個人経営の飲食店は履歴書にどう書く?法人名がない場合の職歴例

個人経営の飲食店の履歴書。会社名がない場合は店名・屋号、勤務期間、担当した仕事を書く 飲食店の履歴書・職務経歴書

個人経営の飲食店で働いた経験は、法人名がなければ店名・屋号を使って職歴欄に書けます。たとえば「〇〇食堂 勤務(アルバイト)」と記載し、働き始めた年月、担当した仕事、退職年月を続けます。

ただし、店主が一人で切り盛りしている店でも株式会社などの法人が経営している場合があります。ここでは「個人事業の店に雇われていた場合」を中心に、法人経営との違いも含めて記入例を紹介します。

法人名がない飲食店の職歴記入例

以下は職歴欄の記入例です。学歴の最終行から1行空けて「職歴」を置き、その下に続けます。店名・年月は説明用のものなので、ご自身の経歴に合わせて使ってください。

個人経営の食堂でアルバイトをして退職した場合

年月学歴・職歴
職歴
20224〇〇食堂 勤務(アルバイト)
ホールでの接客、配膳、会計を担当
20253一身上の都合により退職
以上

会社名を書く位置に店名・屋号を入れると、どこで働いたかが伝わります。この例では卒業後のアルバイト勤務を想定しています。「飲食店でアルバイト」とだけ書くより、店名と担当業務を分けたほうが経歴を読み取りやすくなります。

退職行の「一身上の都合」は本人の事情で辞めた例です。閉店や契約期間の終了など、事情が異なる場合は実際の理由に合わせます。閉店が関係する場合は、閉店に伴う退職・退職後の閉店の記入例も参考にしてください。次の勤務先がある場合は、その職歴まで続けてから最後に「以上」を置きます。

個人経営の喫茶店で現在も働いている場合

年月学歴・職歴
職歴
20236喫茶〇〇 勤務(パート)
ドリンクの提供、軽食の調理補助、会計を担当
現在に至る
以上

在職中は退職年月を入れず「現在に至る」と記載します。正社員として雇われている場合も、個人事業の店なら「勤務」という書き方を使えます。雇用形態の部分を実際の契約に合わせて変更してください。

店名・屋号を書く前に確認すること

「個人経営」と「会社名がわからない」を分ける

個人経営という言葉は、個人事業の店にも、小規模な法人が経営する店にも使われます。チェーン店ではないことや、店主が接客していることだけでは判断できません。

まずは手元の雇用契約書や労働条件通知書にある使用者・事業主の名称を確認します。給与明細や源泉徴収票に記載された名称も手がかりになります。名称が食い違う場合は、勤務していた時点の雇用主を店主や事務担当者に確認しましょう。調べる手順や聞き方に迷う場合は、会社名がわからない場合の確認方法と問い合わせ文を参考にしてください。

確認できた状況職歴欄に書く名称
法人名がなく、個人事業の店だった店名・屋号を使う
株式会社・有限会社・合同会社などに雇用されていた法人名を書き、勤務した店名を添える
店名はわかるが雇用主を確認できていない法人名がないと決めつけず、書類や店への問い合わせで確認する

フランチャイズ店でも個人事業の場合と法人経営の場合があります。看板のブランド名と雇用主の整理は、フランチャイズ飲食店の会社名・店舗名の書き方で詳しく解説しています。

屋号は働いていた当時の表記で書く

「〇〇食堂」「喫茶〇〇」など、店が使っていた正式な名前を記載します。普段の呼び名や略称しか覚えていない場合は、当時の書類などで表記を確かめてください。法人名がない店に、見栄えを整えるための「株式会社」を付ける必要はありません。

雇用関係の書類に店主の個人名が載っていても、職歴欄では店名・屋号を示すと仕事内容と結び付けて読めます。応募フォームで「雇用主の氏名」などの指定がある場合は、その項目の指示に従って記入しましょう。

「入社」ではなく「勤務」と書く?

法人名のない個人事業の店では「〇〇食堂 勤務」と書くと、勤務開始を自然に表せます。辞めたときは「退職」を使います。

ハローワークの履歴書作成資料(冊子8ページ)では、個人事業所など会社以外の就業先について「勤務」や「入職」という表現が案内されています。本記事の個人店の見本は、この用語の使い分けに沿っています。

「入社」と書いたことだけで不採用になると考える必要はありません。これから作成するなら、個人事業の店は「勤務」、法人に雇われていた場合は「入社」と整理すると迷いにくくなります。

小さな飲食店でも法人経営だった場合の記入例

年月学歴・職歴
職歴
20214株式会社〇〇 入社(正社員)
〇〇食堂にて調理、食材の仕込みを担当
現在に至る
以上

この場合は店名だけにせず、雇用主である株式会社〇〇を先に書きます。次の行に勤務店舗と担当業務を添えると、会社名と実際の仕事の両方を伝えられます。

知られていない店名でも、担当業務を添えれば伝わる

採用担当者が店を知らなくても、仕事内容まで短く示せば経験を説明できます。店の評判を長く紹介するより、応募先でも活かせる担当業務を1行程度で補いましょう。

担当していた仕事職歴欄に添える表現の例
ホール中心注文受付、配膳、会計を担当
キッチン中心食材の仕込み、盛り付け、洗い場を担当
接客と調理を兼務接客およびランチメニューの調理を担当

店名だけで業態がわかりにくければ「〇〇(喫茶店)」のような補足もできます。住所、席数、従業員数をすべて詰め込む必要はありません。欄が狭い場合は勤務先と期間を優先し、詳しい担当範囲を職務経歴書に回します。

自己PR欄では業務名の繰り返しで終わらせず、仕事の進め方まで具体化すると伝わりやすくなります。たとえば接客の経験なら「混雑時は調理の進み具合を確認し、提供まで時間がかかる品を注文時に案内していました」のように、実際に行っていた工夫を取り上げます。

個人経営の飲食店の職歴でよくある疑問

「個人経営」「個人事業」と必ず添える?

勤務先を識別できる店名・屋号があれば、補足を毎回付ける必要はありません。会社名が抜けていると思われないか気になる場合は「〇〇食堂(個人事業) 勤務」と示す方法もあります。

家族の店を手伝っていた場合も同じ?

家族の店に従業員として雇われていた場合と、家族従業者として家業を手伝っていた場合は分けて考えます。後者なら「家業である飲食店『〇〇食堂』の業務に従事」など、働き方がわかる表現にします。一時的な手伝いを正社員としての勤務に置き換えないことが大切です。

自分が店主だった場合は「勤務」と書く?

自分で店を経営していた期間は、雇われていた職歴とは書き方が異なります。個人事業主として開業した場合は開業年月と事業内容を示し、事業を終了していれば廃業年月を記載します。具体的な書き方は、飲食店を自営していた場合の開業・廃業の職歴例で確認できます。

法人名がない店は、屋号・勤務期間・担当業務を整理する

個人事業の飲食店に雇われていた場合は「店名・屋号+勤務」を軸にすると職歴欄を仕上げられます。働き始めた年月と退職年月、または在職中であることを示し、担当した仕事を短く添えましょう。

飲食店の履歴書全体の組み立てや、ほかの勤務先もある場合の書き方は親記事にまとめています。

飲食店の履歴書の書き方|職歴・店名・アルバイト経験の記入例を解説
飲食店の履歴書は、雇用主の会社名、勤務した店名、働いた期間、雇用形態、担当した仕事を整理すると書き進めやすくなります。会社が運営する店なら会社名を記載し、店名とホール・キッチンなどの担当業務を短く補足しましょう。この記事では、飲食店への正社...