Webデザイナーの自己PRに数字の実績がないときは?例文と材料の探し方

売上やCVRの数字がないWebデザイナー向けの自己PR例文を示すアイキャッチ Webデザイナーの履歴書・職務経歴書

Webデザイナーの自己PRは、売上・CVR・CTRなどの数字がなくても書けます。数字を無理に作るのではなく、「何を任され、何を考えて、どう制作し、何を確認できたか」を具体化するほうが安全です。

特に、会社側で効果測定をしていない、数値を共有されていない、チーム制作で個人の成果に分けられない場合は、担当範囲・制作上の工夫・レビューや公開までの流れを材料にします。まずは、そのまま書き換えられる例文から見ていきましょう。

数字の実績がないWebデザイナーの自己PR例文

数字がないときは、「成果」を大きく見せるより、自分の判断と行動が分かるエピソードを選びます。次の3例は、実際の履歴書にある「志望動機・自己PR」欄へ記入したときの見え方に近い形で示します。自分の経験に近い例を選び、担当していない内容は必ず置き換えてください。

LP・バナー制作で、情報整理を強みにする例

志望動機・自己PR
私の強みは、制作の目的を整理してデザインへ落とし込むことです。LPやバナー制作では、依頼内容をそのまま形にするのではなく、誰に何を伝えたいのかを確認し、見出しや画像、CTAの優先順位を整理してから制作してきました。レビューで修正意図を確認した際も、見た目だけを直すのではなく、伝える内容との整合を確認して調整しています。貴社でも、目的を理解したうえでデザインを組み立てる姿勢を活かします。

この例は、売上やCVRを知らなくても、「依頼を受ける→意図を整理する→デザインする→レビューを反映する」という仕事の進め方を説明しています。実際に担当していない工程は削ってください。

サイト運用・改修で、品質をそろえる力を伝える例

志望動機・自己PR
私の強みは、既存サイトのルールを確認しながら、違和感のない形で改善することです。更新業務では、既存ページの余白、文字サイズ、ボタン、画像の使い方を確認し、サイト全体のトーンから外れないように修正してきました。判断に迷う点は過去ページやデザインデータを確認し、必要に応じてディレクターへ相談しています。新規制作だけでなく、運用中のサイトでも統一感を保ちながら改善できる点を活かしたいと考えています。

「更新を担当した」だけで終わらせず、何を見て判断したのかまで入れるのがポイントです。ガイドラインやコンポーネントを実際に使っていた場合は、その事実へ置き換えるとさらに具体的になります。

ディレクター・エンジニアとの連携を強みにする例

志望動機・自己PR
私の強みは、制作意図を整理して周囲と共有することです。Webページの制作では、デザインデータを渡すだけでなく、画面幅による見え方や画像の扱いなど、実装時に迷いそうな点を事前に整理して共有してきました。修正依頼があった場合も、内容を確認して優先度を整理し、ディレクターやエンジニアと認識を合わせながら対応しています。貴社でも、デザインと実装の間で情報を整理し、制作を進める力を活かします。

チーム全体の成果を自分一人の実績のように書かず、自分が整理したこと・確認したこと・共有したことに絞ると、数字がなくても担当範囲が伝わります。

自己PRは「強み+場面+行動+確認できたこと」で作る

数字を使わない場合も、自己PRを抽象的な性格説明だけにする必要はありません。次の4つを一つのエピソードでつなげます。

整理する項目Webデザイナーなら探す内容
強み情報整理、意図の言語化、品質確認、調整、改善など
場面LP制作、バナー制作、サイト更新、UI改修、実装連携など
自分の行動要件確認、優先順位整理、デザイン比較、レビュー反映、仕様共有など
確認できたことレビューで採用された、公開まで担当した、修正内容を反映できた、関係者と認識を合わせたなど、実際に確認できる事実

厚生労働省の「マイジョブ・カード」でも、特別な実績や資格がなくても、日々の業務や活動の中で発揮した強みを自己PRにつなげられると説明されています。自己PRでは、強みを言い切るだけでなく、それを仕事でどう発揮したかを示すことが重要です。

参考:マイジョブ・カード「自身の強みとは ~自己分析の方法や面接での答え方~」

数字の代わりに書ける「結果」を探す

「数字がない=結果がない」ではありません。Webデザインでは、売上やCVR以外にも、自分が確認できた事実があります。

手元にない数字代わりに確認すること
CVR・CTRどの目的で制作し、どの要素を優先してデザインしたか
売上への貢献額どの制作物を担当し、どこまで自分が担当したか
修正回数の削減率レビュー時に何を確認し、どのように修正意図を反映したか
制作時間の短縮率テンプレート、コンポーネント、既存ルールなどをどう使って進めたか
ユーザー満足度公開前にどの端末・画面・仕様を確認したか、誰と確認したか

