【2026年最新】最低賃金はいつから上がる?全国平均1,177円の答申と確認方法

2026年度の最低賃金はいつから上がる?答申額の全国加重平均1,177円と都道府県別の発効日を確認する図解 待遇/評価

「2026年度の最低賃金は1,177円に決まったの?」「自分の時給はいつから上がる?」と気になっている人も多いのではないでしょうか。

結論からいうと、2026年度の最低賃金は、全国一斉に同じ日から1,177円になるわけではありません。1,177円は、9月3日に厚生労働省が公表した都道府県別の答申額の全国加重平均です。発効は2026年10月1日〜12月2日に順次予定されています。実際の金額と開始日は都道府県ごとに決まります。

新しい最低賃金が適用されるのは、各都道府県が定める「発効日」以降に働いた分からです。給料日や会社の締め日ではなく、いつ働いたかで分かれます。

この記事では、2026年9月5日時点で確認した公表内容をもとに、最低賃金が上がる時期、自分に適用される金額の確認方法、月給の時給換算、最低賃金を下回っていた場合の相談先まで解説します。

更新状況:2026年9月5日確認
47都道府県の答申が出そろい、全国加重平均は1,177円、前年度比56円増となりました。7月の国の目安から計算した1,176円とは異なります。答申と労働局長による正式決定・発効は別の段階なので、勤務先の都道府県の決定額と発効日を確認してください。

2026年度の最低賃金はいつから上がる?

2026年度の新しい最低賃金は、都道府県ごとに決められた発効日から適用されます。全国共通の開始日はなく、「2026年10月1日になれば全員の時給が変わる」とは限りません。

最低賃金は、おおむね次の流れで決まります。

  1. 中央最低賃金審議会が引き上げ額の目安を示す
  2. 各都道府県の地方最低賃金審議会が地域の状況を踏まえて審議する
  3. 都道府県労働局長が金額を決定する
  4. 都道府県ごとの発効日から新しい金額が適用される

2025年度は、都道府県によって発効日が2025年10月1日から2026年3月31日まで分かれました。2026年度は9月3日の答申取りまとめで、2026年10月1日〜12月2日の順次発効予定とされています。正式な金額だけでなく発効日まで確認する必要があります。

発効日までは現在の最低賃金が続く

国から引き上げ目安が発表されても、その日から時給が上がるわけではありません。自分の都道府県で新しい最低賃金が発効する前日までは、現在の最低賃金が適用されます。

たとえば発効日が10月16日なら、10月15日の勤務分までは旧額、10月16日の勤務分から新額で確認します。

給料の締め日をまたいでも発効日以降の勤務分が対象

賃金計算期間の途中に発効日があっても、発効日以降に働いた分には新しい最低賃金が適用されます。大阪労働局も、賃金算定期間の途中に発効日がある場合でも、発効日以降は改定後の最低賃金額以上を支払う必要があると案内しています。

「月末締めだから翌月から」「給料日が翌月だから翌月分から」とは限りません。給与明細だけで分かりにくい場合は、会社の給与担当者に旧額と新額の計算期間を確認しましょう。

全国平均1,177円は答申額|7月の目安から更新

厚生労働省の2026年9月3日の答申取りまとめでは、全国加重平均は1,177円、前年度比56円増です。7月28日に公表された国の引き上げ目安はAランク54円、Bランク56円、Cランク56円で、目安どおりの場合の全国平均は1,176円でした。次の表の7月の目安と、9月の答申額を区別してください。

公表内容 金額・割合
Aランクの引き上げ目安 54円
Bランクの引き上げ目安 56円
Cランクの引き上げ目安 56円
7月28日の目安どおりの場合の全国加重平均 1,176円
7月28日の目安による全国加重平均の上昇額 55円
7月28日の目安による全国加重平均の引き上げ率 4.9%
9月3日の答申額の全国加重平均 1,177円
9月3日の答申額の前年度からの上昇額 56円

Aランクは埼玉・千葉・東京・神奈川・愛知・大阪の6都府県です。Bランクは28道府県、Cランクは13県に分けられています。詳しい区分は、厚生労働省の2026年度地域別最低賃金額改定の目安で確認できます。

全員の時給が1,177円になるわけではない

全国加重平均は、都道府県ごとの最低賃金を労働者数で重み付けした統計上の平均です。全国一律に適用される最低賃金ではありません。

勤務先の都道府県によっては1,177円より高くなることも、低くなることもあります。自分に適用されるのは全国平均ではなく、その都道府県で正式に決定され、発効した金額です。

