ケアマネ試験の実務経験はいつから数える?介護福祉士の登録日との関係

介護の資格・研修・仕事選び

介護福祉士としてケアマネ試験を受けるなら、実務経験は「介護の仕事を始めた日」ではなく、原則として介護福祉士の登録日以降から数えます。

たとえば介護職歴が7年あっても、介護福祉士として登録してから2年しかたっていないなら、介護福祉士の資格に基づく実務経験は原則2年分。
国家試験の合格日から数えるわけでもありません。

ただし、「登録日になった瞬間から自動的に実務経験が増える」という意味でもありません。
登録後に、ケアマネ試験の対象となる要援護者への直接的な対人援助業務へ従事している必要があります。
つまり見るべきなのは、介護福祉士の登録日と、対象業務を始めた日の遅い方です。

2026年度の受験資格は、対象業務について通算5年以上かつ900日以上。
この記事では、登録前の介護経験がどうなるのか、合格日と登録日の違い、パートや転職がある場合まで整理します。

結論:ケアマネの実務経験は介護福祉士の「登録日」以降を数える

日付・出来事 介護福祉士としての実務経験の起算点になる?
介護職として働き始めた日 登録前なら原則ならない
介護福祉士国家試験の合格日 ならない
介護福祉士の登録日 登録前から対象業務に従事しているなら、ここから
登録後に対象となる介護業務を始めた日 ここから
登録後でも事務・教育・研究などだけをしていた期間 原則として算入しない

東京都の2026年度受験案内では、国家資格に基づく業務で受験する場合、実務経験の開始日は勤務開始日ではなく国家資格の登録日と明記されています。
さらに、介護福祉士登録前2年+登録後3年という例では、登録前2年は対象外。
登録後だけで5年以上・900日以上を満たす必要があるとされています。

公式確認:東京都福祉保健財団「令和8年度 介護支援専門員実務研修受講試験」

「合格日」ではなく「登録日」なのがポイント

ここはかなり間違えやすいところです。
介護福祉士国家試験に受かった日と、介護福祉士として登録された日は同じではありません。

ケアマネ試験で法定資格に基づく実務経験として扱われるのは、登録を受けた後の期間。
合格通知が届いていても、まだ登録していなければ「介護福祉士としての実務経験」は始まりません。

愛媛県の2026年度Q&Aでも、介護福祉士試験に合格していても未登録なら、5年以上介護業務をしていても介護福祉士としては受験できないと案内されています。
確認するのは合格証の日付ではなく、登録証にある「登録年月日」です。

登録日・合格日の公式確認:令和8年度 愛媛県介護支援専門員実務研修受講試験 Q&A集

起算日は「登録日」と「対象業務の開始日」の遅い方

「登録日から数える」とだけ覚えると、もう1つ落とし穴があります。
資格登録だけ済ませて、実際には介護業務をしていない期間まで数えられるわけではありません。

考え方はシンプルです。

ケース 実務経験を数え始める時点
介護職として勤務中に介護福祉士へ登録 介護福祉士の登録日以降
先に介護福祉士へ登録し、その後に介護職へ就職 対象業務を始めた日以降
登録後も事務職だけをしていた 対象となる直接援助業務へ移った日以降

たとえば4月1日に介護福祉士へ登録しても、介護施設へ入職したのが7月1日なら、4~6月の3か月を実務経験として足すことはできません。

逆に、何年も介護職として働いていて、5月20日に介護福祉士へ登録されたなら、介護福祉士資格に基づく実務経験として見る起算点は5月20日。
登録前の勤務期間をそのまま前倒しにはできません。

介護職を長くやっていても登録前の期間は原則カウントされない

「介護現場ではもう5年以上働いているからケアマネを受けられる」と考えたくなりますが、介護福祉士ルートではここが違います。

現在の受験資格は、単に「介護の仕事を5年」ではありません。
介護福祉士などの法定資格に基づく業務、または指定された相談援助業務について、5年以上・900日以上が必要です。

そのため、介護福祉士になる前にヘルパーとして働いた期間は、介護福祉士資格に基づく業務としては算入できません。

例:介護職7年、介護福祉士登録2年の場合

介護職として7年間ずっと働いていても、介護福祉士の登録から2年なら、介護福祉士としての実務経験は原則2年。
7年すべてがケアマネ試験用の5年になるわけではありません。

ここは、介護福祉士国家試験の実務経験と混同しやすいところです。
介護福祉士を実務経験ルートで受験するときは「3年以上・540日以上」が軸ですが、ケアマネ試験は別の受験資格です。

介護福祉士の実務経験540日はどう数える?夜勤・掛け持ちの場合
介護福祉士の実務経験540日は、実際に介護等の業務へ従事した日数で数えます。夜勤は1日・2日のどちらになるか、掛け持ちの同日勤務、パート・有給・転職時の合算、実務経験証明書の注意点を公式基準で解説します。

登録前でも別の「相談援助業務」に該当するなら話は別

登録前の期間が絶対に何一つ使えない、という意味ではありません。
ケアマネ試験には、法定資格に基づく業務とは別に、対象となる相談援助業務の区分があります。

たとえば指定された施設の生活相談員や支援相談員など、制度上の対象業務に該当していれば、その期間を法定資格に基づく期間と通算できる場合があります。

ただし、「昔から介護職だった」だけでは相談援助業務にはなりません。
職種や施設、配置上の位置づけまで確認が必要です。
登録前の経験を使いたい人は、自分で足し算する前に、その年度の受験要項で対象職種を確認した方が確実です。

