プログラミング科の授業が進むのに、何をしているのか分からない。コードを写せても、自分で書こうとすると手が止まる。そうなると、授業の難しさだけでなく「このまま通って就職できるのか」も気になります。
私も、中卒でニート期間があった状態から、6カ月のJavaの職業訓練に通いました。最初はPC操作やタイピングから始まったのに、Javaに入ると急に難しくなり、授業の進み方の変化に戸惑いました。
この記事では、私が当時つまずいた経験と、今ついていけないと感じている人が試せる学習・相談の方法を分けて紹介します。授業で分からないこと、教室で困っていること、就職への不安は、それぞれ確認する相手や対応が違います。
私の体験は当時通った一つのJavaコースの話です。現在のすべてのプログラミング科の授業や、受講生の理解度・就職結果を示すものではありません。
私がプログラミング科で戸惑ったのは、授業の難しさが急に変わったとき
PCの基礎操作からJavaへ進むと、急に難しく感じた
私のコースでは、最初の1週間はPCの電源の付け方、インターネット検索、タイピング練習などでした。電源の付け方は分かっていたので、正直なところ「これでプログラミングを学べるのか」と感じていました。
ところが、1カ月目の途中からJavaの授業が始まると、印象が変わりました。タイピングなどの基礎操作をしていたところから、オブジェクト指向の話へ進む。その落差に戸惑い、「何をやっているんだろう」と感じることもありました。
私の場合、ずっと同じ難しさが続いたわけではありません。簡単に感じる内容から、理解が追いつかない内容へ変わったことが負担でした。これだけで「自分には向いていない」と決めるのも、ほかのコースも同じだと考えるのも早いと思います。
授業の難しさと、就職が決まらない不安が重なった
4カ月目には、内定が出ないまま訓練の終わりが近づいていることもつらく感じていました。私自身、プログラマーを諦めてアルバイトをしながら暮らすことも考えました。
振り返ると、学習内容への戸惑いと、修了後の生活への不安が重なっていました。「ついていけない」という一言の中にも、授業で理解できない部分と、仕事につながるか分からない部分があります。
当時の授業や就職活動については、別記事のJava訓練4カ月目の体験談にも書いています。
「ついていけない」の中身を、止まった場面から整理する
ここからは読者向けの学習・相談の案です。私が当時すべて実践した方法という意味ではありません。今の授業で止まった場面を一つ選び、何を確認すれば進めそうかを整理してみてください。
| 止まった場面 | 最初に確認すること |
|---|---|
| 教材と同じ画面にならない | 使うソフト、開くファイル、保存先、実行手順を講師と確認する |
| 用語や記号の意味が分からない | 変数、条件分岐など、今の課題に必要な一つの内容へ戻る |
| 写したコードは動くが、説明できない | 入力・処理・出力を確認し、値を一つ変えて結果を見比べる |
| エラーが出て先へ進めない | エラー文、該当箇所、実行手順、試した変更を残して質問する |
| 課題が多く、どこから戻ればよいか分からない | 今週優先する課題と、復習する単元を講師に選んでもらう |
| 質問しにくい・教室での対応に困っている | 講師以外の運営担当者にも、具体的な出来事と希望する対応を伝える |
これは適性や退校を判定する表ではありません。複数の問題が重なっていても構いませんし、うまく説明できなければ「どこで止まったか一緒に見てほしい」と相談できます。
復習は、授業全部ではなく一つのコードから始める
短い時間で、動いたところと止まったところを残す
授業後に余力があるなら、たとえば15分程度で、今日使ったコードや教材を開き直します。15分は取り組みを小さくするための目安で、理解できる時間の基準でも、毎日守るノルマでもありません。
- 今日扱った内容や教材のページ
- 自分で実行できたところ
- 意味が分からない用語、止まった手順、出たエラー
長く勉強しても進まないときは、睡眠を削って同じ課題を見続けるより、その記録を使って次に戻る場所を講師と決めてください。
値を一つ変えて、実行結果を比べる
