情報の基準日:2026年8月31日時点の制度内容をもとに解説しています。
教育訓練給付金は、オンライン講座や通信講座でも利用できます。ただし、「オンラインだから対象」なのではなく、申し込むコースと受講方法が厚生労働大臣の指定を受け、本人が雇用保険などの条件と修了基準を満たすことが必要です。
同じ学校、同じ資格名でも、通学コースは対象、Web通信は対象外という場合があります。反対に、通信(郵送)や通信(eラーニング)として指定された講座なら、教室へ一度も通わない形式でも対象になり得ます。
特に注意したいのは、受講開始日です。通信制は、原則として受講申込み後に教材などが初めて発送された日を、指定教育訓練実施者が証明します。申込日、決済日、初回ログイン日とは限りません。
| 確認項目 | 対象になり得る状態 | 対象外になる主な例 |
|---|---|---|
| 講座指定 | 通信・eラーニングの該当コースが指定 | 通学コースだけ指定 |
| 受講開始日 | 指定期間内に学校が証明 | 指定開始前・指定終了後に開始 |
| 本人条件 | 雇用保険期間や離職後期限を満たす | 加入期間不足・離職後期限超過 |
| 修了条件 | 進捗、課題、試験などを達成 | 動画を見ただけで未修了 |
教育訓練給付金の3区分と基本条件から確認したい場合は、クラスター親記事を先に読んでください。

オンライン講座でも対象になる結論
受講方法だけで一律に除外されない
教育訓練給付制度には、通学だけでなく通信(郵送)や通信(eラーニング)の指定講座があります。ライブ配信、録画動画、教材郵送のどれを使うかより、契約する講座単位で指定されているかが先です。
学校単位ではなく講座単位で指定される
厚生労働省の講座指定Q&Aは、教育訓練施設全体ではなく講座ごとに指定すると説明しています。「このスクールは給付金対応」という表示だけでは足りません。
同じ資格でも実施方法が違えば別扱いになる
講座名、訓練内容、実施方法、訓練期間、費用、教材などが異なれば、指定上も別の講座として扱われます。教室講座の指定番号を、Web通信コースへ読み替えることはできません。
対象講座を修了して初めて支給対象になる
対象コースへ申し込んだだけでは支給されません。学校が定める学習進捗、課題、確認テスト、修了試験などの基準を満たし、修了証明書を受け取る必要があります。
講座単位の指定:厚生労働省「教育訓練給付金の講座指定等に関するQ&A」で、指定単位、通信制の本人確認・進捗管理、器材費の扱いを確認できます。
公式検索で通信・eラーニングを探す方法
通信(郵送)と通信(eラーニング)を選ぶ
厚生労働大臣指定教育訓練講座検索システムでは、実施方法を選んで検索します。オンライン講座を探す場合は、通信(eラーニング)を選択し、紙教材中心なら通信(郵送)も含めます。
資格名だけでなく正式な講座名を見る
検索結果で資格名が一致しても、入門、合格、総合、経験者向けなど商品が違うことがあります。申込画面の商品名と検索結果の講座名を一文字ずつ照合してください。
指定番号と指定期間を保存する
指定番号は、給付対象のコースを特定する重要な情報です。指定期間には開始日と終了日があり、受講開始日が期間内に入る必要があります。検索画面のスクリーンショットやPDFを保存しておくと確認しやすくなります。
指定開始前の講座へ先に申し込まない
検索結果や学校の案内に、将来の日付から指定される予定の講座が表示されることがあります。指定開始日より前に受講を開始すると、同じコースでも給付対象になりません。販売開始日と指定開始日を分けてください。
| 検索画面で見る項目 | 確認内容 | 間違いやすい点 |
|---|---|---|
| 実施方法 | 通信(郵送)・通信(eラーニング) | 通学だけ指定されていないか |
| 正式講座名 | 購入する商品名との一致 | 上位・下位プランを混同 |
| 指定番号 | 学校の案内・証明書との一致 | 別年度コースを流用 |
| 指定期間 | 受講開始日が期間内か | 申込日だけ期間内 |
対象講座の検索:厚生労働大臣指定教育訓練講座検索システムで、実施方法、給付区分、講座名、指定番号、指定期間を確認できます。
検索画面の具体的な使い方と指定番号の見方は、対象講座サブ親で詳しく説明しています。

一般・特定一般・専門実践のオンライン講座
一般教育訓練は20%
