Webデザイナーの履歴書は、特別な形式にする必要はありません。一般的な履歴書を使い、職歴・使用ツール・ポートフォリオ・自己PRの4点で「何ができる人か」が短く伝わるようにまとめるのが基本です。
経験者は、Webデザインの実務経験と担当範囲を職歴・スキル欄で簡潔に示します。未経験者は、現在までの職歴を正確に書いたうえで、FigmaやPhotoshop、HTML・CSSなどは「学習経験」と「実務経験」を分けて記載します。
この記事では、経験者・未経験者それぞれの記入例から、履歴書のどこに何を書くかまで順番にまとめます。
まず完成形|経験者・未経験で履歴書はこう書き分ける
Webデザイナーの履歴書で差が出やすいのは、職歴・スキル・ポートフォリオ・自己PRです。氏名や住所などの基本情報は、一般的な履歴書と同じように記入します。
経験者の記入例|履歴書の枠に入れるとこうなる
文章だけを並べても、実際の履歴書でどこに書くのか分かりにくいため、ここでは履歴書の欄に近い形で記入例を示します。
職歴欄
| 年 | 月 | 学歴・職歴 |
|---|---|---|
| 2022 | 4 | 株式会社○○ 入社 |
| Web制作部に配属。Webデザイナーとしてコーポレートサイト・LP・バナーのデザイン制作を担当 | ||
| 2026 | 9 | 現在に至る |
履歴書の職歴欄では、案件ごとの詳細まで書き込む必要はありません。会社名と在籍状況に加え、Webデザイナーとして何を担当しているかを1行で補足すると、職種と経験の概要が伝わります。
免許・資格欄
| 年 | 月 | 免許・資格 |
|---|---|---|
| 2024 | 5 | ウェブデザイン技能検定3級 合格 |
資格を持っていなければ、Webデザイナーだからといって無理に埋める必要はありません。Figma・Photoshop・HTML・CSSなどは資格名ではないため、この欄へ並べません。
志望動機・自己PR欄
本人希望記入欄など
ポートフォリオ:
https://example.com
ポートフォリオ専用欄を作れる履歴書なら、本人希望記入欄へ入れず、メールアドレス付近などに「ポートフォリオ」の項目を設けても構いません。
また、一般的な履歴書にはスキル専用欄がないものもあります。Figma・Photoshop・HTML・CSSの経験年数や担当範囲は、欄がある履歴書なら短く記載し、欄がなければ職務経歴書で詳しく示します。
未経験者の記入例
職歴欄
2023年4月 株式会社○○ 入社
店舗スタッフとして接客・売場づくり・販促物の作成を担当
2026年3月 一身上の都合により退職
スキル欄
Figma:職業訓練で6か月学習(Webサイトデザイン、プロトタイプ作成)
Photoshop:職業訓練で6か月学習(画像加工、バナー制作)
HTML・CSS:職業訓練で6か月学習(Webサイト制作、レスポンシブ対応)
ポートフォリオ
ポートフォリオ:https://example.com
自己PR欄
前職では、お客さまの要望を聞き取り、目的に合う商品や売場を提案してきました。Webデザインの学習では、見た目だけでなく「誰に何を伝えるか」を整理して制作することを意識しています。ポートフォリオには、企画意図と制作過程も掲載しています。
未経験者は、学習期間が長くても仕事として使っていないツールを「実務経験あり」とは書きません。学習方法と制作したものをセットで書くと、現在の到達点が伝わりやすくなります。
Webデザイナーの履歴書で整えたい6つの項目
1.職歴は「会社名+Web制作で担当したこと」を短く書く
職歴欄には会社名と入退社だけでなく、Webデザイナーとしての担当業務が分かる1行を加えると経歴を把握しやすくなります。
記入例
株式会社○○ 入社
Web制作部にてコーポレートサイト・LP・バナー制作を担当
ただし、案件名・ページ数・チーム人数・成果まで履歴書へ詰め込む必要はありません。詳しい職務内容は職務経歴書で整理します。
2.Figma・Photoshopなどの使用ツールは「経験区分+期間+できること」で書く
「Figma、Photoshop、Illustrator」とツール名だけを並べるより、どの程度使っているかが分かる方が判断しやすくなります。
経験者
Figma:実務3年(Webサイト・LPのUIデザイン)
未経験者
Figma:職業訓練で6か月学習(Webサイトデザイン、プロトタイプ作成)
Figmaの書き方を詳しく確認したい場合は、Webデザイナーの履歴書にFigmaはどう書く?使用ツール欄の記入例で実務・学習別にまとめています。
3.HTML・CSSは資格欄ではなくスキル欄などに書く
HTML・CSSは資格名ではないため、免許・資格欄へ入れるより、スキル欄・PCスキル欄・自己PR欄などにまとめる方が自然です。
記入例
