有給が取りにくい…つらい職場の3つの特徴|違法ラインも解説

労働環境

※本記事はPRを含みます(広告ポリシー

※当ページの情報は執筆時点のものであり、最新の情報は各サービスの公式サイトよりご確認ください。

この記事は、退職代行を使って退職した経験がある筆者が、実体験をもとに解説しています。

※本記事の情報は2026年3月時点のものです。最新情報は各公式サイトをご確認ください。個人の体験談は一例であり、効果を保証するものではありません。

「有給を申請したいけど、なんか言い出しにくい……」「周りが誰も取ってないから、自分だけ取るのは気まずい」——そんな経験、ありませんか?

はっきり言います。有給休暇を取得する権利は、労働基準法第39条で保障されている「あなたの権利」です。会社が有給を取りにくい雰囲気を作っていること自体が問題であり、場合によっては違法とされています。

さらに、2019年4月からは年10日以上の有給が付与される労働者に対して、年5日の有給取得が義務化されました。これを守らない会社には罰則もあります。

この記事では、有給休暇に関する法的ルールをわかりやすく解説し、有給が取りにくい職場の特徴、取得を拒否された場合の対処法、そしてどうしても改善されないときの最終手段までお伝えします。あなたの正当な権利を守るための知識を、しっかり身につけてください。

退職の手順や準備について詳しく知りたい方は、退職の全手順を1記事で解説で全体像を確認してみてください。

有給休暇の基本ルール|労働基準法第39条を解説

まずは法律のルールを正確に把握しましょう。「なんとなく権利がある」ではなく、条文の根拠を知っておくと、会社との交渉でも自信を持てます。

有給休暇の発生条件

労働基準法第39条では、以下の2つの条件を満たした労働者に対して、有給休暇を与えなければならないと定めています。

  • 6ヶ月以上継続して勤務していること
  • 全労働日の8割以上出勤していること

この条件を満たせば、正社員だけでなく、パート・アルバイト・契約社員にも有給休暇は発生します。「うちはパートには有給がない」と言われたら、それは違法とされています。

付与日数の目安

フルタイムの労働者の場合、付与日数は以下の通りです。

  • 勤続6ヶ月:10日
  • 勤続1年6ヶ月:11日
  • 勤続2年6ヶ月:12日
  • 勤続3年6ヶ月:14日
  • 勤続4年6ヶ月:16日
  • 勤続5年6ヶ月:18日
  • 勤続6年6ヶ月以上:20日(上限)

パート・アルバイトの場合は、所定労働日数に応じた比例付与となります。

年5日の取得義務化(2019年4月〜)

2019年4月の法改正により、年10日以上の有給が付与される労働者に対して、会社は年5日以上の有給を確実に取得させる義務が課されました(労基法第39条第7項)。

これに違反した企業には、労働者1人につき30万円以下の罰金が科されます(労基法第120条)。つまり、社員100人が5日取得できていなければ、最大3,000万円の罰金リスクがあるということです。

次は有給取得を拒否するのは違法?「時季変更権について見ていきます。

有給取得を拒否するのは違法?「時季変更権」の正体

「有給を申請したら上司に却下された」——これは違法なのでしょうか。ここでは、会社側が持つ「時季変更権」について正確に理解しておきましょう。

時季変更権とは

労基法第39条第5項では、会社側に「時季変更権」を認めています。これは、「事業の正常な運営を妨げる場合」に限り、有給の取得時季を変更できるというものです。

ただし、ここで重要なのは、あくまで「時季の変更」であって「拒否」ではないということです。「今週は忙しいから来週にしてほしい」はセーフですが、「有給は取らせない」は完全にアウトです。

時季変更権が認められる具体的なケース

  • 繁忙期で人員が確保できない(代替要員の手配が困難な場合)
  • 同じ日に複数の社員が有給を申請して業務に支障が出る場合

時季変更権が認められないケース

  • 「忙しいから」という漠然とした理由(具体的な支障を示す必要がある)
  • 慢性的な人手不足を理由にする場合(人員確保は会社の責任)
  • 有給取得自体を認めない方針(これは違法)
  • 退職時の有給消化を拒否する場合(時季変更の余地がないため)

