高年齢求職者給付金は再就職したらもらえない?認定日前に仕事が決まった場合

高年齢求職者給付金は再就職したらもらえない?認定日前に仕事が決まった場合 高年齢求職者給付金

高年齢求職者給付金を申請したあと、失業認定日より前に再就職が決まった場合、

「もう給付金はもらえない?」

「認定日まで仕事を始めないほうがいい?」

と心配する人もいるでしょう。

結論からいうと、認定日前に再就職が決まっても、すぐに高年齢求職者給付金がもらえなくなるとは限りません。

受給資格の決定を受けたあとに就職が決まった場合は、原則として就職日の前日までにハローワークへ行き、就職することを申し出て失業認定を受けます。

条件を満たしていれば、当初の認定日を待たずに認定日を変更し、高年齢求職者給付金が支給されます。

反対に、すでに就職したあとで当初指定されていた認定日にハローワークへ行っても、高年齢求職者給付金は支給されません。

つまり重要なのは、

「認定日前に就職が決まったか」ではなく、「就職する前にハローワークで必要な手続きをしたか」

です。

認定日前に再就職しても高年齢求職者給付金をもらえる場合がある

高年齢求職者給付金は、失業認定を受けた日に支給が決定されます。

通常はハローワークから指定された認定日に行き、失業状態であることの認定を受けます。

しかし、認定日より前に仕事が決まった場合は例外です。

就職日の前日までにハローワークへ行けば、認定日をその日に変更してもらえる場合があります。

そのうえで失業認定を受け、支給条件を満たしていれば高年齢求職者給付金が支給されます。

「仕事が決まったら高年齢求職者給付金は全部なくなる」と考える必要はありません。

一番ダメなのは就職してから元の認定日に行くこと

特に注意したいのが、

「認定日は○日だから、それまでは何もしなくていい」

と考えてしまうことです。

たとえば、

  • 5月19日が失業認定日
  • 5月15日から新しい会社で働き始める

というケースを考えてみましょう。

この場合、5月15日からすでに就職しているため、5月19日の認定日に会社を休んでハローワークへ行っても、高年齢求職者給付金は支給されません。

就職が決まった時点で、5月14日までにハローワークへ行く必要があります。

そこで就職することを申し出て、失業認定の手続きを行います。

「認定日に行きさえすればいい」のではなく、就職日より前に動くことが重要です。

具体例|認定日前に就職が決まった場合

公式の高年齢受給資格者向け資料でも、次のような例が示されています。

たとえば、

4月28日:受給資格決定
↓
5月4日:7日間の待期終了
↓
5月10日:就職が決まったことをハローワークへ申告
↓
5月19日:就職

というケースです。

本来の認定日が5月19日だったとしても、5月10日にハローワークへ行って就職を申し出ることで、5月10日に認定日を変更して失業認定を受けます。

この場合は、高年齢求職者給付金が支給されます。

一方、

4月28日:受給資格決定
↓
5月4日:待期終了
↓
5月19日より前に就職
↓
5月19日:元の認定日にハローワークへ行く

という形では、すでに就職しているため高年齢求職者給付金は支給されません。

差は、

就職する前にハローワークへ行ったかどうか

です。

就職日の前日までにハローワークへ行く

認定日前に就職が決まった場合は、原則として就職日の前日までにハローワークへ行きます。

ハローワークでは、

「○月○日から就職することになりました」

と申し出て、失業認定の手続きを行います。

その際に必要となる主なものは、

  • 高年齢受給資格者証
  • 高年齢受給資格者失業認定申告書
  • 採用証明書など

です。

ハローワークから別途持参するよう指示されているものがある場合は、それも持っていきます。

就職日の直前になって慌てないよう、採用日が決まった時点でハローワークへ連絡しておくとよいでしょう。

特に就職日の前日が土日祝日などでハローワークが開いていない場合は、早めに確認してください。

アルバイトやパートでも「就職」になることがある

「正社員ではなくパートだから関係ない」

と考えるのも危険です。

高年齢受給資格者向けの案内では、就職について、

試用期間・研修期間・アルバイト・パートなども含む

とされています。

そのため、

  • 正社員
  • 契約社員
  • パート
  • アルバイト
  • 試用期間
  • 研修期間

などで仕事を始める場合も、自己判断せずハローワークへ申告してください。

収入が少ないから就職ではない、週に数日だから申告しなくていい、というわけではありません。

働き方によって扱いが変わる可能性があるため、就職日が決まったら確認するのが確実です。

高年齢求職者給付金はアルバイトしながら受け取れる?認定前の就労・申告・再就職
高年齢求職者給付金は認定前にアルバイト収入があっても日割り減額されません。ただし全就労の申告と認定日の失業状態が必要。待期中、認定日、就職前後の手続きを解説します。

内定しただけでもハローワークに伝えたほうがいい?

高年齢求職者給付金では、「次の就職が決まっている状態」が受給資格に関係します。

特に、最初にハローワークで受給手続きをする時点ですでに次の勤務先が決まっている場合は注意が必要です。

高年齢求職者給付金は、

働く意思と能力があり、仕事を探しているにもかかわらず職業に就けていない人

を対象とする制度だからです。

すでに雇用予約や内定があり、次の就職先が決まった状態で初めて申請する場合は、原則として「失業」の状態に該当しないことがあります。

一方、

受給資格決定後に就職が決まった

場合は、今回説明しているように就職日前にハローワークへ申し出る手続きがあります。

つまり、

申請する前から就職先が決まっていた場合

と、

高年齢求職者給付金を申請したあとに就職が決まった場合

では扱いが違います。

内定が出た時点でハローワークへ確認するのが確実です。

待期7日が終わる前に就職したら?