5年だけでは足りない|900日以上も必要

登録日から5年たてば自動的に受験できるわけでもありません。
現在は「5年以上」と「900日以上」の両方を満たす必要があります。

条件 現在の要件
実務経験の期間 通算5年以上
実際に対象業務へ従事した日数 900日以上

厚生労働省の試験実施要綱でも、対象となる業務の期間が通算5年以上で、かつ従事日数900日以上とされています。
短時間勤務でも、その日に対象業務へ従事していれば1日として扱われます。

一方で、資格を持っていても、要援護者への直接的な援助ではない研究・教育・営業・事務などの期間は対象になりません。

受験資格の公式確認:厚生労働省「介護支援専門員実務研修受講試験の実施について」

パート・転職・掛け持ちでも数えられる

正社員でなければダメ、というルールではありません。
パートや非常勤でも、対象業務に従事していれば実務経験にできます。
1日の勤務時間が短くても1日として算定されます。

転職して複数の施設に勤務していても、対象になる実務経験は通算可能です。
ただし、同じ期間を二重には数えられません。
同じ日にA施設とB施設の両方で働いたとしても、従事日数は2日ではなく1日です。

なので、週の勤務日数が少ない人は「登録から5年たったのに900日に届かない」ということがあります。
5年目が近づいたら、年数だけでなく勤務先に従事日数も確認しておく方が安全です。

申込時に5年・900日に少し足りなくても「見込み」で受けられる場合がある

実務経験は、厚生労働省の実施要綱上、試験日前日までに必要期間を満たせばよいとされています。
そのため、申込時点では少し足りなくても、試験日前日までに5年・900日へ到達する見込みなら、見込証明で申し込める運用があります。

ただし、見込証明を出した後は、要件を満たしたことを示す確定の実務経験証明書を改めて提出する必要があります。
提出期限や様式は都道府県ごとに違うので、前年の書類をそのまま使うのは避けた方がいいです。

「今年ギリギリ届きそう」という人は、勤務先に証明書を依頼する前に、受験する都道府県の最新案内を確認してください。

実務経験を確認するときは登録証→勤務内容→日数の順で見る

自分がいつ受験できるか確認するなら、いきなり勤務年数を数えるより、次の順で見るとズレにくくなります。

  1. 介護福祉士登録証の「登録年月日」を確認する
  2. 登録日以降に、対象となる直接的な対人援助業務をしていた期間を並べる
  3. その期間が通算5年以上あるかを見る
  4. 実際の従事日数が900日以上あるか勤務先へ確認する
  5. 転職歴があれば各勤務先の証明が必要か整理する

特に重要なのは1番目。
介護福祉士試験の合格通知ではなく、登録証の登録年月日を見ます。

介護福祉士になる前の人は「540日」と混ぜない

まだ介護福祉士を取っていない段階なら、まず介護福祉士側の受験資格を満たす必要があります。
実務経験ルートでは、原則として従業期間3年以上・従事日数540日以上に加えて実務者研修の修了が必要です。

そして介護福祉士へ登録した後、ケアマネ試験で使う実務経験を改めて積んでいく。
「介護福祉士の540日」と「ケアマネの900日」は別物です。

実務者研修をこれから受ける場合は、教育訓練給付金の対象講座なら受講費を抑えられる可能性があります。

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今後「5年→3年」へ見直す方針はあるが、2026年度は5年・900日

ケアマネの受験資格については、実務経験年数を5年から3年へ見直す方針が示されています。
ただ、2026年度の実際の受験資格は5年以上・900日以上のままです。

これから数年かけて受験を目指す人は制度変更の対象になる可能性がありますが、「もう3年で受けられる」と先回りして計算するのはまだ早いです。
受験する年度の要項を基準にしてください。

現行要件:令和8年度 東京都介護支援専門員実務研修受講試験
見直し方針:厚生労働省・社会保障審議会介護保険部会「介護保険制度の見直しに関する意見」

ケアマネ試験の実務経験でよくある質問

介護福祉士国家試験に合格した日から5年ですか?

違います。
介護福祉士として受験資格を積む場合は、試験合格日ではなく登録日以降です。
合格していても未登録の期間は、介護福祉士資格に基づく実務経験には入りません。

介護福祉士に登録する前の介護職経験は使えませんか?

介護福祉士資格に基づく業務としては使えません。
登録日以降の期間が対象です。
ただし、登録前の仕事が別区分の対象相談援助業務に該当する場合は、そちらの実務経験として通算できる可能性があります。

介護福祉士に登録した日から5年たてば受けられますか?

登録後ずっと対象業務に従事していて、さらに従事日数900日以上を満たしていれば受験資格を満たせます。
登録だけして働いていない期間や、対象外業務だけをしていた期間は入りません。

パートでも900日に入りますか?

入ります。
1日の勤務時間が短くても、対象業務に従事した日なら1日として扱われます。
ただし、5年以上という期間要件も別に満たす必要があります。

登録証を見れば受験できる時期が分かりますか?

最初の基準日は分かりますが、登録証だけでは確定しません。
登録日以降の業務内容と900日の従事日数も必要なので、最終的には勤務先が作成する実務経験証明書と受験年度の審査で確認されます。

まとめ:最初に見るのは介護職歴ではなく「介護福祉士の登録年月日」

ケアマネ試験の実務経験を確認するとき、まず見るべきなのは「介護の仕事を始めた日」ではありません。
介護福祉士として受験するなら、登録証に書かれた登録年月日です。

登録前から介護職として働いていた人は登録日以降。
先に登録して後から就職した人は、対象業務を始めた日以降。
要するに、登録済みであることと、対象業務へ従事していることの両方がそろった時点から数えます。

あとはその期間が5年以上あるか、従事日数が900日以上あるかを確認するだけ。
5年ギリギリの人や転職歴がある人は、自己計算だけで決めず、早めに勤務先へ実務経験証明書の対象期間・日数を確認しておくのが確実です。