一般教育訓練として指定された通信・eラーニング講座を修了し、本人条件を満たすと、教育訓練経費の20%、上限10万円が支給対象です。受講前の支給要件照会は任意ですが、加入期間が不明なら事前確認が安全です。
特定一般は40%から最大50%
特定一般として指定されたオンライン講座は、基本40%、資格取得等と就職の条件を満たすと合計50%の対象になります。受講前の訓練前キャリアコンサルティングと受給資格確認が必要です。
専門実践は50%から最大80%
専門実践として指定されたオンライン講座も、受講費を補う教育訓練給付金本体の対象になり得ます。受講中50%、資格取得等と就職で70%、賃金上昇の条件まで満たすと80%です。
オンラインなら手続きまで簡単とは限らない
講座がオンラインでも、特定一般・専門実践は原則として受講開始日の2週間前までに受給資格確認を行います。講座へログインできる日と、行政手続きの締切を別々に管理してください。
| 給付区分 | オンライン講座 | 受講前手続き | 主な支給率 |
|---|---|---|---|
| 一般 | 指定講座なら対象 | 支給要件照会は任意 | 20% |
| 特定一般 | 指定講座なら対象 | 面談・受給資格確認 | 40%・最大50% |
| 専門実践 | 指定講座なら対象 | 面談・受給資格確認 | 50%・最大80% |
通信講座の受講開始日は教材発送日
申込日ではなく学校が証明する日
厚生労働省Q&Aでは、通信制の受講開始日は教材などの発送日で、指定教育訓練実施者が証明する日とされています。Webフォームを送った日だけで判断しないでください。
決済日とも限らない
カード決済後、数日たって教材が発送される講座では、決済日と開始日がずれます。一方、デジタル教材を即時提供する商品では、学校が別の開始日を証明する場合があるため、契約前に聞きます。
初回ログイン日を自分で選べない
忙しいから1か月ログインしなかったとしても、受講開始日が1か月後へ自動でずれるわけではありません。アカウント発行、教材提供、発送など、学校が指定講座の開始日として証明する日を確認します。
指定期間と離職後1年の両方に影響する
受講開始日は、講座の指定期間内か、離職後の適用対象期間内か、本人の雇用保険加入期間を満たすかを判定する基準日です。「1年以内に申し込んだ」「指定終了前に払った」だけでは足りません。
| オンライン・通信の出来事 | 開始日になるか | 確認方法 |
|---|---|---|
| 申込フォーム送信 | 通常はそれだけで確定しない | 学校へ証明日を聞く |
| 受講料決済 | 講座によって異なる | 契約条件と学校回答を保存 |
| 教材の初回発送 | 通信制の原則的な開始日 | 発送日・証明書を確認 |
| 初回ログイン | 本人が自由に決められない | 指定講座上の開始日を確認 |
受講開始日:厚生労働省「Q&A~一般教育訓練給付金~」では、通学制は所定の開講日、通信制は教材などの発送日で、学校が証明する日と説明しています。
eラーニングの修了条件を確認する
動画を再生しただけでは修了にならない
オンライン講座の修了認定は、視聴率、学習時間、課題提出、確認テスト、修了試験などを組み合わせます。すべての動画を早送りで再生しただけでは、出席・進捗として認められない場合があります。
本人確認と学習進行管理が行われる
通信制講座は、スクーリングが必須ではない場合でも、適正な本人確認と学習進行管理を行うことが求められます。本人専用ID、ログイン履歴、課題、試験結果などが修了判定の材料になります。
確認テストの合格点と回数を見る
確認テストを全回受験し、各回または平均で70%・80%以上などの基準を設ける講座があります。追試の有無、受験回数、提出期限も契約前に確認してください。
標準学習期間と視聴期限を分ける
教材を見られる期間が12か月でも、教育訓練給付制度上の訓練期間が6か月ということがあります。学校独自の延長サポートがあっても、給付用の修了証明書を発行できる期限が延びるとは限りません。
| 修了判定 | 確認する内容 | 失敗例 |
|---|---|---|
| 本人確認 | ID・本人書類・試験認証 | 家族が代理受講 |
| 学習進捗 | 視聴率・ログ・課題 | 教材を受け取っただけ |
| 試験 | 合格点・回数・追試 | 期限後にまとめて受験 |
| 修了期限 | 給付用の認定期限 | 視聴期限と同じだと思う |
