運送会社の面接で運転実技試験は何をする?未経験者が確認する車種・持ち物・選考内容

運転・運送・船員の仕事と資格

運送会社の運転実技試験は、応募先が用意する車両で運転の実技を行う選考です。未経験者を募集していても実施する会社はあります。ただし、使用するトラック、試験場所、走行や操作の課題、合格基準は全社共通ではありません。

「トラックを仕事で運転したことがないのに、何を試されるのだろう」と不安な場合は、先に車両と試験内容を聞きましょう。現在の免許で対応できるか、運転経験が少ないことをどう伝えるか、当日何を持って行くかを順番に確認すると、準備することが具体的になります。

この記事では、選考当日の実技に向けた確認表と問い合わせ文例を紹介します。

未経験歓迎でも、運転実技試験がある求人はある

JPロジスティクスの公式採用サイトは、未経験者の応募を受け付ける一方で、ドライバー職の選考では面接・適性検査に加えてトラックでの運転実技試験を行うと案内しています。GOジョブに掲載された同社姫路支店の未経験者向け求人にも、実技試験を含む選考過程が記載されています。

つまり、「未経験歓迎」と「運転を確認する選考がない」は同じ意味ではありません。ただし、この案内だけでは、何分走るのか、後退が課題に入るのか、どの程度の習熟を求めるのかまでは分かりません。自分が応募する職種・営業所の案内で確認します。

求人票では、仕事内容や免許条件だけでなく、選考方法、選考時の持ち物、面接の案内を読みます。「実技あり」とだけ書かれている場合は、運転実技なのか、ほかの作業も含むのかを聞いてください。

運転実技と、筆記・適性検査は分けて確認します。入社後の研修や初任診断の説明が別にある場合も、それを選考当日に行うものと決めつけず、今回の選考に含まれる内容を確かめましょう。

トラックの横乗り研修中はいくらもらえる?求人の月収例と初月の給料が違う理由
トラックの横乗り研修中の給料を、基本給・固定残業代・歩合給・乗務手当に分けて確認。研修中、独り立ち直後、求人の月収例の違いと、初月の日割り・支払日を確認表と質問文例で整理します。

試験では何をする?車両・場所・課題を確認する表

応募先へ聞くときは、「運転テストは難しいですか」だけにせず、使用車両から確認します。車両と場所が分かれば、続いて具体的な操作や所要時間を質問できます。

確認項目 確かめる内容 質問例
使用車両 車種、車両の大きさ、必要免許、入社後の担当車両との違い 「実技ではどの車両を使用し、どの免許区分が必要ですか?」
AT・MT 変速機の種類と、現在の免許条件との一致 「試験車両はATですか、MTですか?」
試験場所 営業所内の場内か、道路での走行もあるか 「場内での実施ですか。路上走行も含まれますか?」
実施する課題 走行、後退、駐車・幅寄せ、点検などの有無 「事前に案内できる範囲で、実施項目を教えていただけますか?」
開始前の説明 車両の操作説明、試験の進め方、担当者の同乗 「操作説明はありますか。試験中は担当者が同乗しますか?」
時間と順番 実技の所要時間、面接・適性検査との順序 「実技を含む選考全体の終了予定時刻は何時頃ですか?」
服装・持ち物 運転に必要なもの、服装や靴の指定、着替えの可否 「実技に合わせた服装・靴と、持参物の指定はありますか?」
日程の変更 悪天候や車両変更時の実施予定、連絡方法 「実技の日程や車両に変更がある場合、どちらから連絡がありますか?」

表の課題は、応募先に確認するための項目例です。すべての試験で後退・幅寄せ・点検を行うという意味ではありません。実施しない項目の練習に時間をかける前に、案内される範囲を確認しましょう。

試験の細かな採点基準が案内されない場合も、車両、場所、実施項目、説明の有無、持ち物が分かれば準備は進められます。「バックで一度切り返したら不合格」「未経験なら必ず免除」といった一律の合否基準には頼らないでください。

