同じ会社に2つの求人がある|両方応募していい?別職種・別エージェントの注意点

求人媒体・スカウト・応募経路

気になる会社に、営業職と営業事務の2つの求人がある。どちらにも関心があるけれど、両方に応募すると「何でもいい人」だと思われないか、迷うことがあります。

同じ会社の別職種・別ポジションに応募できるかは、企業の併願ルールによります。両方を希望できる会社もあれば、選考を1職種に限る会社もあります。併願できる場合でも、応募フォームを2回送るとは限りません。

まずは「同じ求人を別サイトで見ているのか」「本当に異なる採用枠なのか」を確認しましょう。そのうえで企業の応募方法を読み、すでに応募中なら現在の窓口へ相談します。別エージェントからの追加応募も、この確認をしてから進めます。

同じ会社の複数求人への応募は、まず5つのケースに分ける

見つけた2つの求人 考え方 応募前にすること
同じ職種・仕事内容の求人が別サイトにある 同じ採用枠への重複応募になり得る 内容を照合し、同じ求人なら応募経路を1つにする
同じ会社で営業と経理など職種が違う 別職種への併願。可否は企業ごとに異なる 採用FAQと応募フォームの説明を読む
同じ職種でも部署・事業・勤務地が違う 別ポジションの可能性がある 別枠か、希望部署・勤務地の申告で足りるかを確認する
同じ会社の求人を別々のエージェントから紹介された 求人の違いと応募経路の両方を確認する必要がある 応募・推薦済みかを共有し、追加推薦前に調整する
同じグループ名だが雇用する会社が違う 別法人への応募。ただし共通の採用ルールがある場合も 正式な会社名とグループの併願ルールを確認する

「同じ会社に2つの求人がある」だけでは、両方送ってよいとも、片方しか応募できないとも決まりません。求人の数、希望できる職種の数、応募フォームを送る回数を分けて考えると、手続きの間違いを防ぎやすくなります。

企業の公式FAQでも「併願可能」「1職種のみ」に分かれる

転職サイトの一般的なQ&Aよりも、応募先企業が現在案内しているルールを優先してください。実際のキャリア採用FAQには、次のような違いがあります。

企業の公式案内の例 複数職種の扱い 応募者が気をつける点
京セラ 複数職種への応募は可能。ただし1職種からエントリーし、その他希望職種の欄に追加の希望を記入 希望が2つあっても、別々に送信する方式ではない
横河電機 異なる職種への併願が可能。エントリー時に複数職種を希望する旨を記載 併願の希望を企業に伝える
みずほフィナンシャルグループのキャリア採用サイト 応募は1人につき1職種。別職種への重複応募は控えるよう案内 別職種なら自由に追加応募できる、と解釈しない

いずれも2026年9月27日に確認した例です。募集区分や運用は変わるため、自分が応募する時点のFAQ・募集要項を確認してください。新卒採用の併願ルールを、キャリア採用へそのまま当てはめないことも大切です。

また、複数の希望を受け付けることと、2つの選考を同時に進めることは別です。希望順位をもとに1職種へ絞るのか、部署ごとに検討するのか、面接は共通なのかも、案内がなければ確認しましょう。

両方に応募する前に確認する5項目

① 正式な会社名・職種・採用枠を照合する

会社名に加えて、求人名、仕事内容、部署、勤務地、雇用形態、必要な経験を比べます。求人番号や募集ページのURLも記録してください。

ただし、エージェントごとの管理番号が違っても、同じ採用枠である可能性があります。「法人営業」と「ソリューション営業」のように、掲載媒体によって呼び方が違う場合もあるため、タイトルだけでは判断できません。

サイトごとに給与や勤務地の書き方が違う場合は、同じ条件・同じ募集枠なのかを先に確認します。比較する項目と応募経路の選び方は、次の記事で詳しく整理しています。

同じ求人なのにサイトごとに条件が違う|どこから応募する?給与・勤務地・重複応募の確認順
同じ求人なのにサイトごとに条件が違うとき、どこから応募する?給与・勤務地・雇用形態・必須条件の比較、企業公式と求人サイト・転職エージェントの選び方、応募前の問い合わせ例、応募済み・重複応募した場合の対応を解説します。

② 両方の必須条件を満たすか確認する

同じ会社でも、求人ごとに必要な経験や資格は異なります。A職種が未経験歓迎でも、B職種は実務経験が必須かもしれません。会社全体への関心だけでなく、それぞれの仕事で何ができるかを考えてください。