完全オンラインでも通学が必要な場合がある
スクーリングなしでも指定可能
厚生労働省の講座指定Q&Aでは、通信制講座にスクーリングを必ず設定する必要はないとしています。本人確認と進捗管理を適切に行う完全オンライン講座も指定対象になり得ます。
資格実習は現地参加が必要なことがある
介護、看護、キャリアコンサルタント、教員など、実習・演習・対面評価が必要な資格では、講義がオンラインでも一部通学する場合があります。「オンライン対応」を「一度も外出しない」と読み替えないでください。
試験会場への移動が必要な場合もある
講座内の修了試験、資格試験、本人確認のため、指定会場へ行くことがあります。会場、日程、欠席時の振替、追加料金を確認します。
ライブ授業は出席時間が固定される
Zoomなどのライブ配信は、自宅受講でも時間割が固定されます。勤務、育児、失業認定の求職活動と両立できるか、録画振替が出席として認められるかを確認してください。
パソコン・通信費・周辺機器は対象経費か
パソコン代は原則対象外
オンライン講座の受講に必須でも、パソコンやタブレットなどの器材費は教育訓練経費に含まれません。受講料50万円とパソコン15万円なら、給付率を掛ける基礎は原則50万円です。
インターネット通信費も対象外
光回線、モバイル通信、Wi-Fiルーター、データ追加料金などは、本人の受講環境にかかる費用で、入学料・受講料には含まれません。
必須教材は受講料に含まれる場合がある
講座の受講に必要な教科書や教材が、学校へ支払う受講料に含まれる場合は教育訓練経費になり得ます。任意購入の参考書、資格試験の受験料、送料の扱いは分けて確認します。
レンタル料や無償提供にも注意する
講座指定Q&Aは、パソコンなど器材のレンタル料を受講料に含めないと説明しています。無料レンタルでも、受講後に端末を無償でもらえる契約とは別です。
対象経費と自己負担になるパソコン・教材・交通費は、専用記事で詳しく整理しています。

オンライン講座でも受講前手続きは必要
一般は支給要件照会が任意
一般教育訓練では、受講前の支給要件照会は必須ではありません。ただし、オンライン商品は決済後すぐ開始扱いとなることがあるため、加入期間や指定番号に不安がある人は購入前に照会します。
特定一般・専門実践は原則2週間前まで
特定一般と専門実践は、訓練前キャリアコンサルティング、ジョブ・カード作成、受給資格確認を、原則として受講開始日の2週間前までに終えます。オンライン講座だから省略できる手続きではありません。
学校への利用申告だけでは完了しない
申込画面で「教育訓練給付金を利用する」にチェックしても、ハローワークの受給資格確認を済ませたことにはなりません。学校とハローワークの手続きを別々に管理します。
電子申請とオンライン面談を活用できる
受給資格確認や支給申請はe-Govを利用できます。訓練前キャリアコンサルティングもオンライン対応がありますが、予約制なので開始直前まで待たないでください。
受講前後の手続き:厚生労働省「教育訓練給付金 手続きの流れ」で、給付区分ごとの面談、受給資格確認、支給申請を確認できます。
オンライン講座と教育訓練支援給付金は別判定
受講費の給付金本体は対象になり得る
オンラインの専門実践講座でも、コースが指定され、本人条件と修了・追加給付条件を満たせば、受講費を補う専門実践教育訓練給付金の対象になり得ます。
教育訓練支援給付金は通信制を除く
失業中の生活費を補う教育訓練支援給付金は、専門実践教育訓練のうち通信制・夜間制を除くなど、別の条件があります。オンライン専門実践が最大80%の対象でも、支援給付金まで受けられるとは限りません。
昼間通学制かどうかを確認する
学校が「オンライン併用」と案内していても、講座指定上の実施方法が昼間通学制か通信制かで支援給付金の判定が変わります。公式検索結果と受給資格確認で確定してください。
失業保険の認定にも受講状況を伝える
失業保険を受けながらオンライン講座を受講する場合、授業時間、求職活動、すぐ就職できる状態かを確認されます。オンラインだから失業認定へ一切影響しないとはいえません。
| 制度・給付 | 通信・オンラインの扱い | 主な確認点 |
|---|---|---|
| 一般教育訓練給付金 | 指定講座なら対象になり得る | 20%・修了後申請 |
| 特定一般教育訓練給付金 | 指定講座なら対象になり得る | 受講前確認・最大50% |
