飲食店の履歴書の書き方|職歴・店名・アルバイト経験の記入例を解説

飲食店の履歴書:職歴・店名・アルバイト経験の記入例と志望動機 飲食店の履歴書・職務経歴書

飲食店の履歴書は、雇用主の会社名、勤務した店名、働いた期間、雇用形態、担当した仕事を整理すると書き進めやすくなります。会社が運営する店なら会社名を記載し、店名とホール・キッチンなどの担当業務を短く補足しましょう。

この記事では、飲食店への正社員・アルバイト応募に使える職歴の記入例と、志望動機・自己PR・本人希望欄の書き方を紹介します。応募先から指定の履歴書や記入指示がある場合は、それに合わせてください。

今、迷っていること読むところ
職歴の完成形を見たい正社員・アルバイト・異業種経験の記入例
会社名と店名のどちらを書く?勤務先の名前を確認する方法
店舗異動や正社員登用がある経歴が変わった場合の書き方
応募理由や強みを文章にしたい志望動機と自己PRの例文
シフトの希望も伝えたい本人希望欄の記入例

飲食店の履歴書に使える職歴の記入例

以下の表と例文は、それぞれ別の人を想定した架空の見本です。年月・店名・担当業務・応募先の特徴を自分の内容に合わせて使ってください。最初の表では、学歴から職歴へ続く位置関係も示しています。

正社員として飲食店で働いた経験がある場合

年月学歴・職歴
学歴
20154東京都立〇〇高等学校 普通科 入学
20183東京都立〇〇高等学校 普通科 卒業
職歴
20184株式会社〇〇フーズ 入社(正社員)
〇〇レストラン 新宿店にてホール業務に従事
20228一身上の都合により退職
20229株式会社△△ダイニング 入社(正社員)
△△食堂 中野店にて接客・食材発注・新人教育を担当
現在に至る
以上

会社ごとの入社・退職を古い順に並べ、勤務した店と担当業務をその下に添えた例です。現在も勤務しているため、最後は「現在に至る」、次の行の右端に「以上」としています。

履歴書の職歴欄では、どこで何を担当したかが一目で分かる長さに収めます。担当メニュー、スタッフの人数、発注で工夫したことなどは、提出を求められた職務経歴書で詳しく説明できます。

アルバイト・パートの経験を書く場合

カフェでアルバイトとして働き、すでに退職した例です。学歴の下に一行空けて「職歴」と書き、次の表の内容を続けます。

年月学歴・職歴
職歴
20236株式会社□□カフェ 入社(アルバイト)
□□カフェ 吉祥寺店にて接客・レジ・ドリンク作成を担当
20268一身上の都合により退職
以上

アルバイトは「入社(アルバイト)」、パートなら「入社(パート)」と書くと働き方が伝わります。退職済みの例なので「現在に至る」は付けません。勤務中なら退職の行を「現在に至る」に替えます。

飲食店への応募では、アルバイトで担当した接客や調理補助も仕事内容を伝える材料になります。学生時代の経験についても、ハローワークの応募書類作成資料(PDF・冊子8ページ)は、応募先の仕事に関連する場合などに、アルバイトと明記して記載する方法を案内しています。

飲食業未経験で、別の仕事をしていた場合

雑貨店から飲食店のホール職へ応募する例です。飲食店の経験がなくても、前職を飲食業の仕事に言い換えずに記載します。

年月学歴・職歴
職歴
20204株式会社◇◇リテール 入社(正社員)
◇◇雑貨 横浜店にて接客販売・レジ・在庫確認を担当
20268一身上の都合により退職
以上

接客販売の中で相手の希望を聞いた経験や、混雑時に周囲と連携した経験は、志望動機や自己PRで飲食店の仕事につなげられます。職歴欄の「接客販売」を、経験のない「ホール業務」に置き換える必要はありません。

初めて働く場合など、書く職歴がない人は職歴欄に「なし」、最後に「以上」と記載します。「飲食業は未経験」と「職歴がない」は別なので、他業種での勤務歴がある人はその経歴を書きましょう。

会社名と店名はどう書く?運営会社と勤務店舗を分ける

会社名は雇用主、店名は勤務した場所を示します。チェーンのブランド名だけで会社名を決めず、雇用契約書・労働条件通知書・源泉徴収票などで雇用主の表記を確認しましょう。

勤務先の形書き方の目安
会社が運営する飲食店株式会社〇〇フーズ 入社(アルバイト)
次の行に「〇〇食堂 池袋店にてホール業務に従事」
フランチャイズの飲食店自分を雇用していた会社名を記載し、ブランド名・店舗名を補足する
法人ではない個人経営の店確認した屋号で「〇〇食堂 勤務(アルバイト)」などと記載する。個人経営の店の職歴記入例を見る
会社名が分からない当時の雇用関係の書類を確認し、不明なら勤務先へ問い合わせる。会社名の調べ方と問い合わせ文を見る

