退職後にプログラミングを独学した期間は、前職の退職年月を正確に書いたうえで、いつから何を学んだかを補足し、具体的な取り組みを自己PR欄で説明すると整理できます。独学を仕事としての職歴に置き換えたり、学び始める前の期間まで学習期間に含めたりする必要はありません。
たとえば「3月に退職し、6月からPythonを独学した」なら、退職年月と学習開始年月は別です。この記事では、離職期間と学習期間の分け方、履歴書への補足方法、完成した作品がない場合の書き方を記入例付きで紹介します。
独学した期間は「退職後の活動」として説明する
まず職歴欄には、実際に勤務した会社と入退社年月を記載します。そのうえで離職中の活動を伝えたい場合は、退職の行の下に短い注記を付ける方法があります。学習の詳しい内容は自己PR・スキル欄へ移すと勤務歴と区別して読めます。
dodaの空白期間の書き方ガイドでも、退職後の活動を退職理由の下に補足する方法と、応募する仕事に関係する学びを自己PR欄で伝える方法を紹介しています。記載欄の指定がある応募先では、その様式に従ってください。
| 書く内容 | 記載場所の例 |
|---|---|
| 勤務していた会社と実際の退職年月 | 職歴欄 |
| 退職後に独学していたことの短い補足 | 退職の行の下に注記、または指定の活動歴・補足欄 |
| 学んだ言語、作った機能、工夫した点 | 自己PR・スキル欄 |
| 月ごとの詳しい学習内容や制作の過程 | 必要に応じて職務経歴書の学習歴・自己研鑽欄 |
書く前に、退職・学習開始・現在の状況を分ける
文章にする前に、次の3点をメモにすると年月を整理できます。学習開始日は教材の購入履歴や作業記録なども参考にし、自分が実際に学び始めた時期を確認しましょう。
- いつ退職したか:会社に在籍していた最終年月。
- いつ学習を始めたか:退職日と同じとは限らない。途中で休んだ期間があれば区別する。
- 今は何をしているか:学習中、作品を改善中、応募を進めているなど、提出時点の状態。
| 時期 | 実際の活動を整理した例 |
|---|---|
| 2026年3月 | 営業職を退職 |
| 2026年4月〜5月 | 生活の整理と転職先の検討 |
| 2026年6月〜 | Pythonの独学を開始 |
| 応募時点 | CSV集計ツールを制作し、学習と求人への応募を継続 |
この例なら、退職から応募までの全期間を「Pythonの独学期間」とは書きません。学習を始める前の過ごし方まで履歴書へ長く書く必要はありませんが、質問されたときに時系列で説明できるようにしておきます。
履歴書の記入例|職歴欄の注記と自己PR欄
営業職を2026年3月に退職し、同年6月からPythonを独学した人の記入例です。学歴・住所などを省略した履歴書の一部で、会社名・年月・活動内容はすべて架空です。

職歴欄:退職年月を変えず、学習開始を短く補足する
| 年 | 月 | 職歴欄の記入例 |
|---|---|---|
| 職歴 | ||
| 2023 | 4 | 株式会社〇〇商事 入社 |
| 営業部に配属 法人営業を担当 | ||
| 2026 | 3 | 一身上の都合により退職 |
| ※2026年6月からPythonを独学中 | ||
| 以上 |
注記を入れる場合も、退職年月は実際の年月のままです。「現在に至る」は会社に在籍中だと読まれることがあるため、退職済みの会社の説明として付けません。学習を続けていることは「独学中」などの言葉で伝えます。
様式の欄が足りなければ注記を省いて自己PR欄だけで退職後の学習を説明しても構いません。同じ内容を何度も繰り返すより、職歴は経歴、自己PRは学習への取り組みという役割を分けましょう。
自己PR欄:期間に加えて取り組みの中身を書く
2026年6月からPythonを独学しています。CSV形式の売上データを商品別に集計するツールを制作しました。数値以外の入力で処理が止まった際は、原因を調べて入力チェックを追加しました。学習と並行して求人への応募を進めています。
「勉強を頑張りました」だけでなく、取り組んだ内容と、問題にどう対処したかを示す例です。実際に仕事のデータを扱ったのでなければ、面接や制作物の説明では学習用データであることも伝えましょう。
学習した言語の習熟度や、今できることを短く表記する方法は、次の記事のスキル欄の例を参考にしてください。

学習の進み方に合わせた書き方
まだ完成したアプリがない場合
完成品がなくても、取り組んだ範囲を具体的に説明できます。教材を最後まで読んだことと、自分でコードを書いて動作を確認したことは分けて書きましょう。
例:2026年8月からJavaを独学し、条件分岐・繰り返し・クラスの基礎を学習中です。教材の課題として、入力された金額と個数から合計を計算するプログラムを作成し、入力値を変えて動作を確認しています。
途中に学習していない期間がある場合
「退職後1年間、毎日学習」のように一括りにせず、実際に取り組んだ期間を示します。中断の事情を細かく書くより、再開時期と現在の取り組みが分かる文章にすると整理しやすくなります。
例:2025年10月〜12月にHTML/CSSの基礎を学習。中断を経て2026年6月からJavaScriptの学習を再開し、現在は入力フォームの動作を練習しています。
独学とアルバイト・受託の仕事を並行していた場合
仕事をしていた期間まで、すべて「独学による空白期間」にまとめないようにします。勤務先・契約形態・期間を整理し、学習はそれと並行して行った活動として説明してください。応募先から経歴の記載範囲を指定されている場合は、その指定を優先します。
制作したアプリが仕事の経験に当たるか迷った場合は、趣味・学習の制作と受託開発の区分を次の記事で確認できます。

面接でも同じ時系列で説明できるようにする
履歴書では短くまとめ、面接では「退職後の過ごし方→学習を始めた時期→取り組んだ内容→現在の応募状況」の順に説明できるよう準備します。リクルートエージェントの空白期間の解説でも、離職中の活動と今後の就業意欲を具体的に伝える考え方を紹介しています。
たとえば記入例の人なら、「3月に退職後、生活を整理しながら転職先を検討しました。6月からPythonの学習を始め、売上データの集計ツールを制作しました。現在は学習と応募を並行しています」と説明できます。履歴書に書ききれなかった取り組みは面接で補足して構いません。事実と異なる成果や学習期間を付け足さず、記載した年月とつじつまが合うように説明しましょう。
空白期間の評価は応募先によって異なります。学習を書けば必ず有利になるとはいえませんが、年月と取り組みをそろえて伝えることで、経歴の説明を一貫させられます。
学歴・職歴・資格・志望動機を含む履歴書全体の書き方は、親記事で確認できます。