現在の免許で、試験車両を運転できるか先に確認する

試験車両は、「2t」「4t」という呼び方だけで判断しないようにします。免許の区分と、車両総重量・最大積載量・乗車定員などの条件を照合します。AT限定や5t限定・8t限定がある場合は、その条件も伝えてください。

大阪府警の案内でも、運転できる車両は免許区分によって分かれています。求人が指定する必要免許と、実技で使う車両の条件が不明なら、採用担当者に確認します。

  • 免許の種類:普通、準中型、中型、大型など、現在の区分。
  • 限定条件:AT限定、5t限定・8t限定などの有無。
  • 有効期限:試験当日に有効な状態か。
  • 運転時の条件:眼鏡等の条件がある場合、必要なものを用意できるか。

例えば、AT限定のある人が「試験はMT車」と案内されたら、そのまま当日を迎えず、今の免許条件を伝えて対応を相談します。「入社後に限定解除できる求人だから、実技も今の免許で対応できる」とは決めつけないでください。

同じように、入社後の免許取得支援がある場合も、採用実技で使う車両と、免許取得後に担当する車両を分けて聞きます。車両変更や別の選考方法、日程調整が可能かは応募先の判断です。

準中型5t限定と2t求人の条件を照合する方法は、次の記事で整理しています。実技の前に、そもそもの応募条件を確認したい場合に役立ちます。

運転経験が少ないことは、実技の案内を受けた段階で伝える

トラックを仕事で運転したことがない、免許取得後は乗用車しか運転していない、MT操作に長いブランクがある。こうした事情は、実技の案内を受けた段階で伝え、未経験者向けにどのような説明や確認を行うか聞きましょう。

応募前から実技があると分かっているなら、応募条件を聞く際に一緒に伝えても構いません。「未経験歓迎だから言わなくても分かるはず」と考えるより、普段の運転と、試験車両に近い車を運転した経験を分けると具体的です。

「運転に自信がない」だけでなく、経験の範囲を伝える

  • 普段運転している車:軽自動車・乗用車など、AT・MTの別。
  • 運転する頻度:日常的、休日のみ、最近はほとんど運転していないなど。
  • トラックの経験:仕事での乗務経験、教習時だけ、経験なしなど。
  • 確認したい点:車両の操作説明、後退などの実施項目、同乗者の有無。

伝え方は、「準中型免許を持っていますが、トラックの業務経験はなく、普段はATの乗用車を運転しています。試験車両と、開始前の操作説明について確認したいです」のようにまとめられます。

経験が少ないことを伝えれば必ず受験できる、あるいは伝えると必ず落ちる、とはいえません。応募先の条件と選考内容を確認するために、実際の経験をそのまま伝えます。実技の免除を前提にするのではなく、予定されている試験に対応できるかを相談しましょう。

持ち物と服装は、面接用と運転用を分けて準備する

JPロジスティクスの公式案内には、運転免許証や必要な眼鏡を忘れた場合、試験を実施できないという注意があります。また、ドライバー職には運転しやすい服装・靴で来るよう案内しています。

面接用の書類をそろえるだけでなく、その場で運転するために必要なものを確認してください。服装は応募先の指定を優先し、面接と実技の両方に対応できるかを考えます。

用意するもの 準備のポイント 不明な場合に確認すること
運転免許証等 当日に必要な免許証等を用意し、有効期限・条件を確認する マイナ免許証のみの場合の免許情報の確認方法
必要な眼鏡等 運転時に必要なものを、当日使える状態で持参する 案内にある持参物と、自分の免許条件が合っているか
服装・靴 座席での操作や乗り降りに対応できるものを準備する スーツの指定、靴の履き替え、着替え場所の有無
応募書類・筆記用具 案内で求められた書類、写真、筆記用具をそろえる 原本・コピーの別と、事前提出済みでも持参するか
運転記録証明書など 求められた場合、対象年数・発行日の条件・提出期限を確認する 未着の場合の面接・実技の扱いと、後日提出の可否
集合案内・連絡先 営業所、集合場所、受付時刻、担当者の連絡先を控える 面接場所と実技場所が同じか、移動があるか