フランチャイズでは、看板の名前と雇用主の名前が一致しないことがあります。個人経営の店も、法人か個人事業かを先に確かめます。法人名がない店に「株式会社」を付けたり、ブランド本部を雇用主として書いたりしないようにしましょう。

本部と加盟店のどちらの会社名を書くか迷う場合は、雇用主の確認手順とフランチャイズ店の職歴表をまとめた次の記事を参考にしてください。

フランチャイズ飲食店の履歴書は会社名と店舗名どっちを書く?
フランチャイズ飲食店で働いた職歴は、自分を雇用していた会社の正式名称を先に書き、勤務したブランド名・店舗名を添えると関係が伝わります。どちらか一方を選ぶより、「会社名=雇用主」「店舗名=働いた店」と分けて書くのが分かりやすい方法です。たとえ...

「会社以外の就業先」については、前掲のハローワーク資料(冊子8ページ)で「勤務」「入職」などの表現が紹介されています。店が閉店・改名していても、まず在籍当時の名前と期間を確認するところから始めてください。閉店に伴う退職と、辞めた後の閉店を分けた見本は、閉店した飲食店の店名・退職理由の記入例で確認できます。

店名だけが変わった場合は、当時の名前に現在名を添えると整理できます。旧店名と現在の店名を使い分ける記入例では、在職中の改名と雇用主も変わったケースを分けて紹介しています。

店舗異動・正社員登用などがある場合

同じ会社で店舗を異動したとき

同じ運営会社に在籍したまま店を移ったなら、店舗ごとに退職・入社を繰り返した形にはしません。入社年月を残し、必要な異動歴を補足します。店舗数が多い場合のまとめ方や、仕事内容が変わった例は次の記事で確認できます。

飲食店で店舗異動した場合の履歴書の書き方|複数店舗を全部書く?
飲食店で店舗異動をした場合、同じ会社に在籍したままなら、店舗ごとに「入社」「退職」を書く必要はありません。会社への入社を記載した下に「〇〇店へ異動」と続けます。複数店舗を全部書くかは、仕事内容の変化と職歴欄の広さで判断します。同じ仕事を続け...

アルバイトから正社員になったとき

継続して勤めた同じ会社で正社員になった場合は、アルバイトとしての入社年月と、正社員に登用された年月を分けます。同じ店での登用、登用と同時の店舗異動、別会社への転職の違いは次の記事にまとめています。

飲食店でアルバイトから正社員になった場合の履歴書の書き方
飲食店でアルバイトから正社員になった場合は、アルバイトとして入社した年月と、正社員に登用された年月を分けて書くと、働き方が変わった時期を伝えられます。同じ会社で継続して働いているなら、「入社(アルバイト)」の下に「同社にて正社員に登用」と記...

昇格・掛け持ち・自営経験があるとき

店長に昇格した場合は就任年月と役職を補足します。二つの店を掛け持ちした場合は勤務期間の重なりが分かるようにし、自分で店を経営した場合は従業員としての「入社」と分けて開業・廃業の経歴を整理します。書き始める前に、雇用主・立場・開始と終了の年月をメモすると混乱を防げます。

ホール・キッチンの経験は何を書く?

「飲食店勤務」だけでは担当範囲が分かりません。履歴書には応募職種に関係する仕事を短く書き、職務経歴書には規模や工夫を補足すると使い分けやすくなります。

経験履歴書で短く示す例職務経歴書で詳しくする材料
ホール接客・注文受付・レジを担当客層、混雑時の連携、問い合わせへの対応
キッチン食材の仕込み・盛り付け・洗い場を担当担当メニュー、調理工程、衛生管理で行ったこと
新人教育新人スタッフへの接客指導を担当何をどの順番で教え、習得状況をどう確認したか
店長・副店長店舗運営・シフト作成・売上管理を担当店舗規模、管理範囲、改善の行動と結果

調理補助だけを担当した人なら「調理全般」と広げず、仕込み・盛り付けなど実際の作業を挙げます。発注の入力補助と、数量を決める発注担当も分けると、応募先が経験を把握しやすくなります。

志望動機と自己PRは、店の仕事と自分の行動をつなぐ

志望動機では「なぜこの店か」、自己PRでは「仕事でどう行動できるか」を中心に書きます。「飲食が好き」「コミュニケーション力がある」だけで終わらず、応募先の仕事と経験を結び付けましょう。

経験者の志望動機|カフェのホール職へ応募する例

接客経験があり、求人でドリンク作成や商品説明も担当すると確認した人の例です。

接客とドリンク作成の両方に携われる貴店のホール職を志望します。前職のカフェでは、お客様の好みを伺い、甘さや香りの違いを説明して商品選びをお手伝いしてきました。貴店を利用した際、豆の特徴を分かりやすく説明する接客に魅力を感じました。これまでの聞き取りの経験を生かし、商品知識を身に付けながら、一人ひとりに合う提案ができるスタッフを目指します。