自分の最低賃金を確認する3ステップ

確認するのは「全国平均」ではなく、自分に適用される地域または産業の最低賃金と、その発効日です。次の順番で調べると混乱しにくくなります。

1.勤務先の事業場がある都道府県を確認する

地域別最低賃金は、原則として勤務する事業場がある都道府県の金額を使います。自宅の住所や会社の本社所在地だけで判断しないでください。

派遣社員は、派遣元ではなく派遣先の事業場がある都道府県の最低賃金が適用されます。在宅勤務などのテレワークでは、自宅の所在地ではなく、労働者が所属する事業場の都道府県が基準です。

2.地域別最低賃金と特定最低賃金を確認する

最低賃金には、都道府県内のすべての労働者を対象とする「地域別最低賃金」と、特定地域の特定産業を対象とする「特定最低賃金」があります。両方が適用される場合は、高いほうの金額以上が必要です。

製造業など一部の産業で働いている人は、地域別最低賃金だけでなく特定最低賃金の対象になっていないかも確認しましょう。

3.正式額と発効日を厚生労働省または労働局で見る

都道府県別の正式額は、厚生労働省の地域別最低賃金の全国一覧か、勤務先を管轄する都道府県労働局で確認します。

2026年9月5日の確認時点では、全国一覧には2025年度の金額が掲載されています。2026年度の答申額と発効予定日は厚生労働省の都道府県別答申状況で確認し、正式決定は各労働局の案内で確認してください。ページの年度表示と発効日を確かめてから利用しましょう。

最低賃金はパート・学生アルバイト・正社員にも適用される

地域別最低賃金は、雇用形態や呼び方にかかわらず、原則としてその事業場で働くすべての労働者に適用されます。

  • パート・アルバイト
  • 高校生・大学生のアルバイト
  • 正社員
  • 契約社員・嘱託社員
  • 派遣社員
  • 試用期間中の労働者

「見習いだから」「本人が同意したから」という理由だけで、最低賃金を下回る契約にはできません。最低賃金の減額には、対象となる労働者について使用者が都道府県労働局長の許可を受けるなど、法律上の手続きが必要です。

なお、雇用契約ではなく業務委託として働く人は、最低賃金の扱いが異なります。ただし、契約名が業務委託でも働き方の実態から労働者に当たる可能性があります。判断に迷う場合は労働基準監督署へ相談してください。

最低賃金が上がると給料はいくら増える?

9月3日の答申額の全国加重平均の上昇額56円と同じだけ時給が上がり、勤務時間が変わらないと仮定した場合、単純計算では次のようになります。

1か月の勤務時間 月額の増加目安 12か月分の増加目安
80時間 4,480円 53,760円
120時間 6,720円 80,640円
160時間 8,960円 107,520円

これは税金や社会保険料を差し引く前の概算です。実際の引き上げ額、勤務時間、各種控除によって手取りの増え方は変わります。

また、現在の時給が新しい最低賃金をすでに上回っている場合、最低賃金の改定だけを理由に同額を上乗せする義務が生じるわけではありません。たとえば新しい最低賃金が1,150円の地域で、現在の時給が1,250円なら、法律上は据え置きになることもあります。

最低賃金をきっかけに仕事を見直すなら、時給だけでなく、求人需要、雇用形態、資格手当、昇給の仕組みまで比較することが大切です。未経験から移りやすい分野と職業訓練の選び方は、次の記事で整理しています。

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月給制の人は時間額に換算して確認する

最低賃金は時給で公表されますが、月給制や日給制の人も対象です。厚生労働省が案内している基本的な換算方法は次のとおりです。

  • 時間給:時間給と最低賃金を比較する
  • 日給:日給÷1日の所定労働時間
  • 月給:最低賃金の対象となる月給÷1か月平均所定労働時間

月給制では「総支給額をその月の実労働時間で割る」とは限りません。就業規則や労働条件通知書にある年間所定労働日数・所定労働時間から、1か月平均所定労働時間を確認します。

月給の計算例

基本給19万5,000円、職務手当5,000円、1か月平均所定労働時間170時間の場合、最低賃金と比較する時間額は次のようになります。

(19万5,000円+5,000円)÷170時間=約1,176.47円

仮にその都道府県で正式に決まった最低賃金が1,177円なら、約1,176.47円では下回ります。ただし、1,177円は答申額の全国加重平均であり、この例をそのまま自分の基準にはできません。必ず勤務先に適用される正式額と比較してください。

最低賃金の計算から除く賃金

最低賃金との比較に使うのは、毎月支払われる基本的な賃金です。厚生労働省は、次の賃金を計算から除くと案内しています。

  • 結婚手当など臨時に支払われる賃金
  • 賞与など1か月を超える期間ごとに支払われる賃金
  • 時間外・休日労働の割増賃金
  • 深夜労働の割増部分
  • 精皆勤手当
  • 通勤手当
  • 家族手当

