社内異動でプログラマーになった場合は、同じ会社の職歴の中に「異動した年月・異動先の部署・担当業務」を追記します。会社を辞めていなければ異動前の部署を「退職」、異動先を「入社」として分ける必要はありません。
営業や事務を経て開発職になった人は、入社した時期と開発を始めた時期を区別すると経歴が伝わります。ここでは同じ会社の中で職種が変わったケースに絞り、職歴欄・経験期間・自己PRの記入例を紹介します。
社内異動は、一社の職歴の中で時系列に書く
会社の入社年月と正式名称を記載し、その下に入社時の部署や業務を添えます。開発部へ異動した年月は別の行に書き、異動後に何を担当したかを続けましょう。
dodaの学歴・職歴欄の書き方でも、会社名・部署名を正確に記載し、部署異動や昇格を記入する方法を案内しています。プログラマーへの職種変更では、部署名だけでなく開発業務の内容を短く添えると説明できます。
| 整理する項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 入社年月 | その会社と雇用関係が始まった年月。開発職になった年月と混同しない。 |
| 異動年月 | 人事発令や社内記録で確認できる異動の年月。 |
| 部署名 | 異動前後の正式名称。存在しない「開発部」などを作らない。 |
| 担当業務 | 改修・テスト・運用など、自分が担当した範囲。 |
| 現在の状況 | 在職中か、すでに退職したか。 |
営業職から開発部へ異動した履歴書の記入例
次は、2021年4月に営業職として入社し、2024年10月に開発部へ異動した人の架空の例です。異動後は社内業務システムの改修・単体テストを担当し、現在も同じ会社に在籍しています。

| 年 | 月 | 職歴欄の記入例 |
|---|---|---|
| 職歴 | ||
| 2021 | 4 | 株式会社〇〇サービス 入社(正社員) |
| 営業部に配属 法人向けサービスの提案営業を担当 | ||
| 2024 | 10 | 開発部へ異動 |
| 社内業務システムの改修・単体テストを担当 | ||
| 使用技術:Java・SQL | ||
| 現在に至る | ||
| 以上 |
退職済みの場合は、最後に退職年月と理由を記載して「以上」で締めます。
異動前の営業経験も短く残す
開発職へ応募するからといって、営業として働いた期間をなかったことにする必要はありません。異動前は「法人向けサービスの提案営業」、異動後は「社内業務システムの改修・単体テスト」のように分けると、どの時期に何をしていたかが伝わります。
職歴欄が狭ければ「2024年10月 開発部へ異動。社内システムの改修・単体テストを担当(Java・SQL)」と一行にまとめる方法もあります。詳しい技術や担当機能は職務経歴書へ記載しましょう。
部署異動・兼務・担当変更は書き分ける
プログラミングの仕事を始めても、正式な部署異動があったとは限りません。辞令や実際の所属・業務を確認し、起きたことに合う表現を選びます。
| 実際の状況 | 書き方の例 |
|---|---|
| 正式に開発部へ異動した | 2024年10月 開発部へ異動。社内システムの改修を担当。 |
| 営業部のまま開発業務を担当した | 2024年10月より営業部にて、Pythonを用いた集計ツールの開発を担当。 |
| 営業と開発を兼務した | 2024年10月より営業業務と社内システム改修を兼務。 |
| 部署名だけ変わり、仕事内容は同じ | 必要に応じて「組織改編により〇〇部へ名称変更(業務内容は継続)」と補足。 |
| 異動が決まったが、まだ開発を担当していない | 実際の発令・着任予定を区別し、これから担当する開発を経験済みとして記載しない。 |
正式な兼務発令がある場合は発令に沿って書き、所属を変えずに業務の一部でツールを作った場合は担当内容として説明します。
同じグループの別会社へ移った場合は、社内の部署異動と同じ扱いとは限りません。出向や転籍の経歴は雇用・所属関係を確認し、上の「同じ会社の中で異動した例」をそのまま使わないようにしてください。
営業との兼務から開発専任へ変わった場合