「必須条件」と「歓迎条件」も分けて読みます。経験の数え方などが曖昧なら、応募できるかを担当者に確認します。併願可能という案内があっても、各求人の応募条件がなくなるわけではありません。

③ 併願の可否と、申し込み方を確認する

企業の採用サイトで「複数職種」「併願」「希望職種」「再応募」などの項目を探します。確認したいのは、次の3点です。

  • 別職種・別部署への併願を受け付けているか
  • 職種ごとに応募するのか、1つのフォームに複数の希望を書くのか
  • 希望順位や、追加で提出する書類が必要か

フォームが1職種しか選べなくても、それだけで併願不可とは判断できません。反対に、2回送信できそうでも、企業が2件の応募を認めているとは限りません。記載がなければ、送信前に採用窓口へ確認します。

④ すでに応募・推薦されていないか確認する

直接応募なら応募完了メールやマイページを、エージェント経由なら企業への推薦状況を確認します。求人を紹介されたこと、応募を依頼したこと、企業へ推薦されたことは、それぞれ別の段階です。

応募依頼を出した後で別の求人を見つけた場合は、「まだ推薦前だろう」と推測せず、担当者へ確認してください。すでに選考中なら、その応募を続けながら別職種も検討できるかを相談します。

⑤ 希望順位と、それぞれを希望する理由を用意する

2つとも関心があって構いません。ただし「どちらでもいいので入社したい」だけでは、採用担当者が希望や適性を判断しにくくなります。その会社を選ぶ理由と、各職種で生かせる経験を分けて説明しましょう。

まだ順位を決められないなら、その事実と、判断に足りない情報を伝えます。仕事内容や担当範囲を確認したいのに、両方へ「第一希望です」と伝える必要はありません。

同じ会社に別エージェントから応募する場合の注意点

同じ求人なら、応募・推薦の窓口を1つにする

転職エージェントを複数利用すること自体と、同じ求人へ複数社から応募することは別です。リクルートエージェントも、併用時には同じ求人への重複応募を避け、紹介された求人と応募先を管理するよう案内しています。

A社から紹介を受けただけなら、まだ応募していない可能性があります。一方、A社へ応募を依頼済みなら、B社からも推薦してもらう前に状況確認が必要です。選考中に経路を変えたい場合も、先に両社へ相談してください。

別職種でも、両方の担当者に応募状況を伝えてから進める

「営業はAエージェント、企画はBエージェント」という組み合わせでも、同じ企業が複数職種への同時応募を認めているかは確認が必要です。職種が違うだけで、応募経路の調整が不要になるわけではありません。

現在の担当者には追加で気になる求人を、新しい担当者には応募済みの職種・応募時期・現在の選考段階を伝えます。そのうえで、企業の併願ルールと、どの窓口からどう手続きするかを確認してもらいます。

「先に紹介したエージェントが必ず優先」「別部署なら必ず別経路で応募できる」といった一律の判断はできません。企業と各紹介会社の取り扱いを確認し、応募者側だけで片方を辞退して切り替えないようにしましょう。

直接応募とエージェント応募が混ざる場合も同じです。すでに企業へ送った応募を伝えたうえで、別職種の追加や選考窓口について相談します。

企業・エージェントに確認する例文

まだ応募していない場合:併願の可否と方法を聞く

件名:複数職種への応募方法について(氏名)

株式会社○○
採用ご担当者様

貴社の「○○職(求人番号:○○)」と「△△職(求人番号:△△)」に関心があり、応募を検討しております。

異なる職種への併願は可能でしょうか。可能な場合、職種ごとに応募するのか、1つの応募フォームに希望職種をまとめて記載するのか、ご教示いただけますと幸いです。

現時点では○○職を第一希望としております。お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。

氏名
連絡先

求人番号がなければ、募集ページのURLや勤務地を添えます。希望順位が未定なら、第一希望の一文は「業務内容を確認したうえで、希望順位を検討したいと考えております」など、現在の状況に合わせて変えてください。

応募済みの場合:追加応募する前に担当者へ相談する

○月○日に、御社経由で株式会社○○の営業職へ応募を依頼しました。現在、企業への推薦は完了していますでしょうか。

同じ会社の△△職も別のエージェントから紹介されており、関心があります。追加応募はまだ依頼していません。別職種の併願が可能か、現在の応募とどのように調整すればよいか、確認をお願いできますでしょうか。