応募先での体験と、自分が担当した接客を具体的につないだ例です。利用したことがない店なら訪問体験を加えず、求人や公式サイトで確認した仕事内容を起点に書きます。

未経験者の志望動機|販売職から飲食店へ応募する例

日替わりメニューの説明や注文受付を行う、定食店のホール職に応募する設定です。

日替わりメニューの説明から注文受付まで担当できる貴店のホール職を志望します。雑貨店の接客では、用途や予算を伺って商品を比較し、選ぶ際の疑問に答えることを大切にしてきました。この聞き取りの経験を、料理の特徴を伝える接客にも生かしたいと考えています。入社後はメニューと提供手順を確実に覚え、厨房と声を掛け合いながら、お客様が安心して注文できる対応に取り組みます。

自己PR|混雑時の連携を強みにする例

私の強みは、周囲の状況を確認して作業の優先順位を決められることです。前職の飲食店では、混雑時に配膳と片付けが重なるとき、厨房に提供待ちの料理を確認し、ホールの担当者へ対応状況を伝えてから動いていました。対応済みの卓をその都度共有することで、同じ卓へスタッフが重複して向かうことを減らせました。貴店でも短い声掛けと確認を続け、仲間が次の作業へ移りやすい接客を心掛けます。

強みの言葉だけでなく、困っていた場面、自分の行動、変わったことが入っています。売上などの数字がなくても、自分が説明できる工夫と結果を示せます。志望動機と自己PRが一つの欄なら、応募理由と最も伝えたい強みを一つずつ選び、欄に収まる長さにまとめましょう。

免許・資格欄は取得・合格・講習修了を区別する

資格や講習は、証明書に書かれた名称と年月を確認して記載します。次の表は書き方の例で、両方を必ず持っている必要があるという意味ではありません。

実際の状況免許・資格欄への記載例
調理師免許を取得済み2024年6月 調理師免許 取得
食品衛生責任者の養成講習を修了2025年5月 食品衛生責任者養成講習会 修了

東京都食品衛生協会のQ&Aでは、養成講習の受講修了証の交付と、調理師免許が登録によって効力を生じることを案内しています。調理師試験の合格と免許取得は区別し、講習の修了を、店舗で責任者を担当した職歴と混同しないようにします。

応募条件に必要な資格があるかは求人票で確認します。記載する免許・資格がない場合は「特になし」とし、接客や調理補助の経験は職歴・自己PRで伝えましょう。

本人希望欄には職種・勤務時間・入社可能日を書く

ホールとキッチンを同時に募集している店なら希望職種を明記します。アルバイト・パートでは、勤務できる曜日と時間、週の勤務日数を具体的にすると面接時に確認しやすくなります。

状況本人希望欄の記入例
アルバイトで曜日と時間を希望ホール業務を希望します。月・水・金曜日の17時〜21時、週3日の勤務を希望します。
在職中で入社時期が決まっているホール職を希望します。入社可能日は2026年11月1日です。その他の条件は貴社の規定に従います。
希望職種以外に特別な条件がないキッチン職を希望します。その他の条件は貴社の規定に従います。

退職日がまだ決まっていなければ、確定した入社日として書かず「入社日は内定後に相談を希望します」など現状が伝わる表現にします。勤務できない曜日や時間がある人は、何でも対応できるように書くより、調整が必要な条件を簡潔に伝えましょう。

履歴書の様式・学歴・基本情報を整える

指定様式がなければ、厚生労働省の履歴書様式例を参考にできます。同ページにはExcel版とPDF版が掲載されています。パソコンで作る場合も、応募先が求める提出形式に合わせましょう。

項目記入時に確認すること
日付持参・送信・投函など実際に提出する日を記載する
連絡先本人へ連絡のつく電話番号・メールアドレスを記載する
学歴学校名・学部・学科を正式名称で記載し、在学中と卒業済みを区別する
年月和暦か西暦のどちらかに統一する
写真応募先の指定と写真欄の寸法を確認し、現在の本人が分かる写真を使う

在学中の人は「在学中」、応募時に卒業見込みを示す場合は予定年月と「卒業見込み」を使います。調理の専門学校で学んだことは学歴、勤務先で担当した調理は職歴として整理してください。

提出前に確認すること

完成したら、次の5点を確認します。スマートフォンだけで作成した場合も、送付するPDFや印刷結果で、会社名と仕事内容が途中で切れていないか見直しましょう。

確認項目見直すポイント
会社名・店名雇用主と勤務店舗を取り違えていないか
在籍期間入社・退職の年月と、現在勤務中かどうかが一致しているか
雇用形態・担当アルバイト、正社員、実際に担当した仕事が区別できるか
応募理由・勤務条件応募先に合う内容で、勤務できる時間や入社時期に無理がないか
書類同士の一致履歴書・職務経歴書・応募フォームで年月や役職が食い違っていないか

まず職歴の表を自分の経歴に合わせ、その後に志望動機と勤務条件を整えると、飲食店での経験と希望する働き方がつながった履歴書になります。