求人の「月給25万円(一律手当含む)」はいくらが基本給?賞与への影響も確認

求人票の給与・年収・手当

求人に「月給25万円(一律手当含む)」とあると、25万円が基本給なのか、手当が別に加わるのか迷うことがあります。賞与が「3か月分」なら75万円もらえるのかも気になるでしょう。

「一律手当含む」は、表示された月給の中に手当が入っているという意味です。月給25万円のすべてが基本給とは限らず、内訳がなければ基本給の金額は分かりません。

賞与への影響も「何を基準に計算する会社か」で変わります。この記事では月給の分け方と計算例を示し、応募前・内定時に聞く項目を整理します。

「一律手当含む」は月給に手当を上乗せする意味ではない

求人でいう一律手当は、その募集で採用される人に定額で支給される手当などを指します。地域手当や職務手当といった名称がありますが、内容や支給額は会社・募集区分によって異なります。

たとえば「月給25万円(一律手当3万円を含む)」なら、手当3万円は25万円の内数です。25万円に3万円を足して28万円になるという意味ではありません。

一方で「基本給25万円+諸手当」と書かれていれば、手当は基本給とは別に加わる構成です。ただし、諸手当のすべてが自分に支給されるとは限りません。扶養家族や保有資格などの条件も確認してください。

「一律」でも手当の名前と対象を確認する

「全員に同じ額」と説明されても、会社全体の全従業員なのか、応募する職種・勤務地の採用者なのかは分けて考えます。

家族手当や通勤手当なども一緒に並んでいる求人では、月給に含まれる手当と該当者に別途支給する手当を区別しましょう。「手当が多い」ことだけで自分の給与が増えるとは判断できません。

基本給を知るには月給25万円を内訳に分ける

基本給は「表示月給から、その金額に含まれる手当などを差し引く」と考えると整理しやすくなります。差し引くのは月給に含まれている項目だけです。別途支給の通勤手当などを引かないようにしてください。

次は、固定残業代がなく、月給25万円の全内訳が確認できている架空の例です。

給与の項目 金額 月給25万円との関係
基本給 20万円 給与の土台となる部分
一律職務手当 3万円 月給の中に含まれる
一律地域手当 2万円 月給の中に含まれる
合計 25万円 20万円+3万円+2万円

この例では25万円-3万円-2万円=基本給20万円です。求人に手当名だけが書かれ、金額が分からない場合は計算できません。「だいたい基本給は8割だろう」と推測せず、基本給と各手当の額を確認します。

ハローワーク求人なら「a・b・c」を見る

ハローワークの求人票では、基本給(a)、定額的に支払われる手当(b)、固定残業代(c)が分けられています。表示額がa+bなのか、固定残業代もあるa+b+cなのかを確認しましょう。

「その他の手当等付記事項」には個人の条件や実績に応じた手当が記載され、通勤手当にも別の欄があります。大きく表示された月額だけでなく、それぞれの欄を読むと月給の構成が分かります。

月給25万円は手取り25万円ではない

求人に記載する給与は通常、税金や社会保険料を差し引く前の金額です。月給に含まれる一律手当もその支給額の一部であり、「手当だから控除されず全額が手元に残る」という意味ではありません。

また、入社月の日割りや欠勤時の計算で実際の支給額が変わる場合があります。通常月の給与と初月の入金額も分けて考えておきましょう。

同じ月給25万円でも賞与の計算結果が変わる

賞与が基本給に連動する会社では、同じ月給でも基本給の違いが賞与額に影響します。

次は両社とも「年間賞与=基本給×3か月」、月給を12か月受け取り、手当は賞与の計算に含めないという仮定の比較です。固定残業代や別途手当はないものとします。

比較項目 A社の例 B社の例
基本給 20万円 23万円
一律手当の合計 5万円 2万円
月給 25万円 25万円
年間の月給合計 300万円 300万円
賞与の計算 20万円×3=60万円 23万円×3=69万円
年間支給額の試算 360万円 369万円

この仮定では賞与と年間支給額に9万円の差が出ます。「月給25万円×3か月=賞与75万円」と計算すると、どちらの例でも実際の計算方法と合いません。

ただし、賞与が必ず基本給だけを基準にするとは限りません。手当の一部を含む基準額を使う会社や、業績・評価で金額を決める会社もあります。基本給が高い方が必ず年収も高いと決めず、賞与の算定基礎を確認することが大切です。