授業で使った短い例を動かしたうえで、文字や数値を一つ変え、どこが変わるかを確認します。動いた後は「何を受け取り、何を処理して、何を表示するのか」を言葉にしてみます。
条件分岐なら、条件が成り立つ場合と成り立たない場合を試す。繰り返しなら、回数を変えて出力を見比べる。いきなり大きな課題を解き直すのが難しいときに、確認する範囲を小さくする方法です。
「7割理解できれば大丈夫」といった割合では、どの基礎が抜けているかは分かりません。次の課題に必要な内容を説明できるか、同じ操作をもう一度できるかを確認しましょう。
復習する順番を、講師と決める
授業で使う言語や教材に合わせて復習します。授業と違う言語の教材をいくつも増やす前に、今の課題を進めるために必要な基礎を確認してください。
相談例:「今の課題では、変数と条件分岐のどちらから復習すべきか分かりません。今週の授業に必要な範囲を教えていただけますか。未提出の課題についても、取り組む順番を相談したいです」
質問できないときは、コードと実行結果を見せる
「何が分からないか分からない」ときに、最初から整った質問を作る必要はありません。教材のページや画面、止まった操作を見せるところから始められます。
説明できそうなら、次の情報を合わせて伝えると、相手が状況を確認しやすくなります。
- やりたいこと:課題で求められている動作
- 現在の状態:どこまで動き、どこで止まるか
- 表示された内容:エラー文や、想定と違った実行結果
- 試したこと:変えた箇所と、その後の結果
質問例:「課題3で入力した数値を表示したいです。実行はできますが、想定と違う値が出ます。この行を変更しても結果は変わりませんでした。どの変数の値を確認すればよいか、一緒に見ていただけますか」
この例は、質問の形を示すために作成した文例です。第三者の実際の体験談ではありません。
答えを教わった後は、同じ箇所をもう一度実行し、変更した理由をメモします。質問できる時間や方法が分からなければ、授業後、メール、面談など、利用できる機会も確認してください。
私の場合は、自分で作ったWebアプリが応募材料になった
私は訓練後半に、冷蔵庫の中身を管理して賞味期限を知らせるWebアプリや、学習サイトのようなものを作り始めました。
サービスとして成功したわけではありません。利用者はほとんどおらず、サーバー代もかかりました。それでも、履歴書に載せられるURLが残り、面接では自分で作ったのか、どこを工夫したのかを聞かれました。
私にとっては、学んだことを動くものにして、自分の作業を説明できた経験が応募材料になりました。ただし、制作物があれば必ず採用される、授業についていけなくても作れば挽回できる、という保証ではありません。
今の学習段階なら、機能を一つに絞ってもよい
授業の課題だけで手いっぱいなら、別の大きなアプリを増やす必要はありません。まずは課題の一部分を説明できるようにする、動くサンプルの機能を一つ変更する、といった取り組みを講師と相談できます。
制作物を応募で使う場合は、「何を作ったか」「自分が担当した部分」「調べて直した箇所」「まだできていないこと」を整理します。教材やチームで作った部分も明らかにし、自分一人の成果として説明しないようにします。
学習・教室での問題・体調・就職は、相談先を分ける
学習が進まないときは、課題の優先順位と支援を相談する
講師には、止まっている単元、未提出の課題、復習に使える時間を伝えます。補足説明、質問時間、教材の見直しなど、利用できる支援を確認しましょう。
授業を一度で理解できなかったことだけで、向き不向きや継続の結論は決まりません。試す方法と、次に理解度を確認する機会を決めると、同じ不安を抱えたまま通う状態を変えやすくなります。
教室の対応に困るときは、運営担当者へ具体的に伝える
質問に対応してもらえない、侮辱するような言葉がある、講師本人に話しにくい場合は、運営責任者など別の担当者へ相談できます。日時、場面、発言や対応、学習への支障、希望する対応を整理してください。
相談例:「授業後の質問を断られることが続き、課題の進め方を確認できていません。質問できる時間を設けてもらうか、別の担当者に説明を受けられるか相談したいです」
運営窓口で解決が進まないときは、受講を案内したハローワークに、コース名と相談経緯を伝え、次の相談先を確認します。学習上のつまずきと、教室での対応の問題は分けて伝えて構いません。
