失業保険をもらっている途中で引っ越したら?認定日・管轄変更の手順

失業保険の受給中に引っ越したときの住所変更・認定日・管轄を、家と手続き書類で示した図解 失業保険の受給開始・変更手続き

失業保険を受け取っている途中で引っ越すことになった。次の認定日は前のハローワークへ行くのか、転居先で手続きし直すのか、迷いますよね。

引っ越しだけで、受給中の失業保険(基本手当)が終了するわけではありません。同じハローワークの管轄内なら住所変更、管轄外なら転居先のハローワークへ受給手続きを引き継ぎます。新しい住所・転居日・次の認定日をそろえ、まず現在のハローワークの雇用保険給付窓口へ連絡してください。

管轄が変わる場合は、転居後いつまでに新しい窓口へ行くかも確認が必要です。認定日を自己判断で休まず、引き継ぎの来所日と認定日を決めてもらいましょう。

以下は、基本手当を受給中で、転居先でも引き続き仕事を探す人の手続きです。65歳以上で離職した人の高年齢求職者給付金など、一時金の手続きとは区別してください。制度・公式案内の確認日:2026年9月7日。

同じ管轄内なら住所変更、管轄外なら転居先へ引き継ぐ

最初に確認するのは、引っ越し先が現在のハローワークの担当区域に含まれるかです。県内の引っ越しでも、担当するハローワークが変わる場合があります。

引っ越し先 基本の手続き
今と同じ管轄内 現在のハローワークで住所変更。次の認定日と持ち物を事前確認する。
別のハローワークの管轄 転居先を管轄するハローワークへ引き継ぐ。転居後の来所日・認定日を確認する。
職業訓練を受講中 給付窓口に加え、訓練校にも連絡する。通学経路や通所手当なども確認する。

たとえばハローワーク渋谷の案内では、管轄内の転居は認定日に新住所を確認できる書類を持参し、管轄外への転居は新住所を管轄するハローワークで手続きするとしています。自分の担当区域は、現在の窓口に新住所を伝えて確かめると確実です。ハローワーク渋谷の雇用保険Q&A

すでに訓練へ通っている場合は、通学の継続や手当の変更も関係します。訓練中の引っ越しに必要な連絡先と手続きは、次の記事で確認できます。

職業訓練の受講中に引っ越したら?住所変更・ハローワーク・通所手当
職業訓練中の引っ越しについて、連絡先、住所・管轄変更、通所経路、給付、指定来所日の確認順を解説します。

引っ越し前後にやることは3段階

1.引っ越し前に、今のハローワークへ連絡する

新住所と転居予定日が決まったら、受給資格者証または受給資格通知を手元に置いて、雇用保険給付窓口へ連絡します。北海道のハローワークも、住所を変更するときは事前に申し出るよう案内しています。氏名、住所を変更するときは

次のように伝えると、必要な確認をまとめてできます。

基本手当を受給中で、○月○日に○○市○○町へ引っ越します。次の認定日は○月○日です。管轄は変わりますか。今の窓口で必要な手続きと、転居先へ行く日、認定を受ける場所を教えてください。

管轄が変わる場合は、新しい窓口の名称と、いつまでに来所するかをメモします。すでに引っ越した人も、以前の認定日をそのまま待たず、転居先の給付窓口へ現在の受給状況を伝えてください。

2.新住所を証明できる書類を用意する

市区町村での住所変更だけで、雇用保険の住所変更が済んだとは考えないでください。ハローワークでも、新住所と本人を確認する手続きが必要です。

用意するもの 確認すること
受給資格者証・受給資格通知 現在使っている書類を手元に用意する。マイナンバーカードで認証する人はカードも持参する。
新住所が分かる書類 住所変更後の運転免許証・マイナンバーカード・住民票など。何を使えるかは窓口へ確認する。
住所変更届 用紙の入手・記入方法は窓口の案内に従う。
失業認定申告書など 認定も受ける日は申告書と求職活動の記録を持参する。ほかに指示された書類があれば追加する。

ハローワーク神戸は、新住所が分かる書類と受給資格者証などを案内しています。一方、渋谷では賃貸契約書も新住所を確認する書類の例です。公的書類の住所更新が間に合わないときは、手続きを後回しにせず、手元の書類で対応できるか相談しましょう。ハローワーク神戸「その他手続き」

3.新しい窓口で引き継ぎと、次の認定日を確認する

管轄外へ引っ越すと、転居先で住所の確認、受給情報の引き継ぎ、求職申込みなどを行います。厚生労働省の取扱要領では、この引き継ぎを「移管」といい、新しいハローワークが認定日などを定める仕組みです。

支給番号や認定日が変わっても、転居だけで別の受給資格が新しく発生するわけではありません。帰る前に、次に行く日・時間・窓口と、今回どの期間まで認定したかを確認してください。厚生労働省「雇用保険業務取扱要領」51502(移管による場合)

認定日の直前・直後に引っ越すときの確認例

「転居したら、前の認定日はなくなる」「新しい窓口でも同じ日に行けばよい」とは決めつけられません。引き継ぎのための来所日と、失業認定を受ける日を確認することが必要です。

