テスト実行だけを担当していた場合も、履歴書には勤務先と担当業務を書き、自己PRで確認や報告の工夫を伝えます。「テスター」と職種名だけを書くよりも、「Webシステムのテスト実行・結果記録・不具合報告を担当」と書くと仕事内容が具体的になります。
この記事では、テスト設計やプログラムの実装を担当していない人が、プログラマー職へ応募する場合の書き方を紹介します。最初に職歴欄と自己PR欄の完成例を載せます。
テスト実行の経験を伝える履歴書の記入例
以下は、2024年4月に入社してWebシステムのテスト実行を担当している人の架空の例です。職歴欄の部分と自己PR欄を抜き出しています。

コピー用:職歴欄
職歴
2024年4月 株式会社〇〇システム 入社
ソフトウェア検証部に配属
Webシステムのテスト実行・結果記録・不具合報告を担当
現在に至る
以上
会社名・入社年月・部署名・担当業務を自分の経歴に置き換えてください。部署がない場合は配属の行を省略します。年と月が分かれた様式では「2024」「4」をそれぞれの欄に入れ、「以上」は右寄せにします。
退職済みなら「現在に至る」を退職年月と退職の記載に置き換えます。前職がある人はその退職の次に今回の勤務先を記載し、各社の入退社が続けて読める形にします。
コピー用:自己PR欄
私の強みは、確認結果を相手が再現できる形で伝えることです。Webシステムのテストでは、想定と異なる動作が出た際に、入力値・操作手順・実際の結果を整理して報告しました。再現条件が曖昧なときは同じ手順をやり直し、発生する条件を確かめました。この確認と報告の習慣を、開発業務でも生かします。
この例の中心は「不具合を見つけたこと」だけでなく、相手が確認しやすいように情報を整理した行動です。実際に工夫した場面に置き換えると、職歴欄の業務説明と役割を分けられます。
職歴欄は「何のテストで、何を担当したか」を一行にする
履歴書の職歴欄には、勤務先の入退社に加えて担当業務を簡潔に添えます。案件ごとの詳しい作業や使用ツールは職務経歴書へ分けると、限られた行数に収めやすくなります。履歴書と職務経歴書の役割の違いは、厚生労働省「マイジョブ・カード」でも解説されています。
「テスト業務に従事」から一歩具体化するなら、次のように担当した作業を選びます。全部を並べる必要はありません。
| 実際に担当した作業 | 履歴書に添える表現の例 |
|---|---|
| 手順書に沿って画面を操作し、結果を記録した | Webシステムのテスト実行・結果記録を担当 |
| 結果と画面の画像を残し、想定との違いを報告した | テスト結果の記録・証跡の保存・不具合報告を担当 |
| 修正された箇所について、同じ手順で動作を確かめた | テスト実行および不具合修正後の再確認を担当 |
行が足りない場合は「Webシステムのテスト実行・不具合報告を担当」のように短くします。「証跡の保存」などの詳細を職務経歴書へ移せば、履歴書の文字を小さくしすぎずに済みます。
テスト設計や原因の特定、コード修正まで担当したかどうかは別に整理します。例えば「修正後の再確認」を行った経験を「不具合を修正」と書くと、担当範囲が変わって伝わります。
テスト実行の期間を「開発経験○年」と書いてよい?
テスト実行だけを担当した期間は、「テスト実行○年」と具体的に示します。求人票の「開発経験」が設計・実装を指している場合、テスト実行の経験年数だけではその条件を満たしたとは判断できません。
自由記入欄なら、次のように担当範囲を添えると誤解を減らせます。
Webシステムのテスト実行を2年間担当(手順書に沿った実行、結果記録、不具合報告)。設計・実装は未担当。
応募フォームが年数の選択だけで補足できない場合は、項目の説明や募集要項を確認します。それでもテスト経験を含むか分からなければ採用窓口へ確認しましょう。履歴書の自己PRまで「実装経験はありません」で締める必要はなく、担当範囲は職歴やスキルの説明で明確にします。
自己PRは数値実績より先に、自分が取った行動を整理する
「何件こなしたか」「何%改善したか」という数値が手元になくても、確認の進め方や報告の工夫は書けます。冒頭の自己PR例なら、強みを支えているのは次の二つの行動です。
・入力値・操作手順・実際の結果をそろえて報告した
・再現条件が曖昧なときは、同じ手順を試して条件を確かめた
こうした具体的な行動があると、「正確性があります」「コミュニケーションが得意です」という言葉だけより、仕事でどう振る舞う人なのかが伝わります。厚生労働省「職務経歴書における自己PR欄の必要性と書き方について」も、能力を実務の場面と結びつけて説明する考え方を紹介しています。
自己PR欄が小さい場合の短い例
私の強みは、確認結果を分かりやすく伝えることです。テストで想定と異なる動作が出た際は、入力値・操作手順・実際の結果を整理して報告しました。この習慣を開発業務での確認や情報共有にも生かします。
欄が小さいときはエピソードを一つに絞ります。「担当した作業をすべて列挙する」「強みを三つ並べる」よりも、何を工夫したかが分かる一場面を残しましょう。
学習中のプログラミング言語は、業務経験と分けて添える
プログラマーへの応募では、テスト業務の経験に加えて現在どこまで実装できるかも伝えたいところです。仕事でコードを書いていなくても、自主学習で作ったものがあれば別の一文で示せます。
例えば、Javaを3か月学び、コンソールで動くタスク管理プログラムを作った場合は次のように書けます。
Javaを自主学習中(3か月)。コンソール上でタスクの追加・一覧表示・完了状態の変更ができるプログラムを作成しました。
スキル欄がなければ自己PR欄の末尾などに添えます。見本をそのまま加えるのではなく、学習期間と実装した機能を自分の制作内容へ置き換えてください。業務で使った言語と学習中の言語の書き分けは、次の記事で記入例を紹介しています。

履歴書を書き終えたら確認すること
最後に、職歴欄を読んだ人が「勤務先」「担当した作業」「在職中か退職済みか」を把握できるか確認します。自己PRは業務報告だけで終わらず、自分の行動が一つ伝わる文章になっていれば形になります。
職務経歴書には、テストの対象・担当期間・作業内容・使用ツールを詳しく書きます。面接では履歴書の短い説明を起点に、実際の場面を補足できるようにしておきましょう。
学歴・資格・志望動機など、履歴書全体の配置も確認したい場合は親記事を使ってください。