次は、営業と開発を1年間兼務してから開発部へ異動した別の架空例です。「兼務を始めた時期」と「専任になった時期」を別の行に書くと、開発への関わり方の変化が伝わります。
| 年 | 月 | 職歴欄の記入例 |
|---|---|---|
| 職歴 | ||
| 2021 | 4 | 株式会社〇〇サービス 入社(正社員) |
| 営業部に配属 法人向けサービスの提案営業を担当 | ||
| 2023 | 10 | 営業業務と社内システム改修を兼務 |
| Java・SQLによる改修・単体テストを担当 | ||
| 2024 | 10 | 開発部へ異動し、社内システムの開発を専任で担当 |
| 現在に至る | ||
| 以上 |
職務経歴書では「2023年10月〜2024年9月:営業と開発を兼務」「2024年10月〜現在:開発専任」と整理できます。兼務中の担当機能や稼働の程度も添えると、経験の範囲を説明しやすくなります。
開発経験の期間は、会社の在籍期間と分ける
冒頭の記入例の人は2021年4月に入社していますが、開発部への異動は2024年10月です。会社の勤続年数をそのまま「プログラマー経験〇年」と書くと、営業をしていた期間まで開発していたように伝わってしまいます。
ただし、異動日が必ず開発経験の開始日になるわけでもありません。異動前から業務としてツールを開発していた場合や、異動後に研修だけを受けていた時期がある場合は、実際の業務開始時期に合わせて整理します。
| 区分 | 見本の経歴を整理する例 |
|---|---|
| 会社の在籍 | 2021年4月〜現在 |
| 営業業務 | 2021年4月〜2024年9月 |
| 開発業務 | 2024年10月〜現在(この例では異動時から担当) |
兼務していた場合は「2024年10月から営業と開発を兼務。週の業務の一部として集計ツールの改修を担当」のように補足します。割合や時間を示すなら把握できる範囲の数字を使い、根拠のない換算で専任の開発経験と同じに見せないことが大切です。
言語ごとの使用期間や、実務・研修・独学の区分をスキル欄にまとめる方法は、次の記事で紹介しています。

職務経歴書では、異動前後の業務と役割を詳しく書く
履歴書では職種が変わった時期と概要を示し、職務経歴書では同じ会社の中で担当業務を期間ごとに分けます。dodaの職務経歴の書き方でも、担当業務が変わった部署異動は記載する考え方を紹介しています。
- 異動前:扱ったサービス、顧客とのやり取り、自分の担当範囲。
- 異動後:対象システム、担当した工程、使用技術、実装・テストの範囲。
- 関連する経験:利用部門への確認、問い合わせの整理など、異動後にも活かした具体的な行動。
「システム開発に従事」だけでは担当範囲が分かりにくいため、「受注一覧の検索条件追加を担当。Javaの既存コードを改修し、単体テストを実施」のように書くと説明できます。要件定義や設計を担当していなければ、それらを経験へ加える必要はありません。
異動前の経験を自己PRにつなげる記入例
営業経験を「コミュニケーション能力」とだけまとめず、開発業務でどう使ったかを一つ示すと具体的です。次は、営業部門から届く改修依頼の確認を行った人を想定した架空の例です。
営業部での提案業務を通じて、相手が困っている場面を確認することを心がけてきました。開発部への異動後も、営業部門からの改修依頼について利用場面と現状の手順を確認し、担当者と認識を合わせて実装・テストに取り組んでいます。
異動を希望した理由や選ばれた経緯は、自己PRや面接で必要に応じて補足します。職歴欄では異動の年月と業務の変化を簡潔に示しましょう。
異動回数が多い場合は、業務の変化が追える形にする
部署異動が多い場合も、最終部署だけを書いて入社時から同じ職種だったように見せないようにします。異動の年月と部署を短く並べ、開発職へ変わった箇所には担当業務を添えてください。
細かい組織変更で欄が足りない場合は、職歴欄の広い様式を選ぶ、業務説明を職務経歴書へ移すなどして調整します。応募先が全異動歴の入力を求めている場合は、その指定に沿って記載しましょう。
学歴・資格・志望動機など履歴書全体の書き方は、親記事で確認できます。