ここで大切なのは、右欄も実際に経験したことだけを書くことです。「使いやすさを向上させた」「離脱を減らした」といった表現は、確認できる根拠がなければ結果として断定しません。

担当範囲そのものを整理したい場合は、Webデザイナーの職務経歴書にLP・バナー制作はどう書く?担当範囲の記入例も参考にしてください。

自己PRの材料が見つからないときは、制作物ではなく「作業の跡」から探す

大きな成功案件を思い出そうとすると、材料が見つからないことがあります。その場合は、最近の制作を一つ選び、作業の途中に残った記録から振り返ると探しやすくなります。

  • Figmaなどのコメントやバージョン履歴:どんな指摘を受け、どう直したか
  • Backlog・Jiraなどのチケット:依頼内容と自分の担当範囲
  • Slack・Teamsなどのやり取り:確認したこと、提案したこと、共有したこと
  • デザインガイドや既存ページ:何を基準にデザインをそろえたか
  • 公開前チェックの記録:どの画面や仕様を確認したか

これらは、応募書類へそのまま添付するためではなく、自分が何をしていたかを思い出すための材料です。顧客名、社内情報、未公開データなどは応募書類へ持ち出さず、仕事内容が伝わる範囲へ一般化してください。

材料を見つけたら、この型に当てはめる

書く材料が決まったら、次の型に当てはめると自己PRにまとめやすくなります。

志望動機・自己PR
私の強みは、【強み】です。【制作物・場面】では、【目的・困っていたこと】に対して、【自分の担当】として【具体的に行ったこと】を行いました。その結果、【自分が確認できた事実】まで対応しました。貴社でも、【応募先で活かせる行動】に活かします。

「その結果」に入れるものが数字である必要はありません。レビューで採用された、公開まで担当した、実装担当者と仕様を確認したなど、自分が説明できる事実を入れます。

履歴書の欄が小さいときは、強みと行動だけ残す

履歴書の自己PR欄が小さい場合は、すべての経緯を入れず、強みとそれを裏付ける行動を残します。

志望動機・自己PR
私の強みは、制作目的を整理してデザインへ落とし込むことです。LP・バナー制作では、伝える内容の優先順位を確認してからレイアウトを組み、レビューの意図を確認しながら修正してきました。貴社でも、目的を理解した制作に活かします。

職務経歴書も提出する場合は、そこで担当範囲や制作の流れを詳しく補足できます。ハローワークの応募書類資料でも、職務経歴書には職務経歴だけでなく、活かせる能力や自己PRなどを盛り込めると案内されています。

参考:ハローワークインターネットサービス「履歴書・職務経歴書の書き方」

「コミュニケーション力」だけで終わらせない

数字がない人ほど、「コミュニケーション力があります」「丁寧に仕事ができます」と性格だけを書いてしまいがちです。これでは、Webデザイナーとして何をした人なのかが分かりません。

例えばコミュニケーション力なら、「エンジニアへ実装上の注意点を共有した」「修正依頼の意図を確認してから対応した」のように、仕事中の行動へ変換します。丁寧さなら、「既存ページのルールを確認してから更新した」「公開前にPC・スマホ双方を確認した」など、実際の確認方法へ置き換えます。

マイジョブ・カードの自己PR解説でも、単に「コミュニケーション能力がある」と書くより、実務の中でどう活かしたかを具体化する考え方が示されています。

ポートフォリオと自己PRは役割を分ける

自己PRは、制作物そのものを見せる欄ではなく、制作の中でどのような強みを発揮したかを伝える欄です。完成したデザインはポートフォリオで見せ、自己PRでは「なぜその設計にしたか」「どこを担当したか」「どう周囲と進めたか」を補足すると役割が分かれます。

ポートフォリオのURLを履歴書のどこへ置くか迷っている場合は、WebデザイナーのポートフォリオURLは履歴書のどこに書く?記入例つきで記載位置を確認できます。

まとめ|数字がないなら、制作の「判断」と「行動」を書く

Webデザイナーの自己PRに、売上やCVRなどの数字が必ず必要なわけではありません。数字を持っていないなら、担当範囲、制作時の判断、レビューへの対応、公開までに確認したことを整理してください。

最後に「強み」「具体的な場面」「自分の行動」「確認できたこと」がつながっているかを読み返します。履歴書全体の書き方も確認したい場合は、Webデザイナーの履歴書の書き方|経験者・未経験の記入例に戻ると、自己PR以外の欄も整理できます。