| 専門実践教育訓練給付金 | 指定講座なら対象になり得る | 受講前確認・最大80% |
| 教育訓練支援給付金 | 通信制・夜間制は原則対象外 | 昼間通学制・失業状態など |
支援給付金の条件:厚生労働省「教育訓練給付金」では、専門実践の受講費給付と、通信制・夜間制を除く教育訓練支援給付金を分けて案内しています。

申込み前に総額と学習環境を確認する
給付後負担だけで選ばない
給付金の対象額が大きくても、自分が修了できなければ給付を受けられません。週の学習時間、ライブ授業、課題、試験、質問対応まで含めて続けられる講座を選びます。
推奨環境と必須ソフトを見る
OS、ブラウザ、メモリ、カメラ、マイク、通信速度、必須ソフトを確認します。古いパソコンで受講できず買い替えても、その端末代は給付対象外です。
スクーリングの交通・宿泊費を足す
一部通学が必要なら、交通費、宿泊費、食事代、休業による収入減も予算へ入れます。これらは通常、教育訓練経費には含まれません。
解約・返金・コース変更条件を確認する
オンライン商品は購入直後に教材提供が始まり、キャンセルできない場合があります。指定番号が違った、受講前手続きが間に合わない場合に、開始日の変更や返金が可能かを契約前に読みます。
| 申込前チェック | 確認先 | 判断 |
|---|---|---|
| 指定番号・期間 | 公式検索・学校 | 給付対象コースか |
| 開始日 | 学校 | 指定期間・本人期限内か |
| 修了条件 | 学校の給付案内 | 学習時間内に達成できるか |
| 総費用 | 料金表・利用規約 | 対象外経費を払えるか |
| 支援給付金 | ハローワーク | 通信制除外に当たるか |
オンライン講座で失敗しない申請の順番
手順1:正式商品名と指定番号を照合
学校名や資格名ではなく、購入予定の商品名、実施方法、指定番号を公式検索と学校案内で一致させます。
手順2:学校が証明する開始日を聞く
申込日、決済日、教材発送日、アカウント発行日のうち、どの日を受講開始日として証明するかを確認します。できればメールなど記録が残る方法で聞きます。
手順3:本人条件と受講前手続きを確認
雇用保険加入期間、離職後期限、過去受給歴を整理します。特定一般・専門実践なら、原則2週間前までの面談と受給資格確認を先に済ませます。
手順4:修了基準と申請日を保存
課題、テスト、視聴率、期限をカレンダーへ登録します。一般・特定一般は修了後、専門実践は6か月ごとの支給申請も忘れないようにします。
よくある質問
完全オンラインでも教育訓練給付金を使えますか?
使える講座があります。通信(eラーニング)の該当コースが指定され、本人条件と修了条件を満たすことが必要です。スクーリングなしでも指定される場合があります。
同じ学校の通学コースが対象ならWeb通信も対象ですか?
自動的には対象になりません。実施方法が異なるコースは別指定になることがあります。Web通信の商品名と指定番号を確認してください。
購入した日が受講開始日ですか?
必ずしも購入日ではありません。通信制は教材などの初回発送日が原則で、オンライン講座は学校が指定講座上の開始日として証明する日を確認します。
パソコン代も最大80%戻りますか?
戻りません。パソコンなどの器材費は原則として教育訓練経費に含まれません。最大80%は、専門実践の対象となる入学料・受講料に上限を適用した額です。
オンラインの専門実践なら支援給付金も受けられますか?
通信制として扱われる専門実践は、受講費の給付金本体の対象になり得ても、教育訓練支援給付金は原則対象外です。昼間通学制か通信制かをハローワークで確認してください。
まとめ|オンラインという表示だけで決めない
オンライン・通信講座でも教育訓練給付金は使えます。ただし、対象になるのは学校全体ではなく、正式なコースと実施方法が指定された講座です。
購入前に、正式講座名、指定番号、指定期間、学校が証明する受講開始日、修了条件を確認してください。通信制の開始日は教材発送日が原則で、申込日や初回ログイン日を本人が自由に選べるわけではありません。
専門実践のオンライン講座では、受講費の最大80%と、失業中の教育訓練支援給付金を分けて判断します。今日できる一歩は、購入予定の商品名を公式検索へ入力し、通信(eラーニング)の指定番号を確認することです。
制度と申請窓口:ハローワークインターネットサービス「教育訓練給付金」で、3区分の概要、対象講座検索、申請書類を確認できます。