マイナ免許証のみなら、免許情報の提示方法を先に確認する

マイナ免許証は、券面に免許の種類や条件が記載されません。警察庁は、読み取りアプリなどでICチップに記録された免許情報を確認できると案内しています。マイナ免許証のみを持っている場合は、その旨を応募先へ伝え、当日の確認方法を聞いておきましょう。

免許証等そのものの携帯と、応募先が免許情報を確認する方法は別です。画面の画像やコピーだけ持てばよいと自己判断せず、必要なものをそろえてください。

運転記録証明書の未着は、免許証の忘れ物と分けて相談する

運転記録証明書を求められていて間に合わない場合は、未申請か申請済みかを伝え、面接・実技を予定どおり受けられるか確認します。「書類は後日でよい」という回答が、どの書類を指しているかも確かめてください。

運転記録証明書の提出が面接に間に合わないときの連絡は、次の記事で状況別に整理しています。

採用担当者への問い合わせ文例|免許・経験・試験内容をまとめる

連絡では、応募した職種と現在の免許、運転経験を示してから、未確認の試験条件を聞きます。すでに案内された内容は省き、分からない点に絞って使ってください。

件名:面接時の運転実技試験についての確認

採用ご担当者様
〇月〇日に、〇〇営業所の〇tドライバー職の面接を予定している〇〇です。運転実技試験の準備について確認したく、ご連絡いたしました。

現在、〇〇免許(限定条件:〇〇)を保有しています。トラックの業務経験はなく、普段は〇〇を運転しております。

実技で使用する車両とAT・MTの別、試験場所、事前に案内可能な実施項目、開始前の操作説明の有無を教えていただけますでしょうか。また、服装・靴・持ち物の指定と、選考全体の終了予定時刻も伺えると幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

限定条件がなければその旨を書き、普段ほとんど運転していない場合はその状態に合わせます。受けたい求人の免許条件を満たしているか不明なら、「現在の免許で応募・実技受験が可能か」も追加して確認してください。

応募を紹介会社経由で進めている場合は、担当者に同じ項目を確認してもらう方法もあります。車両や持参物の回答は控えておき、日時の案内と一緒に見返せるようにしましょう。

当日までの準備は、確認できた試験条件から進める

準備の順番は、次の流れで整理できます。

  1. 案内を読む:実技の有無、日時、集合場所、必要免許、持ち物を確認する。
  2. 未確認の点を聞く:車両、AT・MT、場所、課題、説明の有無と自分の経験を照合する。
  3. 必要なものをそろえる:免許証等、必要な眼鏡、服装・靴、指定された書類を準備する。
  4. 受験に支障がある場合は連絡する:免許条件の不一致、持参物の未着、日程変更などを相談する。

練習を検討する場合も、まず試験の車両と課題を確認してください。トラックでの練習を希望するなら、教習所などへ、現在の免許で利用できる練習・講習、対応車種、予約日程を相談します。試験までの日数が少ない場合は、未確認の条件と持参物の準備から進めましょう。

当日は、試験を始める前に説明を聞き、不明な操作や指示があれば確認します。操作方法が分からないまま発車したり、不安な点を隠して進めたりせず、担当者に伝えてください。

何をする試験か、今の免許で対応できるか、必要なものを持参できるか。この三つを先に確認すれば、漠然とした不安を、問い合わせと当日の準備に置き換えられます。

参考資料

資料確認日:2026年10月3日。企業の選考案内は事例であり、ほかの会社の試験内容・持参物・合格基準を示すものではありません。実際の準備は応募先の最新の案内に合わせてください。