残業が多く総支給額が高く見えても、最低賃金の対象となる基本給などが基準を下回っている場合があります。判断が難しいときは、厚生労働省の賃金の比較チェックを利用しましょう。

転職先の給与を見る場合も、月給の大きさだけでなく、基本給、固定残業代、各種手当、試用期間中の賃金を分けて確認する必要があります。

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給料が最低賃金を下回っていたときの対処法

最低賃金を下回っている可能性がある場合は、いきなり退職を決める前に、計算根拠と記録をそろえます。

  1. 労働条件通知書や雇用契約書で賃金と所定労働時間を確認する
  2. 給与明細を見て、計算に含める賃金と除く賃金を分ける
  3. 勤務先に適用される最低賃金と発効日を確認する
  4. 給与担当者へ計算方法を問い合わせる
  5. 解決しない場合は都道府県労働局や労働基準監督署へ相談する

最低賃金より低い金額を労働者と使用者が合意していても、その部分は法律上無効です。厚生労働省は、使用者には最低賃金との差額を支払う必要があると案内しています。

賃金などの法令違反が疑われる場合は、厚生労働省の労働基準行政の相談窓口から、勤務先を管轄する労働基準監督署を探せます。相談時は、雇用契約書、給与明細、勤務時間が分かる記録を用意すると状況を伝えやすくなります。

最低賃金が上がっても収入に不安が残るときは

最低賃金を下回ることと、最低賃金以上ではあるものの生活が厳しいことは、分けて考える必要があります。

最低賃金を下回っているなら、まず会社への確認や公的窓口への相談が優先です。一方、法律上の最低額は上回っていても収入を増やしにくい場合は、求人票を比較し、より賃金水準や昇給余地のある仕事へ移る準備を始める方法があります。

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2026年度の最低賃金に関するよくある質問

2026年10月1日に全国一斉で上がりますか?

全国一斉ではありません。新しい金額は、各都道府県が定める発効日から適用されます。2026年度の正式な金額と発効日を、厚生労働省の全国一覧または都道府県労働局で確認してください。

全国どこでも最低賃金は1,177円になりますか?

なりません。1,177円は、9月3日に公表された都道府県別答申額の全国加重平均です。個人に適用される金額は、原則として勤務先の事業場がある都道府県で決まります。

現在の時給には必ず56円が上乗せされますか?

必ず上乗せされるわけではありません。56円は答申額の全国加重平均の上昇額です。現在の時給が改定後の最低賃金を下回る場合、会社は少なくとも新しい最低賃金以上にする必要がありますが、すでに上回っている人の昇給額まで一律に決めるものではありません。

正社員や試用期間中でも最低賃金は関係ありますか?

関係あります。最低賃金はパートやアルバイトだけでなく、正社員、契約社員、試用期間中の労働者などにも原則として適用されます。月給制の場合は、対象となる賃金を時間額に換算して比較します。

発効日前に働いた分も、給料日が発効後なら新額になりますか?

最低賃金上の基準は給料日ではなく勤務日です。発効日前の勤務分には旧額、発効日以降の勤務分には新額が適用されます。ただし、会社が独自に発効日前から賃上げすることは可能です。

最低賃金が上がったら「年収の壁」を超えますか?

時給が上がり、勤務時間が同じなら年収が増える可能性があります。ただし、税金、社会保険、配偶者の勤務先の手当はそれぞれ条件が異なります。実際の新時給と今後の勤務時間で年収を計算し、会社の担当者や関係機関に確認してください。

まとめ|正式な金額と発効日を勤務先の都道府県で確認する

2026年度の最低賃金は、全国一律に1,177円になるわけではありません。1,177円は9月3日に公表された答申額の全国加重平均で、発効は10月1日〜12月2日に順次予定されています。実際の最低賃金と開始日は都道府県ごとに確認してください。

自分の給料を確認するときは、勤務先に適用される最低賃金、正式な発効日、最低賃金の計算に含める賃金の3点を確認してください。派遣社員は派遣先、テレワークは所属事業場の都道府県が基準です。

月給制でも最低賃金は適用されます。基本給などを1か月平均所定労働時間で割り、地域別または特定最低賃金の高いほうと比較します。下回る可能性があれば、契約書と給与明細をそろえ、会社や労働基準監督署へ確認しましょう。

参考にした公的情報

草尾雄太

中卒・引きこもり8年を経て、ブラック企業勤務、職業訓練、ハローワーク、失業保険、退職代行を実際に経験。
現在はフリーランスエンジニアとして働きながら、「辞めたいのに辞められない」「制度が分からず動けない」と悩む人に向けて、厚労省などの公的データと自身の実体験をもとに、退職・職業訓練・失業保険に関する情報を発信しています。
詳しいプロフィールはこちら / 退職代行を使った体験談

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