HTML・CSS:実務2年(LP制作、レスポンシブ対応)
実務経験がない場合は「職業訓練で6か月学習」「独学でポートフォリオサイトを制作」のように、実務と学習を分けます。
記載場所や実務・学習別の例は、Webデザイナーの履歴書にHTML・CSSはどう書く?スキル欄の記入例で詳しく確認できます。
4.ポートフォリオURLは採用担当者が見つけやすい場所に置く
Webデザイナーは、履歴書だけでは制作物の内容まで伝えられません。ポートフォリオを用意している場合は、履歴書にもURLを記載しておくと制作実績へつなげやすくなります。
PCで編集できる履歴書なら、メールアドレス付近などに「ポートフォリオ」の項目を追加すると分かりやすいです。
記入例
ポートフォリオ:https://example.com
専用欄を作れない履歴書での書き方は、WebデザイナーのポートフォリオURLは履歴書のどこに書く?記入例つきで解説しています。
5.自己PRは「得意です」ではなく仕事の進め方まで書く
「デザインが得意です」「コミュニケーション力があります」だけでは、どのように仕事へ生かしてきたのかが伝わりません。
経験者なら、要件整理・デザイン・修正対応・他職種との連携など、自分が実際に担当してきた流れから強みを選びます。
未経験者なら、前職で身につけた力とWebデザインの学習を無理につなげる必要はありません。「相手の要望を整理する」「期限から逆算する」「改善を繰り返す」など、制作でも再現できる行動があれば具体例と一緒に書きます。
6.志望動機は「なぜWebデザインか」だけで終わらせない
志望動機では、Webデザインに興味を持った理由だけでなく、応募先でどの経験・スキルを生かしたいのかまでつなげます。
経験者の例
これまでコーポレートサイトやLPの制作を担当し、目的に合わせて情報を整理しながらデザインする経験を積んできました。今後はサービス改善に継続して関われる環境で、ユーザーの反応を踏まえた改善にも携わりたいと考え志望しました。
未経験者の例
前職で販促物の作成を担当したことをきっかけにWebデザインを学び、職業訓練ではFigma・Photoshop・HTML・CSSを使った制作に取り組みました。学習で終わらせず、ユーザーや事業の目的を理解したデザインを実務で身につけたいと考え志望しました。
履歴書と職務経歴書は役割を分ける
ハローワークは、履歴書に加えて職務経歴書の提出を求められることが多く、職務経歴書では履歴書だけでは十分に書き込めない具体的な職務内容を整理すると案内しています。
Webデザイナーの場合も、履歴書へ案件ごとの詳細まで詰め込むより、役割を分けた方が整理しやすくなります。
- 履歴書:勤務先、職種、使用ツール、ポートフォリオ、志望動機・自己PRなどを短く確認する
- 職務経歴書:プロジェクト、担当範囲、使用ツール、制作物、役割、成果などを詳しく説明する
- ポートフォリオ:実際の制作物と制作意図を見せる
dodaのWebデザイナー向け職務経歴書例でも、プロジェクトの概要・担当業務・使用ツールを整理し、別途ポートフォリオを用意する形が示されています。JAC Recruitmentも、担当したサイトのどの部分に携わったか、どのようなソフトを使ったかを具体的に記載することを勧めています。
Webデザイナーの履歴書で避けたい書き方
- 学習経験を「実務経験」と書く
- Figma・Photoshopなどのツール名だけを大量に並べる
- チーム全体の成果を自分一人の実績のように書く
- 履歴書に案件詳細を詰め込み、職歴が読みにくくなる
- ポートフォリオURLだけを書き、何のURLか分からない状態にする
- 応募先と関係の薄いツールや経験まで同じ強さで並べる
特に未経験者は、経験を大きく見せるより、学習内容と制作物を正確に分ける方が履歴書・職務経歴書・ポートフォリオの内容を一致させやすくなります。
提出前のチェックリスト
- 職歴の年月と会社名が職務経歴書と一致している
- 使用ツールに実務・学習の区別がある
- ツールごとに期間やできることが分かる
- ポートフォリオURLを実際に開ける
- 守秘義務のある制作物を無断掲載していない
- 自己PRが抽象的な長所だけで終わっていない
- 応募先から指定された履歴書形式や提出方法があれば優先している
履歴書以外の準備も見直したい人は、IT・Web就職の全体ガイドで、Webデザイン・Web開発などの職種の違い、学習方法、求人と作品の確認点を整理できます。
まとめ
Webデザイナーの履歴書では、一般的な履歴書の基本を守りつつ、職歴・使用ツール・ポートフォリオ・自己PRで「何をどこまでできるか」を短く伝えることが重要です。
経験者は実務で担当した範囲を、未経験者は学習経験と制作物を正確に書き分けてください。案件の詳細や制作実績は職務経歴書とポートフォリオへ分けると、履歴書を読みやすく保てます。