「賞与3か月分」は年間か1回分かも確認する

「年2回・計3か月分」なら、通常は年間合計の月数を示しています。「年2回」だけを見て3か月分を2回もらえると考えないでください。

ハローワークの賞与欄に記載される前年度実績は、採用後の支給を保証するものではありません。初年度は算定期間の在籍日数などで扱いが変わる場合もあるため、次の3点を聞きましょう。

  • 3か月分を掛ける対象は基本給か、手当を含む別の基準額か。
  • 3か月分は年間合計か。過去実績なのか支給条件として決まっているのか。
  • 今回の入社時期では初回賞与の対象になるか。満額支給か按分などの扱いか。

一律手当と固定残業代は別に確認する

「一律手当含む」とあるだけでは、固定残業代の有無までは分かりません。「職務手当」「業務手当」といった名前だけでも判断できないため、何の対価として支給する手当かを確認します。

固定残業代を含む求人では、固定残業代を除いた基本給、対象となる時間数と金額、超過分の割増賃金を追加で支払う旨を明示する必要があります。一つの手当に通常の手当と固定残業代が混在する場合も、内訳を分けて確認してください。

たとえば月給25万円のうち固定残業代が4万円、通常の一律手当が2万円なら、基本給は19万円という構成です。金額だけで適法な計算か判断せず、対象時間数と実際の残業時間も見ます。

残業代の計算は「基本給だけ」とは限らない

賞与の計算と残業代の計算は別です。残業代の計算基礎には通常の労働に対して支払う賃金が入り、職務手当なども含まれる場合があります。

大阪労働局も、基本給と職務手当に分けるだけで職務手当を計算基礎から除くことはできないと案内しています。除外できる手当は名称だけでなく実質で判断されるため、「基本給が低いから残業単価も必ず低い」とは限りません。

採用担当者には基本給・手当・賞与の基準をまとめて聞く

内訳が見つからない場合は給与欄の文言を示して質問します。自分に提示される月給の構成を確認する聞き方なら、別の職種やモデル年収との取り違えも防げます。

件名:○○職の給与内訳についての確認

採用ご担当者様

求人票の「月給25万円(一律手当含む)」について、応募にあたり確認させてください。

基本給の金額と、25万円に含まれる各手当の名称・月額を教えていただけますでしょうか。固定残業代を含む場合は金額・対象時間数・超過分の扱いも伺いたいです。

また、賞与の「3か月分」は年間合計で、基本給を基準に計算するという理解でよいでしょうか。入社初年度の支給条件も確認できますと幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。

氏名

面接では「入社後の生活設計のため、給与の内訳を確認させてください」と切り出してもよいでしょう。求人に賞与月数がなければ、例文の該当部分を「賞与の計算方法」に置き換えて使えます。

内定時は説明と書面が一致しているか確認する

内定を承諾する前に労働条件通知書や雇用契約書で基本給・手当・固定残業代を見比べます。あわせて、試用期間中も同じ金額か、資格や配属の変更で手当が変わる条件があるかを確認してください。

「25万円と聞いた」という合計額だけで終わらせず、どの項目で構成されるかが分かる書面を残しましょう。求人票が給与の幅で表示されている場合は、自分に適用する額も確認が必要です。

求人を比較するときは月給と基本給を別々にメモする

他の求人と比べるときは「月給」「基本給」「通常の固定手当」「固定残業代と時間数」「賞与の計算基準」を分けてメモします。分からない欄は推測で埋めず、確認事項として残してください。

月給が同じでも賞与や残業時間、年間休日が違えば働き方と収入の見通しは変わります。初年度年収の表示に残業代や賞与の見込みが含まれる場合もあるため、毎月の固定額と変動する見込み額を分けて比較しましょう。

「一律手当含む」という書き方だけで良い求人・悪い求人とは判断できません。まず基本給と内訳を確かめ、そのうえで賞与を含む年間収入と働く条件を比べてください。

参考資料

※制度・掲載情報は2026年9月25日時点で確認しています。金額の例は条件をそろえた試算であり、実際の支給額を保証するものではありません。