次の認定日が2026年9月17日だとして、転居日の違いによって何を確認するかを比べます。下の表は連絡の仕方の例で、新しい認定日を指定するものではありません。

転居の予定 事前に確認すること
9月10日に管轄外へ転居 転居後の来所期限を確認する。9月17日まで待ってよいとは限らない。
9月18日に管轄外へ転居 9月17日の認定を今の窓口で受ける予定を確認し、転居先への来所日も聞く。
認定日当日に転居 予定が重なると分かった時点で連絡する。移管の有無、日程の扱い、必要な証明を確認する。

引っ越しに必要な期間は、必ず無支給になるわけではない

管轄外への移管では、通常の転居に必要と認められる期間を経過した直後に来所し、居住を確認できた場合、その転居に要した期間も失業認定と支給の対象にする取扱いがあります。「移動日だから必ず支給されない」と考える必要はありません。厚生労働省「雇用保険業務取扱要領」51502ロ(ニ)

ただし、何日でも来所を遅らせてよいという意味ではありません。同じ管轄内の私的な引っ越しを含め、認定日に行けないときの扱いは事前に確認します。引っ越しを理由に、連絡せず認定を休まないようにしてください。

すでに認定日を過ぎてしまったら

今までの窓口または転居先の給付窓口へ、認定日・実際の転居日・来所できなかった事情をすぐに伝えましょう。認定を受けられなかった期間の給付に影響する場合がありますが、これだけで残りの受給資格すべてがなくなるとは限りません。

「次の認定日にまとめて話せばよい」と待つと、その後の認定にも支障が出る可能性があります。来所する日と、事情を確認する書類を聞いてください。認定日に来所しなかった場合の案内(ハローワーク渋谷)

引っ越し前の求職活動も、記録を残して申告する

転居前に応募や職業相談をしていたら、日付・相談先・応募先・活動内容を記録しておきます。管轄が変わったことだけで、それまでの求職活動がなかったことになるわけではありません。今回の認定対象期間に含まれる実績を、実際に行った日付で申告します。

たとえば、転居前に旧ハローワークで職業相談を受け、転居後に求人へ応募した場合は、その両方の記録を用意します。どの期間の申告書へ書くか、必要な活動回数は、引き継ぎ先で指定された認定対象期間に合わせて確認してください。

住所変更の届出をしただけで、職業相談も受けたことにはなりません。求人の相談をした場合は、手続きだけの訪問と区別して記録しましょう。求職活動に当たる内容は、応募や職業相談などの公式案内で確認できます。厚生労働省「基本手当・再就職手当Q&A」

相談先が転居前後で変わると、申告書に何を書けばよいか迷いやすくなります。職業相談・応募・セミナーの記入例は、次の記事で確認してください。

失業認定申告書の求職活動欄の書き方|職業相談・応募・セミナーの記入例
失業認定申告書を前にすると求職活動をしたことは覚えていても、職業相談・セミナーは3欄(1)、企業へ直接応募した場合は3欄(2)という書き分けで手が止まりやすくなります。先に結論をいうとハローワークや民間の職業紹介機関などを利用した活動は、原...

残りの給付日数・受給期限・待期7日はどうなる?

住所が変わっただけでは、受給日数や期限を最初から数え直しません。引っ越し前の受給内容を引き継いで、その後も失業認定を受けます。

  • 残りの日数:転居しただけで、所定給付日数が丸ごと復活することはありません。
  • 受給期間満了日:転居日から新たに1年間受け取れるわけではありません。現在の満了日を確認します。
  • 待期7日:同じ受給資格ですでに待期を満了していれば、転居だけを理由に再び7日待つものではありません。

たとえば所定給付日数が90日で、基本手当を56日分受給済みなら、残りは90日-56日=34日です。引き継ぎ先で90日に戻る計算にはなりません。この例は、再就職手当などによる日数の調整がない場合です。

残日数があっても、受給期間満了日を過ぎた分は原則として受け取れません。受給資格者証・受給資格通知の「受給期間満了年月日」と、現在の支給残日数を確認してから転居後の予定を立てましょう。基本手当の受給期間・支給日数/待期の取扱い(51102)

住所変更届はネットだけで済ませられる?

ハローワークの住所変更届には電子申請の案内があります。ただし、インターネットサービスで用紙を作成しただけでは、提出は完了しません。印刷して窓口へ持参する用紙作成機能と、電子申請は別の手続きです。住所変更届の作成・電子申請の案内

また、住所変更届を提出することと、管轄を引き継いで失業認定を受けることも分けて確認します。転居先へ出向く必要があるか、電子申請で対応できる範囲はどこかを、受給状況とともに給付窓口へ問い合わせてください。

転居先での仕事探しは、通勤範囲の見直しから

給付の引き継ぎとあわせて、新住所から通える範囲や希望する勤務時間も見直しましょう。旧住所を前提にした希望条件のままだと、実際には通いにくい求人を探し続けてしまいます。

転居先の求人を見て、希望する仕事に必要なスキルが足りないと分かった場合は、地域の職業訓練も選択肢です。通学できる場所・募集期限・就職先を見比べながら探せます。

職業訓練コースの探し方|ハロトレ検索の使い方と絞り込み方
職業訓練のコースは、ハローワークインターネットサービスの「職業訓練検索」から探せます。求人検索とは別の画面です。ログインしなくても検索できますが、検索結果からそのままインターネットで受講申込みをする仕組みではありません。最初から条件を細かく...

まずは「転居日」「新住所」「次の認定日」をメモし、今のハローワークへ連絡してください。その電話で、担当窓口が変わるかと、転居後にいつ来所するかまで確認しておくと、給付と仕事探しの手続きを続けやすくなります。