つまり、あなたが有給を申請したとき、会社ができるのは「日付の変更を提案すること」だけであり、有給の取得そのものを拒否することはできないとされています。

あわせて読みたい
退職代行おすすめ3選|失敗しない選び方

次は有給が取りにくい職場の6つの特徴について見ていきます。

有給が取りにくい職場の6つの特徴

法的には権利があるのに、実際には取りにくい——そんな職場には共通する特徴があります。あなたの職場に当てはまるものがないか確認してみてください。

特徴①:上司が有給を取らない

上司自身が有給を取らないと、部下は「取ってはいけない雰囲気」を感じます。これは明示的な禁止ではなくても、事実上の有給取得の妨害になります。

特徴②:有給申請に理由を聞かれる

「何で休むの?」と聞かれる職場は要注意です。有給の取得に理由は必要ありません。「私用のため」で十分です。理由を聞いて判断するのは、法的に認められた行為ではありません。

特徴③:「みんな忙しいのに」と嫌味を言われる

有給を申請すると、「みんな我慢してるのに」「空気読めないの?」と言われる。これは典型的な同調圧力であり、有給取得を妨げるハラスメントです。

特徴④:代替要員がいない

一人が休むと業務が回らないほど人手不足な職場では、物理的に有給が取れません。しかし、人員配置は会社の責任であり、あなたが有給を我慢する理由にはなりません。

特徴⑤:有給の残日数が共有されていない

そもそも自分の有給が何日残っているかわからない——こうした情報管理の不備も、有給を取りにくくする原因です。

特徴⑥:退職時に有給消化させてくれない

退職時にまとめて有給を消化しようとしたら、「引き継ぎがあるから出社しろ」と言われた。退職時の有給消化について、会社に時季変更権はほぼ認められません(退職日以降に変更できないため)。これを拒否するのは違法の可能性が高いです。

次は有給が取れないときの具体的な対処法について見ていきます。

有給が取れないときの具体的な対処法

有給が取りにくい状況に対して、あなたが取れる具体的なアクションを段階別に紹介します。

対処法①:メールや書面で有給を申請する

口頭での申請は「言った・言わない」のトラブルになりがちです。メールや社内システムなど、記録が残る形で申請しましょう。申請日、希望取得日を明記し、「有給休暇を申請いたします」と端的に伝えてください。

対処法②:拒否された場合は記録を残す

口頭で拒否された場合、その日時・場所・上司の発言内容をメモに残してください。メールで拒否された場合はスクリーンショットを保存しましょう。この記録が後の交渉の武器になります。

対処法③:社内の相談窓口・人事部に相談する

直属の上司に問題がある場合は、人事部やコンプライアンス窓口に相談しましょう。「有給取得を拒否されている」と具体的な事実を伝えてください。

対処法④:労働基準監督署に申告する

社内で解決しない場合は、労働基準監督署に申告しましょう。年5日の取得義務に違反している場合、労基署は会社に対して是正勧告を行えます。相談は無料で、匿名でも可能です。

なお、労基署への申告を理由にあなたを不利益に扱うこと(降格、配置転換、解雇など)は、労基法第104条第2項で明確に禁止されているとされています。

対処法⑤:退職を検討する

何をしても有給を取らせてくれない、申告したら報復された——そんな職場に居続ける必要はありません。あなたの権利を守ってくれない会社に、あなたの大切な時間を捧げる義理はないはずです。

あわせて読みたい
退職の全手順を1記事で解説

退職時の有給消化を確実に行う方法

退職を決意した場合、残っている有給はしっかり消化しましょう。これもあなたの正当な権利です。

退職日から逆算して有給を計画する

たとえば、有給が15日残っていて3月31日に退職する場合、3月10日から3月31日まで有給消化に充てることができます。引き継ぎ期間を考慮して、逆算でスケジュールを組みましょう。

退職届と同時に有給消化を申請する

退職届を出すタイミングで、「残りの有給を消化します」と明確に伝えましょう。退職届の提出後は、会社に時季変更権はほぼ認められません(変更先の日付が退職日以降になってしまうため)。

拒否された場合の対処

もし退職時の有給消化を拒否された場合、「労働基準法第39条に基づく権利です」と伝えてください。それでも拒否されるなら、労基署や弁護士に相談しましょう。

退職の意思を伝えること自体が怖い、上司との交渉に自信がない——そんな方には、退職代行サービスという選択肢もあります。特に労働組合が運営するサービスなら、有給消化の交渉も代行してくれます。

退職代行サービス おすすめ3選

サービス名 料金 運営 向いている人
退職代行ガーディアン 19,800円 労働組合 有給交渉や引き止め対策を会社と交渉してほしい人
弁護士法人ガイア 25,300円〜 弁護士法人 未払い賃金やパワハラなど法的トラブルも合わせて対応したい人
退職代行モームリ 22,000円 民間企業 費用を抑えたい・シンプルに退職だけしたい人
有給に関するよくある質問

ここではについて詳しく見ていきましょう。

Q:有給申請に

A:不要です。法的に、有給取得に理由を説明する義務はありません。「私用のため」で十分です。理由次第で承認・不承認を決めることは、法的に認められていません。

Q:有給を使い切ったらどうなる?