高年齢求職者給付金には、受給資格決定後に通算7日間の待期があります。

この7日間は失業状態である必要があります。

そのため、待期が完成する前に就労した場合は、そのまま高年齢求職者給付金が支給されるとは限りません。

認定日までに就労があり待期が完成していない場合は、改めて認定日が指定されることがあります。

「受給資格が決まったから、あとは就職しても必ず30日分・50日分がもらえる」という仕組みではありません。

就職が決まった時点でハローワークに確認してください。

自己都合退職で給付制限中に就職した場合は?

自己都合退職の場合は、7日間の待期に加えて、原則として1か月の給付制限があります。

高年齢求職者給付金は、待期や給付制限など必要な期間を経過したあとに失業認定を受けて支給される仕組みです。

そのため、給付制限が終わる前に就職した場合は、高年齢求職者給付金がそのまま支給されるとは限りません。

「就職日の前日に行けば、どんな場合でも必ず50日分もらえる」という意味ではありません。

離職理由や給付制限の期間、就職日によって扱いが変わるため、自己都合退職で認定日前に就職が決まった場合は、早めにハローワークへ確認しましょう。

再就職が決まったことを隠したらどうなる?

就職が決まっているにもかかわらず、それを申告せず高年齢求職者給付金を受け取ることはできません。

失業認定では、就職や就労の状況を高年齢受給資格者失業認定申告書に記入します。

実際には働いている、あるいは就職が決まっているのに事実と違う申告をすると、不正受給として扱われる可能性があります。

特に、

「認定日までは黙っておこう」

「短時間勤務だから言わなくても分からない」

といった判断はしないようにしてください。

就職・アルバイト・パートなど状況が変わった場合は、正しく申告する必要があります。

認定日前に仕事が決まったら給付金はいくらになる?

必要な手続きを行い、高年齢求職者給付金の支給が認められた場合、基本的な支給額は通常と同じです。

被保険者だった期間支給額
6か月以上1年未満基本手当日額の30日分
1年以上基本手当日額の50日分

「認定日前に就職が決まったから10日分だけになる」といった仕組みではありません。

受給期限など別の制限に該当しなければ、被保険者だった期間に応じて30日分または50日分が支給されます。

高年齢求職者給付金はいくらもらえる?月給別に受給額を計算
高年齢求職者給付金でもらえる金額は、退職前の給料と雇用保険に入っていた期間によって変わります。たとえば退職前の平均月給が20万円なら、雇用保険の被保険者期間が1年以上ある場合は約25万1,800円。平均月給30万円なら約31万5,350円が...

認定を受けたあと、振込前に働き始めても大丈夫?

高年齢求職者給付金は、失業認定を行った日に支給決定されます。

就職日前にハローワークで必要な手続きを行い、失業認定を受けて支給が決定したのであれば、その後に予定どおり就職することになります。

振込自体は認定日の約7日後が目安なので、

失業認定
↓
就職
↓
高年齢求職者給付金が口座へ入金

という順番になることもあります。

「実際にお金が口座へ入るまで仕事を始めてはいけない」ということではありません。

重要なのは、就職する前に必要な失業認定を受けることです。

就職してすぐ辞めた場合は別の扱いになる

今回の記事で扱っているのは、

高年齢求職者給付金の認定日前に就職が決まった場合

です。

一方、

「認定前に就職したが、数日や数週間ですぐ辞めた」

という場合は話が変わります。

一定の条件を満たせば、以前取得した高年齢受給資格に基づいて高年齢求職者給付金を受けられる場合があります。

これは「就職する前に認定を受けるケース」とは別なので、こちらの記事で詳しく確認してください。

高年齢求職者給付金の認定前に就職してすぐ辞めたら?前の受給資格・離職票・期限
高年齢求職者給付金の認定前に就職し、すぐ辞めたら前の受給資格は使える?就職日の前日までの手続き、短期離職後の再申請、新しい受給資格との違い、離職票と1年の受給期限を解説します。

まとめ|認定日前に再就職が決まったら就職日の前日までに手続きする

高年齢求職者給付金を申請したあと、認定日前に再就職が決まっても、必ず給付金がもらえなくなるわけではありません。

重要なのは、

就職日の前日までにハローワークへ行くこと

です。

必要な手続きを行えば、当初指定されていた認定日を待たずに失業認定を受け、高年齢求職者給付金が支給される場合があります。

反対に、すでに就職したあとで元の認定日にハローワークへ行っても、高年齢求職者給付金は支給されません。

整理すると、

状況対応
受給資格決定後、認定日前に就職が決まった就職日の前日までにハローワークへ行く
就職前に失業認定を受けた条件を満たせば高年齢求職者給付金を受給可能
就職後に元の認定日に行った原則として支給されない
最初の申請時点ですでに次の就職が決まっている失業状態に該当しない可能性がある

特に注意したいのは、

「元の認定日までは何もしなくていい」と思わないこと

です。

正社員だけでなく、パート・アルバイト・試用期間・研修期間などでも就職として扱われる場合があります。

仕事が決まったら、就職日を待たずにハローワークへ連絡し、必要な手続きを確認してください。

65歳以上の失業保険|高年齢求職者給付金の条件・金額・手続き
65歳を過ぎて会社を辞めたら失業保険はもう出ないのか。年金を受け取っていると申請できないのか。64歳で辞めた場合と何が変わるのか。65歳以上で雇用保険に加入していた人には一般の基本手当ではなく高年齢求職者給付金が支給される可能性があります。...

参考資料