026年10月分以降の対象月が残っているかの3点です。国民健康保険料や住民税は別制度であり、育児免除は原則として自動適用ではありません。
届出は2026年10月1日より前にはできません。制度固有の届出時効はありませんが、当時の要件確認が必要になるため、対象者は日本年金機構の特設ページを確認し、制度開始後に早めに手続きを進めましょう。