別のエージェントには「A社経由で○○職へ応募依頼済みです。企業の併願ルールと推薦状況を確認してから判断したいため、△△職への推薦はお待ちください」と伝えます。すでに推薦済みだと分かっている場合は、その状況を正確に書きます。

両方に応募する理由・第一希望はどう伝える?

typeの公式Q&Aでは、複数職種への応募を企業に伝え、応募理由や志望動機を整理しておくことが案内されています。併願しただけで必ず不利になるわけではありませんが、仕事への関心が伝わる説明を用意しておきましょう。

整理する順番は、会社を選ぶ理由 → 各職種で生かせる経験 → 希望順位とその理由です。たとえば、法人営業とカスタマーサクセスを希望する場合は、次のように説明できます。

顧客の業務改善を支える貴社のサービスに関わりたいと考え、法人営業とカスタマーサクセスの両職種を希望しています。

現職では法人向けの提案と、導入後の問い合わせ対応を担当してきました。第一希望の法人営業では、課題を聞き取り提案にまとめる経験を生かしたいと考えています。カスタマーサクセスにも、導入後の支援経験を生かせる点で関心があります。

今後は提案から契約までの経験を深めたいと考えているため、現時点では法人営業を優先しています。

これは架空の説明例です。実際の仕事内容と自分の経験に合わせて書き換えてください。経験年数・実績などの事実はそろえたまま、職種ごとに関連する経験を重点的に伝えます。

営業と経理など仕事内容が大きく違う場合も、「会社が好きだから」だけで終わらせず、それぞれの仕事を希望する根拠を用意します。片方について説明できないなら、応募数を増やす前に職務内容を調べ直すほうが判断しやすくなります。

すでに2つ送ってしまった場合は、応募内容を整理して連絡する

確認前に両方へ応募してしまっても、それだけで不採用が確定するとは限りません。追加の送信を止め、次の情報をそろえて採用窓口や担当エージェントに連絡してください。

  • 応募した会社名・職種・求人番号
  • それぞれの応募日と経路
  • 企業への推薦や選考が、どこまで進んでいるか
  • 本来の希望は併願なのか、どちらか1つなのか

○月○日に○○職、○月○日に△△職へ応募しました。両職種に関心があり応募しましたが、併願方法の確認が不足しておりました。

第一希望は○○職です。併願が可能か、また応募を一本化するなど必要な手続きがあれば、ご案内いただけますでしょうか。

エージェント2社から応募した場合は、両社へ同じ事実を伝えます。「重複分を整理したい」と「その企業の選考をすべて辞退したい」は意味が違うため、継続したい応募を明確にしてください。どの応募を残すかは、企業・担当者の案内を受けて調整します。

同じ会社の複数求人への応募でよくある質問

別店舗・別勤務地なら両方に応募していい?

勤務地ごとの採用枠なのか、1つの募集で勤務地の希望を受け付けるのかを確認します。同じ店舗ブランドでも運営会社が違う場合があるため、雇用する会社名も見てください。別店舗というだけでは、併願ルールまでは判断できません。

1つの職種で落ちたら、すぐ別職種に応募できる?

選考中の併願と、不採用後の再応募は別に確認します。企業によっては再応募までの期間に条件があり、別職種への応募にも影響する可能性があります。不採用通知と採用FAQを読み、分からなければ前回の職種・結果通知日を伝えて応募可否を確認してください。

2つの求人に応募すれば、受かる確率は2倍になる?

応募数に比例して確率が上がるとは言えません。企業が1つの窓口で適した職種を検討する場合もあり、2つの応募が独立した採用機会になるとは限らないためです。各求人の条件に合う経験と、希望する理由があるかを基準に考えましょう。

どちらの職種が合うか分からない場合は?

オープンポジションやポジションサーチの募集があれば、その対象範囲を確認する方法があります。企業側に経験を見てもらい、候補の職種を検討してもらう仕組みですが、必ず提案や選考を受けられるとは限りません。

個別求人と同時に送信する前に、1つの応募で複数の希望を伝えられるかを確認してください。ポジションサーチの仕組みと応募時の伝え方は、次の記事で解説しています。

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参考資料

情報確認日:2026年9月27日。企業の案内は併願ルールの違いを示す例です。自分が応募する募集の最新情報を優先してください。問い合わせ文・希望理由は本記事で作成した例です。