不調があるときは、勉強方法の変更だけで解決しようとしない
眠れない、食事が取れない、通学が難しいなどの支障がある場合は、医療機関や地域の相談窓口に、いつからどんな状態かを相談してください。「訓練が原因でうつになった」「コースが合っていないから不調が出た」と、この記事だけで原因や診断を決めることはできません。
厚生労働省「こころの耳」の相談窓口案内には、こころの健康に関する窓口や医療機関検索が掲載されています。各窓口の対象者と利用条件を確認して利用してください。学習課題が片づくまで、体調の相談を待つ必要はありません。
就職の不安は、求人と学習内容を一緒に確認する
訓練校の就職支援担当者やハローワークで、希望する仕事、学んでいる言語、職歴、通勤範囲を伝え、応募できる求人を確認します。
求人票では、業務内容、必須条件と歓迎条件、研修、勤務場所・時間を見比べましょう。開発、ITサポート、Web更新などは業務が異なります。どれかを「簡単な入口」と決めず、自分が希望する仕事と募集条件を確かめてください。
厚生労働省の就職支援・給付金の案内では、受講前・受講中・修了後に、ハローワークや訓練実施機関がキャリアコンサルティングや職業紹介などの支援を行うとされています。受講中に利用できる書類添削や面接相談の機会も窓口で確認しましょう。
休む・退校する・別の進路を考えるときに確認すること
復習と相談を続けることだけが選択肢ではありません。体調や生活事情、希望する仕事、利用できる学習支援によっては、欠席や退校、今後の進路を相談する必要があります。
給付金の支給条件と、訓練の修了要件は別に確認します。職業訓練受講給付金には出席などの要件があり、雇用保険の手当とは制度が異なります。「何日休んでも大丈夫」「退校すると必ず全額返還」と、この記事から一律に判断しないでください。
- 訓練校:欠席の連絡方法、修了要件、課題の扱い、退校の手続き
- ハローワーク:自分が受けている給付・手当への影響、必要な申告や書類
- 両方の窓口:今後の職業相談や就職支援、別の訓練を検討できる条件
別コースへそのまま移れるとは限りません。再受講や申込みの可否・時期も個別に確認します。体調不良で通えないときは、登校して相談することにこだわらず、電話などで欠席連絡と手続きの相談をしてください。
制度の確認先:厚生労働省「就職支援・給付金などについて知る」
よくある質問
授業についていけないと、プログラミングに向いていないのでしょうか?
授業の理解度だけでは決まりません。操作で止まるのか、用語が分からないのか、課題の量に対応できないのかを分け、講師と確認してください。学習の支援を受けながら、希望する仕事や生活との両立も考えられます。
復習は毎日15分で足りますか?
必要な時間は課題と理解度によって違います。15分は始める範囲を小さくする例です。短時間で解決しないことは質問用の記録に残し、復習の優先順位を相談してください。
質問を作れないほど分からなくても、相談できますか?
相談できます。教材や画面を示して、「ここから何をすればよいか分からない」と伝えて構いません。どこで止まったのか、一緒に確認してもらうことから始められます。
授業についていけないなら、すぐ退校した方がよいですか?
学習の遅れだけで一律に決めることはできません。支援の内容、体調、生活、希望職種を相談し、続ける方法と退校した場合の手続きの両方を確認してください。体調の相談を、受講継続の結論が出るまで待つ必要はありません。
まずは、止まった課題を一つ見せるところから
私のJava訓練は、最初から順調だったわけではありません。基礎操作から専門的な内容へ進む変化に戸惑い、就職への不安もありました。その後、自分でWebアプリを作った経験は応募材料になりましたが、同じ方法が全員に合うとは限りません。
今困っているなら、まず教材のページ、止まったコード、エラーや実行結果のうち、見せられるものを一つ用意してください。講師に次に確認する箇所を聞き、教室や体調、就職の問題もあるなら、それぞれの窓口へ相談しましょう。



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