A:有給の残日数がゼロになった後に休む場合は、欠勤扱いになります。ただし、有給は翌年に繰り越し可能で、時効は2年です(労基法第115条)。最大40日まで保有できるケースが一般的です。

Q:入社半年未満でも有給は取れる?

A:法定の有給は6ヶ月勤務後に発生しますが、会社によっては入社日から付与する制度を設けている場合もあります。就業規則を確認してみましょう。

Q:有給の買い取りは合法?

A:原則として有給の買い取りは違法とされています。ただし、退職時に未消化分を買い取ることや、法定以上の付与日数分を買い取ることは認められる場合があります。

あなたの状況チェックリスト

当てはまるものにチェックを入れてみてください。

□ 朝、仕事に行くのがつらいと感じる
□ 日曜の夜になると気分が沈む
□ 職場の人間関係にストレスを感じている
□ 「辞めたい」と思うことが週に1回以上ある
□ 体調不良(頭痛・不眠・胃痛)が続いている

3つ以上当てはまるなら、今の環境があなたに合っていない可能性があります。我慢し続ける必要はありません。

Before(退職前)

毎朝「行きたくない」と思いながら家を出る日々。日曜の夕方から胃が痛くなる。

After(退職後)

朝、自然に目が覚める。「今日は何をしよう」と考えられるようになった。

まとめ:有給は「お願い」ではなく「権利の行使」

この記事のポイントを整理します。

労働組合型の退職代行を検討中なら、退職代行ガーディアンの口コミ・評判も確認してみてください。

  • 有給休暇は労基法第39条で保障された権利
  • 6ヶ月以上勤務・出勤率8割以上で正社員もパートも取得可能
  • 年5日の取得は会社の義務(違反で30万円以下の罰金)
  • 会社ができるのは時季の変更だけであり、取得の拒否はできない
  • 有給申請に理由は不要
  • 退職時の有給消化はほぼ拒否できない

有給を取ることは「わがまま」でも「迷惑」でもありません。法律で保障された、あなたの正当な権利です。「すみません、有給をいただきたいのですが……」と恐る恐る申請する必要はないんです。

もし今の職場で有給が取れない状況が続いているなら、この記事で紹介した対処法を順番に試してみてください。あなたの権利は、あなた自身で守る必要があるとされています。

あわせて読みたい

あわせて読みたい

派遣社員が退職代行を使って辞めた体験談

契約社員は途中で辞められる?契約期間中の退職ルールと退職代行の使い方

公的データが示す「あなたの感覚は正しい」

「自分が弱いだけ」「みんな頑張ってる」と思い込まされている人ほど、客観的な数字を知るべきです。あなたの感覚は決して甘えではなく、データの裏付けがある正常な反応です。

離職する人は決して少なくない

厚生労働省の調査によると、令和5年の年間離職率は15.4%、約1,000万人が1年間に職場を離れています(出典:厚生労働省「令和5年雇用動向調査結果」)。新卒の3年以内離職率は大卒で約32.3%と、3人に1人は早期離職しています(出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」)。

仕事のストレスで限界を感じる人は8割超

厚生労働省「令和5年労働安全衛生調査」によると、現在の仕事に強い不安・悩み・ストレスを感じる労働者は82.7%に上ります(出典:厚生労働省「労働安全衛生調査」)。あなたのしんどさは多数派の感覚です。

過労死ラインは月80時間

厚生労働省は、月80時間を超える時間外労働を「過労死ライン」と定義しています(出典:厚生労働省「過労死等の防止のための対策」)。

草尾雄太

中卒・引きこもり8年を経て、ブラック企業勤務、職業訓練、ハローワーク、失業保険、退職代行を実際に経験。
現在はフリーランスエンジニアとして働きながら、「辞めたいのに辞められない」「制度が分からず動けない」と悩む人に向けて、厚労省などの公的データと自身の実体験をもとに、退職・職業訓練・失業保険に関する情報を発信しています。
詳しいプロフィールはこちら / 退職代行を使った体験談

草尾雄太をフォローする
労働環境
シェアする
草尾雄太をフォローする
タイトルとURLをコピーしました